弟君は可愛い系(弟side)
俺は七瀬 快人です。今日は姉に強制的に古書店へと連行されています
なんでも頼んでいた古書が届いたらしく…荷物持ちだそうです
古書店で用事を済ませ、店を出ようとした時、誰かとぶつかりました
「うわっ!?」
「え!?」
ぶつかった相手は女の子らしくて、少しよろけたのが見えた
ぶつかった瞬間に香ったにおいは彼女からしているようだ
彼女は腰まであるダークブラウンの髪をハーフアップにしているようで、彼女が動くたびにさらりと揺れるね…身長は俺より少し低かったかな?ちょっとドキドキしてきた
「ごめんなさい。大丈夫?」
彼女が申し訳なさそうに声をかけてきたので、俺はすぐに謝った。彼女の声は心地よい声だ
「あ、こっちこそごめん」
お互いに謝りあっていると後ろから姉が声をかけてきた
「快人~?何してんの?」
何故か楽しそうなんだけど
「あ、姉さん…俺が彼女とぶつかっちゃって」
俺が状況を説明すると、姉さんが謝った
「あら、そうだったの。弟がすみまs…雪さん?」
雪さんって…最近姉さんの話に出てくる人だね
「姉さんの知り合い?」
一応首を傾げて聞けば、姉さんは普通に答えてくれた
「そうよ…とりあえず場所を移しましょうか。雪さんもそれでいいかしら?」
姉さんが聞くと彼女は頷いた
「うん。かまわないよ。弟君もそれで良いかな?」
彼女は首を傾げつつ俺にも確認してくれた。なので頷く事で返事を返しておく
で、場所を移動して、古書店の近くにある喫茶店に、俺の隣に姉さん、姉さんの前に彼女が座った
「雪さん、この子は私の弟で七瀬 快人よ。15歳だから雪さんと同じ年ね。春から高槻学院の高等部に通うことになっているの。仲良くしてあげてね。」
姉さんが俺の紹介をしてくれた
「快人君だね。僕は紅月 雪音だよ。雪って呼んでくれると嬉しいな。よろしくね?」
彼女…雪ちゃんはニッコリわらって手をだしてきた
「雪ちゃんだね。よろしくね」
雪ちゃんの笑顔に思わず顔がほんのり熱を持ったのを自覚しつつ、握手を返した
雪ちゃんの手は白くて細かった…女の子って感じだね
暫く姉さんと雪ちゃんが話をした後、雪ちゃんが古書店へ戻るらしいので、一緒に戻ることにした
「時間かかるよ?」
俺の申し出に雪ちゃんは首を傾げて聞いてきた
「僕も時間がかかるほうだから」
あ、いつの間にか僕になってるし…まぁ良いか。雪ちゃんが笑ってくれたからね
数時間後古書店をでた俺の手には雪ちゃんの買った本がある
「本、重いでしょ?自分で持つよ?」
雪ちゃんが首を傾げつつ俺の顔を覗き込みつつ聞いてきた
俺はそんな雪ちゃんがかわいく思えてクスっと笑みをこぼした
「大丈夫だよ…それに重いならなおさら雪ちゃんに持たすわけにはいかないよ」
俺が言うと雪ちゃんはニッコリわらってお礼を言ってくれた
「そっか…ありがとう」
雪ちゃんの家まで送っていくと、雪ちゃんからはお礼として、手作りのクッキーを貰った
そして、連絡先を交換して、入学式の日に迎えに来るから一緒に行こうと約束を取り付けて別れた
雪ちゃん…俺、我慢強い方だから、気長に行くね。とりあえず仲良くなる事が先だね
あぁ、入学式がたのしみだな…とりあえず友人からがんばるか…
俺は今後の事を楽しみに思って家に帰った
快人君視点でした
快人君は優美香ちゃんの荷物持ちをよくしています
よき弟…というか基本的には良い子です
ちょっと独占欲が強い一面を持つ子でもあります
そんな一面をだせたらな…と思ってます
どんなアピールするんでしょうね…