残夢譚③
昨晩の夢は霧散してしまった。
思い出すのは、文字通り雲を掴む様なものである。
これ等は私の夢の序章。
眠りについて、直ぐに目を醒ました時、脳に焼き付いた記憶達。
・親戚が金網引きの資格を取っていた。親戚と思われる男性は実家付近の漁港に張り巡らされた金網の上を綱渡のように歩いていた。
・洞窟にて、私と誰か(私より背の高い男性であった)は蝋燭を入れた洋燈片手に暗澹たる岩場を進んでいた。もしもし其処のお二方、此処から先は懐中電灯でないと危ないですよ、と不意に後方から声をかけられた。誰であろうかと振り返ると其処には茶色い「Ω」の様な体躯をした泥状の生物が機中伝統片手に立っていた。
・何処かのクリニックにて、診察待ちとなり、椅子へ案内された。止め処なく私と同じく診察待ちの患者が送られてくる。彼等は全員肥満で私に二倍はあろう体躯を揺らしていた。私は彼等に押し潰された。
・夢の中で強迫観念に囚われていた。同じ夢を見る為に、ゆっくり目を閉じて念じ続けねば…。視界に映るは、鉄棒に吸い付いてゆく濡れたタオルの映像。
・三日月輝く夜の街。星々の下、私は一人屋根の上を駆けていた。遠方に見えるは時計台。煌めく星と街の燈が混ざって、空と地上の境界が溶けてゆく。
・夢の輪郭を切り取る。まるで剣の型を取る様に。
・♢ハチミツジュースの作り方♪
①巣中の蜂を煙で燻し殺す。
②中の蜂が動かなくなった所で、巣をバラしハチミツの詰まったハニカムを取る。
③取ったハニカムをミキサーにかけて完成♪
※注意
巣をバラす際、中にある虫を取り除く事。…蝶の死骸、蜂のも沢山…あっ、生きた地蜘蛛が蜜にまみれて居た。
・此処は、私の自室だ。不意に気配を感じて振り返る。窓の暗闇に映る沢山の人間の瞳、私を呼んでいた。
・夢見の過剰供給は脳の膨張を助長し、頭部破裂による死を招く。と云う説明が脳内に流れてきた。周囲は粟生橙色の白熱電球の燈のみで照らされた博物館であった。此処には沢山の夢見の人のホルマリン漬けが展示されている。それは蒼白に肌に健全なヒトの三〜四倍はあろう頭部を持ったヒトの亡骸であった。物(者)によっては地球儀のようだな、と思った。
・全面石造りの牢屋に居た。高速で飛んできたボールに脇腹を抉られた。
・スクランブル交差点でブレーキと間違えてアクセルをベタ踏みした。周りを巻き込み車は横転。千九百八十五人が犠牲になった。
・何処か純和風の屋敷。天井の梁から象のような生物が「のうらくみるくてぃー」なる飲み物をteacupに注いできた。
・赤黒い画面。湖面?(水面であった。私はそれが湖であるように思った。)を映している。そこから、人の手と思しき影が一つ浮上してきて、何か探すような仕草を見せていた。
・純和風に村に、私は訪れていた。この村にはヒトと白蛇の兄妹がいる。私はその兄に、妹さんを私に下さい、と頼み込んでいた。白蛇の娘は見た目は蛇であったが、私にはとても魅力的に写っていた。
・木編みの籠に西洋蜜柑を大量に召喚する。...それだけ。
.......お読み頂き有難う御座います。
今回の夢々、どちらかと云うと文で表すよりかは絵画とかにすると良いような気がしました。
それでは、また、ごゆるりと




