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オルティア・レコード  作者: 南 泉
一章 〜始まりは少女(シーア)から〜 オルティア大陸編
4/75

4 ミーアと

「シーア様!!」と突然後から声を声を掛けられびくりとする

「驚かせてしまいましたか?」

「ちよっとな」


「それよりどうした ミーア いや ミーアさん」

「ミーアで結構です」というので「ああ」と返す

「シーア様は、そのお身体の扱いや振る舞いが出来ていらしゃらないご様子

 ですので、最低限の振る舞いと作法を身に付けていただきます」

「シアズ様は、そのホムンクルスを私の妹分ということで拵えたのでしょう?」

 などどまたもやにやりと猫目を眇めて言う。

(手刀は構えなかったが)


「努力する」と言うと「努力して下さい」と返された

「私も沐浴をご一緒いたします」とおもむろに着ていた服を脱ぎ始めていた。

「わわっ! 」と大声を上げると

「この脱ぎ方もご覧になっていて下さい」と彼女はやや上気した

面持ちで脱衣し始める。


 目を逸らそうとすると「目を逸らしたら意味がありません! 」とまたもや窘める

これ以上、彼女を怒らせない様に遠巻きに所作を観察した。


 そして、一糸纏わぬ姿になると湯舟に近づいてきた。

「湯舟に入る前にまず髪を束ねてお湯に浸からないようにして下さいませ」

と俺の長い髪の毛を掬い器用に束ねて軽く結んだ


「浸かる前に一度お湯で流してから湯舟に使って下さい」

とこと細やかに言ってくれる。


 そうして湯舟入るのを見届けると彼女も同様な所作で湯舟に入って来て

隣にまるで姉妹の様に並ぶと豊かな双丘が湯で揺れて思わず視線を逸らした。


「どうかしましたか?」

「いや」

と答えはしたもののかなり動揺してしまい意味もなく視線を彷徨わせてしまう。

数刻後、彼女が「お身体をお流しします」 と湯舟から上がる様に促し

「まずは、お背中から」とサボンで洗い始め

なんとか間をもたせようと俺から口を開いた。


「ところで地下はどうした?」 と聞くと

「地下の機材は使えそうなモノは洗浄して倉庫に、シアズ様のご遺体は屋敷の目立たぬ所に埋葬

しました、後でご案内します」

「そうか、これからどうたものかな」 と独りごちる。

(今までは、屋敷で錬金術の道具の開発や研究成果を形にして体外交渉はミーアに任せっきりだったのだ

 生計もそうやって立てていたからな)

(道具もすべて使用不能となれば冒険業で生計を立てるしかないか)


「・・・ーア様・・・ーア様」と思考を中断され意識を戻すと

とうに背中は終わりミーアは前の方にきていた。


「ああ、すまん少しこれからの事を考えていたのだ」

「そうでしたか」さらに

「何度もお声をお掛けしましたが、意識が別のところに有るようで心配しました。」

「すまん」

「いえ」と彼女は少し照れくさそうに下を向く


「それと、これはなんですか?」と指先を自分の双丘の合間のウロコ状のモノを指した

ミーアには隠し事はすまいを最初に手刀を突きつけられてから決めていたので

「この身体の素材はヴァン族の素材とドラコ族の素材から出来ているのだ。


魔法適正が少ないお前には魔法適正に優れている妹分があれば対外活動もしやすいと

思ってな」と続けて

「しかし、我が身体になったとしてもコレの意味するところとコレ(色の濃い髪のひと房)は

 まだ分からん 今言えるのはここ迄だ」

「分かりました」とミーアは素直に頷いていた。


「湯あたりしますから、そろそろ上がりましょうか」と促してきので

「そうするか」と脱衣場を見ると

「服を着る時も見ておいて下さいね」などと言って来た。



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