7/11〜7/12
...久々に夢の中で夢見心地を味わった。
まぁ、数分だけだったけども...
英国宮殿風の廊下を歩いていた。夢、現と変わらずいつもの濃紺長袖のポロシャツを着用していた。...そのせいか、僅かながらの場違い感があった。
周囲にも大勢の人間がおり、皆が一様に私が進む方向と同じ方へ歩いている。彼らの個人の識別はおろか、顔や服装すらもわからなかった。ただ、漠然とその存在を認識するのみであった。
燕脂色に金刺繍のカーペットの上を進む。隣には、高校時代に割と話していた同級生が居る。内容は憶えていないが、何やら話をしていた。
しかし、妙に視界が安定しない。先程から、気品あふれる廊下の情景に重なって、何処かの高原を穿って走る渓谷の俯瞰図が映り込んでいる。巨大な杉の木とその周りを漂う燈の球、夕闇に流れる小川も稀に視界に触れた。
奥に行くにつれ、周りの人影が減ってきた。情景も英国風の廊下に、大阪の商店街と、田の畔の入り混ざった混濁な物へと変わっている。彼方此方で居酒屋やらうどん屋やらの看板が立て掛けられていた。
道に沿って風が吹き抜ける。髪が靡く。
様々な店が並ぶ中、私は一つを選んだ入った。いつの間にか父と母と弟が居た。いや、と云うより、元からその場に居た意識であった。
一旦、意識が途切れる。
気付けば、椅子に座っていた。(多分、訪れた店だろう。)両親、弟も含め一つの大きなテーブルを囲っていた。
此処は食事処である。それも結構高級な部類の...四方の壁は赤褐色でやけに天井が低い。立ち上がると頭をぶつけそうだ...そう思ったら、急に脳天に鈍い痛みが走る。どうやら既にぶつけていたようだ。
壁には多数のメニューが貼られて居る。それを見て、私は、此処が幼い頃何度か訪れた料理店である事を思い出した。その料理店は現実にもあるが、夢で見た此処は其処とは似ても似つかない場所であった。
———暗転
私は汽車に乗っていた。揺れが心地良い。車窓からの景色は壮大であった。
汽車は丁度橋の上を通っていた。橋は渓谷に架かっており、その渓谷には川が流れて居る。川の脇の河原には渓谷の崖位の背丈の枯れ木の大木が生えていた。
崖の上は人工物が見受けられる。人影も見えた。人工物は阿蘭陀の風車のようであるが、羽根の向きがチグハグで、羽根のみが地面に生えて廻って居るものもあった。そんなのが無秩序に乱立していた。
瞬きと同時に、けたたましい汽笛の音...中々止まない...いや、違うこれは目覚まし時計の音だ。そうか...この旅は夢であったか...
———此処で目が醒めた。
.......お読み頂き有難う御座います。
最近の食事がシリアルと栄養補給ゼリーの影響か、お腹の空く夢であったと思います...内容の何処に食欲を刺激する要素があったかは分かりかねますが...
それでは、また、ごゆるりと




