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「…俺だ」  作者: リィズ・ブランディシュカ
本編
1/14

01 異世界転生してたモブ



 乙女ゲームの世界に転生した。

 と、いうと普通は女性をイメージするかもしれない。

 けれど、転生したのは俺だ。男だ。なぜだ。


 転生したのは、「ミラクル・ラブリー」という名の乙女ゲームの世界。

 中世西洋って感じの舞台。で、学園もの。(でもちょっとところどころ和風要素がまじってる。後々分かると思う)


 しかし「ミラクル」で「ラブリー」か。男にはきつい名前だ。


 ゲームの内容には特に、格闘要素があったりロボットもの要素があったり、冒険要素があったりするわけではない。


 普通に女性向けで、普通に女性に人気である。


 で、あるのになぜ転生者が俺なのか。


 転生先の体を眺めてみる、男だ。

 どの角度からどう見ても、男だ。

 不思議な力で女になるとかいう、転生ものでよくある加護やチートなどもない。


 俺は男のままで生きていく、ただの男だった。


 だから、女性に転生して、中身は男だけど表面上はキャッキャウフフ、な事になるわけでもない。


 顔も前世とそっくり。

 俺だ。俺そのものだ。


 だからこそ、俺であるがゆえに謎だ。


 イケメンでもなんてもないし、モブ顔だし、すれ違っても印象に残らない個性してる。


 なぜチョイスを俺にした。


 首をかしげる俺は、執事の声で起床を急かされた。


「ぼっちゃーん。そろそろ起きないと遅刻しますよ!」


 俺はベッドで寝ていたようだ。場所は自分の部屋。

 今日は学校だったな。

 登校の準備をせねば。


 起き上がると、使用人がばたばたと入ってきて、着替えの手伝いをしはじめた。


 貴族だった。そういえば。

 俺はちょっとしたお金持ちだ。


 特にショッキングな流血事件や、悲しいことがあったわけでもない。

 普通の日々を送っている、ちょっと裕福な家のおぼっちゃん。

 小さな町の中では、知っている人がちょっといる程度の知名度。


 ただ寝てて、転生の事実を思い出すとか、どういうあれだ。


 転生したことを自覚したばかりなので、自己分析が恥ずかしい。


「ぼっちゃーん、ゆっくりしてないで早く支度してください」


 俺は、この世界で世話になっている執事に「今日はゆっくりしたい気分なんだ」とかいいわけしつつも、ぱぱっとお着替え。


 身支度してから、家……というか屋敷である建物を出た。



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