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イケメンに興味ないって言ってるのに―!!  作者: Mist
4月~桜の季節です
4/34

街でイケメンに助けを請われました

本屋を出て昼食を適当に取った後、近くにあった公園で休憩していると、何故か化粧濃いめの女性がわらわらと集まってきた。そして皆一定方向へふらふらと向かっていくのが見えた


「ねぇ彩、アレ、何だと思う?」


女性達の群れ(嫌マジで群れとしか表現できないから)をみて彩に言うと、彩は興味なさげに見た。


「おおかたイケメンでもいるんじゃない?」


彩の適当に言った言葉は正解だった。群れから出てきた人は困ったように笑いつつ視線を周囲へ向けている。何かを探しているようだ。あれは困ってるね。


「彩、正解だね。しかも困ってるっぽいねw」


じーっとみてるとイケメンがこっちを向いたため目があった。そして少し考えているような表情を見せると何故かこちらへ向かってくる


「…何故こっちへ来るんだイケメンよ…」


僕が小さく呟くと彩は溜息をついた


「見てたからじゃない?」


嫌な顔をすると同時にイケメンが僕達のもとへたどり着いた


「こんにちわ」


とりあえず挨拶をしておく


「こんにちわ。またせちゃったかな?」


金髪碧眼の王子様といった人は、どうやら、僕達を待ち合わせの相手と思わせて彼女達を追い払いたいらしい。仕方ないな、僕が追い払ってあげよう


「そうだね。少しまったかな?…さて。」


僕は座っていたベンチから立ち上がり、イケメン…もう王子でいいや…を取り囲んでいた女性達の前に立つと女性に向かってほほ笑んだ


「ねぇ、お姉さん達、彼は僕の友人で待ち人なんだ…解放してもらっても…いいかな?」


声を少し低くして囁くように言うと、女性達はぽーっとしつつ頷いた


「そう、ありがとう」


クスっと笑いつつ言うと、散ってくれた。


僕の低い声はいわゆるイケボ…イケメンボイス…と呼ばれるものらしく、囁くと女性達は大体言う事を聞いてくれるのだ!!素晴らしいでしょう!!


僕は良い笑顔で、茫然と僕を見ている王子をみた


「これでいいかな?」


聞くと、王子はハッとして、頷いた


「あ、うん。助かったよ。ありがとう」


王子はさわやかです


「なんで囲まれてたのさ?」


「友人と待ち合わせをしていて、友人が遅れたから一人で立っていたらああなったんだよ」


王子は疲れたように笑った


「あらあら、大変ね。」


彩、楽しそうだね…


「そっか。お疲れ様。もう大丈夫?」


「うん。ありがとう」


「どういたしまして。…彩、そろそろいこっか。じゃぁね~」


王子に手を振って僕と彩は歩き出した。イケメンは大変だねー




~??side~


友人である二階堂 流斗を待つために公園で一人立っていると、女性に囲まれた。


しまった…久しぶりの約束が嬉しくて忘れていたよ。外で一人で立っていると囲まれる事を。


どうしよう…だれか…流斗はまだ来てないし…


どうにかできないかとあたりを見回していると、ベンチに座っている2人組が目に入った。一人は本を読んでいるがもう一人はこちらを気の毒そうに見ている…


もしかしたら、あの子なら助けてくれるんじゃないかと思って、女性達をやんわりと振り切りつつ女の子…かな?の前に立った


「こんにちわ」


彼女の声は中性的だった。近くで見ると、かすかに胸囲が膨らんでるから女の子だよね?


「こんにちわ。またせちゃったかな?」


普通に挨拶してくれたので、すがる思いでいってみた


「そうだね。少しまったかな?…さて。」


彼女はそういうと座っていたベンチから立ち上がり僕を取り囲んでいた女性達の前に立つと女性に向かってほほ笑んだ


「ねぇ、お姉さん達、彼は僕の友人で待ち人なんだ…解放してもらっても…いいかな?」


彼女が声を発して囁くように言うと、女性達はぽーっとしつつ頷いた


僕も思わず聴き惚れた。彼女の声は少し低く、囁く事で少し色っぽい…って僕は何を考えているんだ!!


「そう、ありがとう」


彼女がクスっと笑うと、散ってくれた。


僕は彼女の声を再び聞き、また少しポーとしてしまった。


「これでいいかな?」


彼女に話しかけられて僕はハッとして、頷いた


「あ、うん。助かったよ。ありがとう」


慌てて答えると彼女は笑ってくれた。


「なんで囲まれてたのさ?」


囲まれた理由を聞かれてもね


「友人と待ち合わせをしていて、友人が遅れたから一人で立っていたらああなったんだよ」


僕は思わず疲れたように笑った


「あらあら、大変ね。」


先ほどまで本を読んでいたもう一人の少女が楽しそうに呟いた


「そっか。お疲れ様。もう大丈夫?」


彼女はそんな連れを見て、苦笑した後、僕に首をかしげつつ聞いてきた


「うん。ありがとう」


笑顔で肯定すると彼女はふわっと笑ってくれた


「どういたしまして。…彩、そろそろいこっか。じゃぁね~」


彼女は友人であろう少女…彩って子と一緒に行っちゃった


もうすこし話がしたかったな…また、会いたいな。


彼女が去って行ったほうを見ていると流斗がやってきた


「すみません。遅れましたか?」


「大丈夫だよ」


僕がニッコリ笑って言うと流斗はキョトンとした


「何か良い事でもありましたか?」


「うん。ちょっとね」


そうだ、彼女の事、頑張って探してみようかな?


僕の様子に流斗は首を傾げた後、歩き出した。



~??side end~



雪ちゃんはイケボで、良く女の子からモテてバレンタインにはチョコを大量に貰ってるといいな、という考えのもと書いたらこうなりました。正直、男女にモテる女の子っていいですよね

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