48話 赤い牙 と 白い鱗
時は、シーアは勿論、シアズが誕生する幾星霜前に遡る。
「あらら、本日は、何人冒険者共を屠りまして? レーリア」
「本日は、”まだ”100”位かのぅ」
レーリアと呼ばれた”少女”のその出で立ちは
背はシーアよりほんの少し高く、真っ赤な唇、両の瞳は淡いアメジスト、目はやや怜悧で全体の
印象も目と同じ雰囲気を纏っている
少女趣向の非常に強い大きなフリルの姫袖で首が窄まった、フリルとレース部分は漆黒の
クリムゾンのワンピーススカートでディムグレーの豪奢なペチーコートを着用
大きなクリムゾンのリボンのローパンプスを履いていて色は黒のタイツを履き
純銀の銀糸のような髪は背の3倍はあろうかと思われ
長い髪はシーアと同様、中程から緩く別れて後頭部の大きなクリムゾンのリボンが揺れ
少女の全体の印象を引き締めていた。
「お主こそどうだ、妾より5は足らぬのでは無いかリーメアよ」
「あら、まだあたし”本来”姿になっておりません事よ、レーリア うふふ♡ 」
一方リーメアと呼ばれた”少女”は
背はシーアよりほんの少し高く背格好の割には童顔で、
両の瞳は、淡いアッシュ・グレイ、髪は淡いアリスブルー、唇はダークサロモン
目は不機嫌そうな印象でおっとりとした印象を与えている。
こちらもレーリア同様少女趣向の非常に強い大きなフリルの姫袖で
首が窄まった濃いめのアズールのワンピースで
スカート丈はヒザ下ぐらいでゴーストホワイトの豪奢なペチーコートを付けて
大きなゴーストホワイトリボンの淡いミディアムスレートブルーのミドルパンプスを履いている
白のリボン柄タイツを着用し、後頭部に大きなコーンシルクのレースリボン
が揺れて全体の印象をレーリアとは対極な印象にしていた
そして何よりのこの少女を特徴付けているのは
背より長いゆるいウェーブロングの髪の側頭部より後方に伸びる白銀の竜のツノと
スカートから覗く脚より長く太い白銀の竜の尻尾でゆらりゆらりと揺らめいていて
一緒に身に付けているゴーストホワイトのドロワーズがこの少女をやや幼げに魅せていた。
俺が見守る眼下にはそんな風景が流れていた
二人の”少女”は俺の存在に気づいているのかいないのか時折こちらに
視線を向ける。
※※
更に、場面は流れる
※※
「おのれ、人共まだ妾に戦を挑もうというか? 幾星霜経っても愚かな者共めが
リーメアよ、あの鬱陶しい奴らに”ブレス”を食らわしてやれ!! 」
”リーメア”が尾でなぎ払い”爪”を振りかざすも軍団の勢いは止まらない
尚もしつこく”リーメア”に迫る
「えぇ、レーリアしっかり掴まっていて下さいませ 今宵あたしいささか”あの人共”には
お腹の虫が収まりませんわ」
とよく声の主を見るとレーリアが座っているのは騎乗時のユラの体躯の更に3倍くらいの
巨大な白銀竜ではないか、どうやら彼女の”本来”の姿らしい
彼女曰く、竜体時時は何かと不便な為、少女体が”普通”らしい
そして何処かの王国騎士団と思われる軍団に向けて
”ブレス”を放つ
((銀の息吹に触れし汝ら・茫漠の塵芥と成り果てよ! ))
の呪文と共に白銀色の鋭い粒子が星の海の如く放たれ
軍団は血煙とすらならずに掻き消えた。
しかし向こうもさるもの、伏兵を隠して置いたらしい
幾人かの王国騎士団の生き残りがブレスを放ち疲弊して”少女”の姿になった
”リーメア”に一斉に殺到する
「今度は、妾の番じゃな、リーメアよ、其処で休んでおれッ」
「ぇぇ、お願いするわ」 とリーメアは力なくレーリアの袂へ寄る
「なぁに、お主と妾の仲じゃろが、しっかり身を任せよ」
「先ずは妾が眷属”サキュバス”共、あ奴らを腑抜けさせるのじゃ」
と言うと
「...「はァい、オネーさま私達に任せてぇ 殿方には”少女声の少女口調”で淑女には
”男性声の男性口調”で、淫靡の夢へ囁きますわぁ」...」
と歳の頃シーアと同じくらい銀髪で背の中ほどまで髪先に従ってライトピンクのグラデーション
途中までストレートで後は緩くウェーブがかかっていて、
赤い瞳、瞳孔は縦の楕円状、両脇の下向きに生えた捻くれたツノが左右の髪をひと房絡め取り
後頭部にはラヴェンダーの巾広リボンが踊るグレイの節くれだっているツノを自身で
妖しく撫でて
サキュバスを特徴付ける背中には蝙蝠の様な羽が二対有り下の羽は小さく
脚より長い尻尾は臀部から生え、
先の形状はカード遊戯のダイヤの様な形で艶っぽく揺らめく
そして体躯には、淡いミディアムパープルのネグリジェのようなワンピース
ミディアムパープルのリボンパンプスを素足に履いていて魅了の瘴気を纏い
軍団の生き残りに纏わり付き淫靡な言葉を甘く囁く
「ねぇおにぃちゃん...お口が寂しいの♡ ...の此処にアレちょーらい♡ 」
「まぁ素敵なト・ノ・ガ・タ...オネーさんとイイコトしない...ねぇ...今なら・タ・ダ・よ」
「ねぇねぇオジサマのコレ、ワタチのお手手に収まらないくらいおっきぃの♡ 」
耳を甘噛みしたり 鼻をちっちゃい口に咥えてみたり
女性騎士団員には
「どうだ、俺のアレオッキィだろ 旦那よりな」
「ボク、見ちゃったんだよ、オネーサンのカレシ他の男と色街へ行くの」
「ボク、イジメられるの好き...だから...ネ...あれ...シよ」
髪を優しく梳いたりうなじを撫で上げたり、はたまた鎧やローブの隙間から手を入れたり
騎士団男女共”腑抜け”して、中には”果てている”者までいた。
「そろそろ、頃合いじゃのぅ...”サキュバス”共戻れ」
「...「は〜ぃ♡ 、オネーさま 可愛いボーヤ・じょーちゃん達・今日はコ・コ・マ・デね♡ 」...」
とレーリアの許へ戻る
するとレーリアは
「煉獄で、夢の続きをみるのじゃぞ...ではな! 」 と
((深淵たる深淵・鉄鎖の贄にして鉄鎖の糧・汝らの御霊・縷縷の隷僕たれ))
と呪文えを唱えるやいなや地面から多数の鉄鎖が生え地面に”無理やり”引きずりこむ
後には千々の肉片に成り果てた軍団の成れの果てがそこにあった
ぴッ とレーリアの口に誰とも知れない”血”入り
ちッーィッ と激しく舌打ちして吐き捨てる
「拙い、モノが口に入ったぞい今日はもうお開きじゃ...アンデッド共、妾達を居城へ連れてけ」
とかろうじて形を保っていた”成れの果て”に命令して軍団の馬車を曳かせ戻る
またもやレーリアとリーメアは俺を愛おしい”愛娘”を見るような慈愛に満ちた表情で
視線を向けると場面が掻き消える。
※※
更に、場面は流れ
※※
今度は見知らぬ王宮内の軍議室の場面に移る
「ええぃ、憎っくきヴァン族始祖が女王”レーリア”
ええぃ、憎っくきドラコ族始祖が女王”リーメア”め、少女の姿で我らに混沌を招きおって
許さんぞッ!! 」
......
「どうしたものか? 」
「どうしたものよのぅ」
「幾星霜に渡る我らの戦はいつ終わるのじゃ」
「誰一人戻って来ないとはどういうことか? 」
「一体何人相手に我らは、戦っているんだ? 」
「それが、たった二人の”少女”だそうだ」
「冗談だろッ!! 」
一人の偉丈夫が机を ばしり と叩く。
「それが #&#%%殿、本当の様です。我らはたった二人の”少女”に辛酸を舐め続けているのですぞ」
「 $&!%#枢機卿殿、手立ては有らぬのか? 」
「うむ、いま大神官%$!%@ が天界に祈祷中で有りますしばしご猶予を! 」
「仕様が無いのう」
こちらでは老賢者と覚しき人物が王と言葉の応戦をする。
「全く今代は、魔女だディーボだと厄介な手合のうえにあの”少女”らまでもが厄介な手合に
与して煽ってきよる。」
「混沌とはこのとこか!! 」
此方では、宰相が大声で怒鳴る。
軍議室はさながら言葉の戦場のごき様相を呈していた。
......
するとバタリと扉が開き
「こんな時に、騒々しいぞ 何事か? 」
「申し上げます、ただいま”天界”より授かりし我らの”切り札”がいま此処にッ!! 」
「まさか!? ”十字聖剣”と”十字聖槍”が授けられたのかッ!! 」
「左様で御座います %$!%@陛下」
「おお早う見せい」
と差し出されたのは華美な装飾もなければ宝石の類も付いていない
十字聖教の聖印を模した聖銀製のひと振りの剣と一柄の槍であった。
※※
更に、場面は流れる
※※
「ねぇ、レーリアぁ〜♡ 」
「なんじゃ、リーメア? 」
「相変わらず人共ときたら同じ事の繰り返し”我らが君主”が何者かに”封印”されてもまだ
我らを滅せよ、我らを滅せよとそればかり、いい加減”人共の遊び”にも飽きたわぁ〜♡ 」
「そうじゃな、妾も”最近”退屈じゃ...市井に遊びに行っても我らに喧嘩売る阿呆も最近
とんと、見かけなくなってつまらん...我らの子がいれば、弄る楽しみもあろうが
女同士では子は成せぬ」
「それもそうねぇ...そういえば幾分か前に人共が”十字聖剣””十字聖槍”を天界より
拝受したと噂を聞いたのけれど知らない? 」
「お、妾も知っておるぞだがどうじゃろう? それで、我らに仇成す事が出来ようか分からんぞ」
「それもそうねあたしったら♡ 」
しかしその仇成すモノが彼女らに近づきつつあったのも長年”人共の遊び”に飽きて
勘が鈍っていた彼女らには気が付かなかった。
ある気怠い午後、いつのもの様にそれぞれの寝台で甘味や菓子を食べていたレーリアと
リーメアは、突如二人の大男に寝室の侵入を許してしまう。
「憎っくきヴァン族始祖が女王”レーリア”その首貰い受ける”十字聖剣”の糧と消えよッ!! 」
「いやぁ〜レーリア かあさまッ!! 」
思わず叫んで仕舞うが声は届かない
俺は思わず夢の中で目を瞑るが否応無しに脳裏に映像が流れ込んで来る。
だが”レーリア”は半身を翻し振るった剣の切っ先は僅かに首元を掠るしかし
美しい銀髪のひと房を刈り取られてしまう奇しくも、そこはシーアの色濃いひと房の髪と同じ場所であった
はらりと落ちるひと房の髪をもう一人の冒険者が引っ掴み懐へ”十字聖剣”の効果なのか
レーリアの”血”を吸い美しい銀剣は赤く染まる。
やはりもう一人の冒険者が弾かれた銀剣の柄頭を小瓶へ差し入れ”血”を入れる
気怠い午後の微睡みを楽しんでいた彼女は、忽ち怒りに顔を紅に染める
「この痴れ者がッ!!! よくも妾の髪と血を取りおったな生きて返さんぞッ!!! 」
と凄むが相手は”十字聖剣”、迂闊に手出しは出来ないと考えほんの少し
逡巡してしまい冒険者二人を取り逃がして仕舞う。
同じく寝台で少女体で寝ていたリーメアにも別の冒険者二人が押し入り
「いやぁ〜リーメアかあさまッ!! 」
またも、思わず叫んで仕舞うが声は届かない
俺はまたもや思わず夢の中で目を瞑るが否応無しに脳裏に映像が流れ込んで来る。
「憎っくき憎っくきドラコ族始祖が女王”リーメア”その首貰い受ける”十字聖槍”の糧と消えよッ!! 」
同じく”リーメア”も半身を翻したその拍子に彼女の竜の尻尾をウロコごと
”十字聖槍”によって”ほんのすこし刈り取られる。
「よくも、あたしの尻尾をッ!!! 」
と凄むが相手は”十字聖槍”、迂闊に手出しは出来ないと考えほんの少し
リーメア も同じく逡巡してしまい取り逃がして仕舞う。
「「あな口惜しやでも、復讐などと瑣末な感情で人共を滅ぼして何になりましょう
どのみち、根絶は出来ないしディーボなる新興勢力もある
人共を滅ぼしては我らに矛先が向くというもの
武勇だの、武勲だの名誉だ金だと
勝手に盛り上がるのが好きな人共とは我らは違う
面倒な事は人共にやらせておけば良いからな」」
二人の少女は口を揃えて言う
”今だ受けた疵は痛むが致命傷では無い以上直に癒えるもの”
と考えられるくらいには相当彼女らは”屠って”きて心に余裕があった。
二人の少女はその後一緒に寝台に潜り込み又、甘味や菓子等を食べ始めた。
※※
更に、場面は流れ
※※
その後、二人の冒険者は金に目が眩みヴァン族とドラコ族の”素材”は
オーパーツの箱に仕舞われ闇競り(ブラック・オークション)に流れる
それをシアズが師匠レフィキアが入手する所で一旦場面が最初の入眠時に
戻った。
「どうじゃ、妾達が何故お主を”かあさま”と呼ばせるのか? 」
「はい、ですが何故わたしをお優しい目で見られるのですか? 」
「「何故って 決まっておろう妾達が欲しくて欲しくてやまない”女”二人から生まれた
可愛い愛娘じゃぞ...当時はあの冒険者共を恨みもしたがの
今は感謝しておるくらいじゃだから恨みなどせん
...そしてお主を生み出した”シアズ”もだ、いやいまは”シーア”か
レフィキアにも成し遂げなかった”大偉業をな。」」
「何故、それを? 」
俺は、極僅かにしか知らない自身の”秘密”をあっさり看破された。
「シーア、妾達は”かあさま”じゃぞ愛娘のことなら何でも知っておるぞい」
俺は、この二人は”かあさま”だと身体が理屈ではないなにかを感じ
どうしても二人に飛び込んで甘えてみたかった。
「これ、何をしておる妾達に近こうよれもっとその姿を見せぬか? 」
「はい ”二人のかあさま” 」
俺は恐る恐る近づき
「改めてわ、わたしはシーア、シーアとお呼び下さいませ」
緊張しながらもゆっくり丁寧にネグリジェをつまみ、足を交叉させて
腰を床に沈めつつ片膝を突き頭を垂れる
ふわりと優雅にスカート部分が床に綺麗な円を描き髪もそれに倣う
「おおおッ、ますます”オンナノコ”らしくなってきとるの、良きかな良きかな
もう一回”アレ”が来たらオトコくささはすっかりとれて”オンナノコ”になるがの
楽しみにしておれ...もちろん”男”の魂の本質は変わらんがな
安心せい
さて”オンナノコ”になったらどんな事が起こるのやら楽しみじゃ」
等と言う。
どういうことなんだ 俺はなんか不安になってきた。
レーリアは居住まいを正し
「おっと、妾は”レーリア”じゃまずはシーアよ寝着を取って”かあさま”にお前の姿
見せてくれんかのぅ? そのショーツとブラとやらは取らなくていいぞ
さッ早ぅ」
俺は、母親に逆らえない子供の様に
「はい、かあさま」
とネグリジェをたくし上げゆっくり脱ぎレーリアの元へ...下着姿のまま”かあさま”の
元へ歩み寄ると
「おおさすがは我が愛娘この綺麗な銀髪・アメジストの瞳・それにこの牙」
と娘である俺の口を むに ともちあげ牙を見る。
「あら シーちゃんこのウロコかあさまよりかわいい これにアッシュグレイの瞳に
淡い水色の髪これはわたくしに似たのね」 とリーメア
よく見れば彼女には腕にもウロコ群が ちらり と見て取れた
「「全く妾達のいいトコ取りだわい」」
とやたら俺のウロコを触ったり髪を掬い上げてみたり”観察”してくる。
程なく”観察”もおわり、
「さっさ、まずは妾の元へ」
とレーリアがぎゅぅと俺を抱き寄せる
はたから見るとまるで女学友同士のじゃれ合いのようだったが
相手は俺より、幾星霜もの時を重ねてきていて醸し出す雰囲気はまさに二人共
”かあさま”であった。
「かあさまわたしも、こうしてみたかったの...いい匂い」
初めて母親を意識して抱かれかれてみれば
自然と目尻が濡れた。
「そうじゃったか、そうじゃったか」
と
同じく
「つぎはあたしの元へ」
とリーメアもぎゅぅと抱き寄せる
「かあさまも、こうしてみたかったの...シーちゃんっていい匂い」
「そう、わたしも嬉しい♡ 」
と自分の尻尾を俺の股間に近づけて にやにや する
「やっ、そこはダメッ」 とこそばゆく感じて脚を閉じる
「ふふ、まだネンネなのね」 と童顔を艶っぽくさせる
「これリーメア、愛娘になんて事するんじゃ」
「あらレーリアあたしに取っても同じ娘よ ふふ」
微笑ましいやり取りが続き
「おっとそうじゃ妾と血の契約をせい さすれば今度の”アレ”の時
妾達の権能の一部を代執行出来るぞい いまは”仮”じゃがな
丁度良い機会じゃ」
とレーリアが提案してくる。
「まずは妾の場合はお互いの”血”を吸い合うんじゃ」
と言って髪を寄せてうなじを出す
白いうなじが”吸血衝動”を刺激し
いたたまれなくなった俺は”レーリア”の首元へ噛みつく
「...んっ...」
彼女の柔肌に俺の両の牙が すぷり と入り込み
と同時にぬるり とした感触と共に こくり と”血”が喉奥へ落ちる
当時に俺の首元にも レーリアが噛みつく
ちくり とした感触も束の間、心地よい恍惚感が俺を襲い
「んっ〜あぁん...かあさまぁ〜♡ 」 と甘い蠱惑的な吐息が漏れる。
「「んっんっんっ...ちゅるり・ちゅるり...んゅんゅ...あぁ〜おいし〜 ちゅぽん」」
やはり自分の”血”とは比べものにならないくらい美味しさを感じていて
俺にとって”血”は鉄錆の味のするモノではなく”第二の食事”となっていた。
彼女の”血”は甘い柑橘の味がして、ふわりと鼻をくすぐり
美味い果汁を飲んでいる感覚を味わう。
「シーア、口元に血が付いているではないか」
「ふふッ...かあさまも...」
といきなり俺の口元に真っ赤な唇を寄せ可愛い舌で
「「んッんッんッ♡ 」」とお互い舐めとる。
「「綺麗になったね♡ 」」 と
少し糸を引いてお互いの口元が離れる。
「唇は大事な人の為にとっておくんじゃよ...覚えておきなさいシーア♡ 」
俺は初めての接吻の感覚に戸惑いながらも
「はい、かあさま♡ 」
と答える。
「つぎはね、シーちゃん...お胸のウロコを見せてみなさいな」
「はいリーメアかあさま」
リーメアは自分の胸の同じ場所にあるウロコをはぎ取る
「んーーッ」
と ぷちり と小さな音を立てはぎ取れる。
「かあさま? 」
「大丈夫よ ほら」
たちまち疵が塞がりウロコが再生する。
「良かった♪ 」
「心配してくれてありがとね」
「それじゃこれをシーちゃんに」
と
はぎ取れたウロコを中央のウロコに重ねて
「んちゅんちゅ...んッんッ」 と強く接吻をされる
やはり少し糸を引いて口が離れると中央のウロコの年輪が一つ増えている
しばし、呆けていると
「「えーコホンッ、シーアよ...よくお聞き先程お主も見たであろう”十字聖剣””十字聖槍”には
気をつけるんじゃぞ尤もお主の場合は、我らと違って両の武器で心の臓を”同時”に突かれぬ限り
死にはせんがのぅ
天界の武器は滅する事が出来ぬ...今代とて健在で在ることは違いないでの
今代で必ずや見つけ出し冥界の火口に放り込まねばならぬ」」
とさり気なく”お願い”を示唆された。
「はいかあさま達心に留めておきます、あとシーアからもお願いがあります」
「「なんじゃ申してみよ」」
俺は彼女達が人の屠り癖が拔けていないのか不安になり
「今、わたしは召喚士を肩書に世界を巡っており冒険者の友人も居ります。
かあさま達の遺恨も有りましょうが今代では命を無闇に屠るのだけは
このシーアの顔に免じて許して貰えませんか? 」
「「そんな事なら容易い事よ我らも無闇に屠るのはもう”飽きた”からの
しかし、お主と妾達に向けられた悪意と悪しき者は容赦は無いぞ...良いな」」
「はい」
「「あとあのケット族の娘を、早う定命の理から外してくれんか
我ら付きのメイドとして扱っても良いぞ」」
「ミーおね...彼女には思うことが有りますので今は
わたしの中に今は秘めて置きますね かあさま達」
「「そうか機を待つか...妾の居城は広すぎてな
手頃な屋敷があればそこに移りたいのじゃがなメイドすら今は居らなんだ」」
「それなら、わたしにいい考えがありますがこれはナイショです♡ 」
「「それは、楽しみじゃな早く直のお主に逢いたいものよ......おっとそろそろ夜が明ける...ではな」」
「待ってかあさま達...今は何処に? わたしも早く逢いたいッ!! 」
と思わず名残惜しくなり叫んでしまう
「「そう急くな、シーアよ...それは浮遊大陸の......の...でまってるぞい」」
目が覚めると白々と夜が明けて初めて大きな伸びを一つ
ふと気になって胸のウロコ群を見ると中央のウロコの年輪が一つ増えている
<<どうじゃあ奴らには、逢えたかの? >>
<<えぇ、クロ”二人のかあさま達”に逢えました>>
<<そうかそうか、してあ奴らは息災だったか? >>
<<とても、お元気そうでわたし、逢うのが楽しみです>>
<<儂もあ奴らに逢うのが楽しみじゃわい>>
<<いつ、逢えるのかしら? >>
<<なぁに機が来ればいつでもじゃ
それよりお主、最後の砦とやらはどうしたのじゃ? >>
<<なんか、かあさまに甘えたら”最後の砦”もどうでもよくなりました>>
<<それがええとも、お主は”少女”だからのぅ>>
<<はい、そうします それとかあさま達に逢えたら”屋敷世界”に住んでもらうのはどうでしょう? >>
<<おぉ、儂は大歓迎じゃ、あ奴らとも”積もる”話が多すぎるからな、良きかな良きかな>>
”最後の砦”とやらは俺がかあさま達に逢ってからもうどうでも良くなっていて
例え夢?の中とはいえレーリアの”血”のせいかも知れなかった
幸か不幸か恋愛対象だけは女性ではある、こればかりはどんなに”オンナノコ”になろうとも
変わりそうに無かった。
そして、クロはえらくご機嫌だった余程楽しみなのだろう、
屋敷世界の部屋は沢山有り来賓用の部屋も寝台も余っていて
あとは彼女達の同意のみで俺としては問題無かったし
それに何よりかあさま達がいつも傍にいると考えると心強かった。
くぅー と伸びをすると今日は雲一つ無い晴れた碧天で
朝から8の月特有のジリジリとした陽が地面を焼いていた。
次回 49話 ガイガ大森林帯の獣王
お楽しみに
いよいよ51話でシーア達は浮遊大陸入りをします




