表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/56

7/22〜7/23

昨晩の夢に置いての私の年齢が安定していない。

十五〜二十*歳くらいを行ったり来たりしていた気がする。

 何処かの国の王族の少年が辺境の村に視察に訪れていた。この少年は唯我独尊を絵に描いたような性格であった。

 これ以前の記憶に、この国と少年についての記述があった筈であるが、目覚めと共に霧散してしまった。ただ、断片的に憶えている範囲では、世界観は中世欧風に和風の建築物や文化を足したようなものであった事、少年の国民からの支持は皆無であった事、プラチナブロンドの髪にバイオレットの瞳を携えた女性がいた事は確かである。

 少年は、村中に向かって、誰か居ないのか、と云うニュアンスの言葉を叫ぶが、誰も外に出てこようとしない。

 そのせいか、少年は機嫌を損ねたらしく、舌打ちをする。そして、あーもう良いや、おい、この村焼き払え、と部下に命じていた。

 流石にそれはやりすぎだと感じたのだろう。少年の側近兼世話役の男性が止めに入った。男性は少年を宥めつつ、村の、一番豪華そうな建物(其れが村長の家である事を私は確信していた。)に向かって、今なら**様々(少年の名前)が貴方達の不平不満を聞いて下さるらしいですよ、代表者の方は出てきてください、と呼びかけていた。

 数分後、白髪を携えた壮年の男性が建物から出てきた。壮年男性は側近の男性に、何を云ってもいいのか、と聞いていた。少年と側近は肯定した。...口許に嗤みを湛えつつ...

 壮年男性は、口を開くと、税金が高いだのと、溢れんばかりの文句を捲し立てた。其れを聞き、側近の男性は少年に、こう云っていますけど如何しますか?、と訪ねる。少年は、ほう、その様なことを云うとは貴様は反逆者か、粛清だ、処せ、と邪悪な笑みを浮かべ云い放った。

 このあと、壮年男性がどうなったかの描写はなかったが、私は、彼は手頃な木に死ぬまで逆さ吊りにされ、晒されたのだろうな、と勘づいてはいた。

 少年はその後、村中央の広場になっている所までで散歩していた。広場には、一本一際目立つ大木が生えていた。

 これは、酒ので流記であることを私は知っている。木の節から出た樹液が発酵してか、アルコール分を含んでおり、その木の樹齢に比例して熟成された酒が楽しめるのである。アルコール濃度は三〜五%程らしい。

 私、弟、旧友は其れに登って飲むことにした。(急に行動するキャラクタが私に変わったが、全くもって違和感は感じなかった。)幹は四つほどあり、私達は各々が気に入った木に足をかけ、樹液を採取し始めた。幹の節に紙コップを宛がって採取することが出来る。紙コップは何故か紫色をしていた。

 私は高所恐怖症なのでそんな高くは登れなかった。せいぜい呑めたのが二杯くらいで、それ以上は手の届く範囲からは採れそうも無かった。横目に弟のよう巣を見てみると、彼は、十〜十五杯くらいは呑んでいるように見受けられた。地に投げ捨てられた紫の紙コップが何よりもの証拠である。彼は結構酔いが回っているらしく、顔は赤らんでいた。そして、私の方を向くと、兄はそんだけしか呑んでないの?、と莫迦にしてきた。五月蝿い、こちとら高所恐怖症でこれ以上は登れないんだよ、と云っておいた。事実、五%くらいとは云え、アルコールが入った状態でこれ以上登るのは危険だろう。ただ、云われっぱなしでは癪だったので少し奥へ移動した。

 刹那、私が居たであろう場所に、樹液を多量に含んだ自らの重みに耐えかねてか、そもそも朽ちていたか、折れた木の上部の枝が落下してきた。アルコールの場雑多腐葉土のような香りが辺り一帯に充満する。もし私が、あの場に居座ったままだったかと思うと背筋に冷たいモノが走った。氷が出てきた。

私も旧友も弟も、興も酔いも冷めてしまったようで、木から下りてきた。

 落ちてきた枝々見ればやはり、所々腐っている。果実も付いていたようだ。見た目はバナナのソレであった。落下の衝撃でか、横に両断された状態で地に転がっていた。

 実家の食卓へ戻ってきた。あんな事をしたと父に気付かれたら怒られるだろうな、と思った。

 弟(いつの間にか小学生になっていた。)が父に、昼の弁当にお願いしていた玉子焼きが入っていなかった、と云うニュアンスの文句を云っていた。何故か弟の弁当と思しきものが机の上に現れていた。父に、取り敢えず食べてみろ、と云われた。蓋を開け食べ始める。内容物は、弟が「たんたん麺」と呼んでいた焼肉のタレと牛そぼろに平麺を和えた物が二、三箸と野菜炒めのみであった。流石に少なすぎる。何故か理不尽だと思った。

 突然弟の友人を名乗る少年が現れ、これくらい自分が出来ますのでお任せください、と「たんたん麺」四百グラムを毎日作ると父に云った。弟は、お願い、と頼んでいた。父は、四百とは大きく出たな、と云っていた。

 脳裏に「重要なのは意識の整理」と云う文言が浮かぶのと同時に

———目が醒めた。

.......お読み頂き有難う御座います。

酒が出る木って結構ありそうですよね。

浪漫ある。

それでは、また、ごゆるりと

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ