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第二百三十八話 切磋琢磨(後編)


---主人公視点---



「これは収穫ですね。

 まさかリザード・キングを倒せるとは……」


 エイシルがそう言いながら、

 採取用ナイフでリザード・キングの亡骸を解体する。


 牙や鱗、体皮は当然として、

 その死肉も解体して、

 氷属性魔法で生成した大量の氷を中規模サイズの皮袋に詰め込んだ。


「その氷で肉の鮮度を保つのかしら?」


「です、です」


 と、エイシル。


「へえ、でもリザード・キングの肉なんて美味しいの?」


「少し癖のある味ですが、

 マニアの間では人気がありますよ」


 と、アストロス。


「へえ、そうなんだ」


「とりあえず今日はこれくらいにしましょう。

 リザード・キング以外にも、

 ハイ・オーガやフレイム・ガルムもたくさん倒しましたし」


「そうね、そうしましょう」


 ここはエイシルの言うとおりにするべきね。

 転移石を使えば、

 移動は楽になるけど、転移石は消耗品な上に高い。


 またこのパーティには、転移魔法を使える者も居ない。

 なので仕方ないので、

 私達は、徒歩で迷宮の帰り道を歩いた。


 一時間後、私達は迷宮の出入り口へ到着。

 そして私、エイシル、ロミーナ。

 アストロスとジェインといった具合に男女で分かれて、

 二台の馬車に乗った。


 二時間後。

 馬車は無事に王都アスカンブルグに到着。


 私は二台の馬車の御者さんに運賃を払った。

 それから冒険者ギルドへ向かい、

 ギルドのカウンターでドロップ・アイテムや魔石を係員に渡した。


 三十分間の鑑定時間後、

 全てのドロップ・アイテムや魔石が綺麗に換金された。


 討伐依頼の報酬に加えて、

 ドロップ・アイテムや魔石の換金で総額1500万ローム(約1500万円)。

 それを五人で均等に割って、

 一人頭300万ロームの稼ぎ。


「ワオン! 1日で300万!?

 これは凄い稼ぎだワン」


「うん、凄いだわさ」


「これで色々と装備が新調出来そうです」


 ジェイン、ロミーナ、エイシルが感嘆の声を上げる。

 うふふ、皆も喜んでいるわ。

 まあそういう私も喜んでるけどね。


「報酬もそうですが、

 レベルの方も上がりましたね。

 自分はレベル42になりました」


 と、アストロス。


「オイラは43のままだよん」


「あたしも42のままだわさ」


「ボクは41に上がりました」


 と、エイシル。

 皆、順調に成長してるようね。


「お嬢様はどうですか?」


「アストロス、私は53まで上がったわ」


「リザード・キングを倒した甲斐がありましたね」


 と、アストロス。

 そうね、思った以上の成果だったわ。

 だけどこれで満足する気はないわ。


「お姉ちゃん、ちょっと冒険者の証を見せてよ」


「ジェイン。 ええ、良くってよ」



---------



 名前:リーファ・フォルナイゼン


 種族:ヒューマン♀


 職業:戦乙女ヴァルキュリアレベル53



 能力値パラメーター


 力   :1725/10000

 耐久力 :2420/10000

 器用さ :1227/10000

 敏捷  :1952/10000

 知力  :2450/10000

 魔力  :4127/10000

 攻撃魔力:2415/10000

 回復魔力:2576/10000



 ※他職のパッシブ・スキル込み



 魔法  :ヒール、ハイヒール、ディバイン・ヒール

      キュア、キュアライト、ホーリーキュア

      プロテクト、クイック、アクセル、フライ

      フレイムボルト、ファイアバースト、フレアバスター、炎殺

      ライトボール、スターライト、

      ライトニングバスター、シャイニング・ティアラ


 スキル :結界、対魔結界、封印結界、戦乙女の陣

      戦乙女の波動、戦乙女の祝福、速射


武器スキル:イーグル・ストライク、ヴォーパル・ドライバー

      ダブル・ストライク、トリプル・ドライバー

      ハイ・カウンター、グランドクロス、

      ライトニング・スティンガー、

      ダブル・デルタスラッシュ、シールド・ストライク

      正拳突き、ローリング・ソバット、掌底打ち


 能力  :予測眼 分析眼 魔力探査 能力覚醒、

      魔力覚醒、メディカル・リムーバー、

      ゾディアック・フォース、零の鼓動、



---------


「これは凄いだワン」


「うん、これが基本能力値だし、

 「能力覚醒」を使えばもっと強くなるだわさ」


「二人とも、有り難う。

 でも個人的には満足してないわ」


「お嬢様、スキルポイントの割り振りはどうするつもりですか?」


「ん~、現状のスキルポイントは50ポイントね。

 ここで振るのも悪くないけど、

 私としては、もう少しレベルを上げて様子見するわ」


「リーファさん、ここでポイントの温存するのですか?」


「エイシル、そうよ。 私の目標はあくまで打倒マリーダ。

 でも彼女もまだまだ成長するでしょう。

 だから今度彼女と戦う前、

 あるいは戦ってから、スキルを割り振るわ」


「そうですね、それも悪くない判断と思います。

 マリーダ以外の帝国の将軍、元帥でお嬢様と

 互角以上の戦いが出来るのは、シュバルツ元帥くらいでしょう。

 今後、お嬢様が帝国の将軍、元帥を倒す事を想定すれば、

 スキルポイントの割り振りを後回しにするも有りですね」


「ええ」


 私はアストロスの言葉に同調した。

 流石はアストロス。

 細かい部分までよく気付いてくれるわ。


「そう言うあなた達はスキルポイントを使わないの?」


「私はもう少し様子見します」


「ボクも同じく温存します」


 アストロスとエイシルがそう言う。


「オイラも今は使わないワン」


「あたしもまだいいだわさ」


「そう……」


 どうやら全員まだ温存するようね。

 まあそれはそれで有りよね。

 帝国との戦いがどうなるかも分からないし。


 そう思っていると、

 冒険者ギルドの入り口の扉が乱暴に開かれた。

 そして10代半ば、あるいは後半らしきヒューマンの少年が

 周囲に聞こえるように、大声で叫んだ。


「大変だぁ! 帝国が休戦協定を破棄して、

 アスカンテレス王国をはじめとした連合国に宣戦布告してきたぞ!」


「な、何だって!?」


 少年の声に周囲の冒険者達が声を揃えて叫ぶ。

 ……。

 思ったより早かったわね。


 さて私としては、どう動くべきかしら?

 とりあえずは、アスカンテレス王国。

 そしてラミネス王太子の動きを追いましょう。



次回の更新は2024年6月29日(土)の予定です。


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― 新着の感想 ―
[良い点] やはり戦いが始まりますね。果たしてどうなるのか……
[一言] 更新お疲れ様です。 ついに、帝国が宣戦布告。 話が動き始めましたね。 さて、リーファは元帥や将軍を倒して経験値を溜めるようですが、成功するでしょうか。 マリーダが戦場に出たら、そっちの相…
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