学校辞めました
あのあらすじから見てくれた方々。尊敬致します。
「あ〜、暇だ〜…。」
よく晴れた水曜日の昼下がり。俺は家の近くの公園のベンチに腰掛けていた。
休日等ではなく、今日はごくごく普通の平日だ。
ちなみに俺の歳は17歳。本来なら学校で友達と昼食のはずだ。実際、先週まではそうだった。
…いや、違うな。高校生だったとゆうのであれば合っているが『友達と昼食』とゆうのであれば3ヶ月以上前か。
「未遂で済んで良かったな……か。」
校長の言葉と、両親の悲痛な顔が蘇る。恐らくあの光景を忘れる事は出来ないだろう。
「あ〜あ。トラックに轢かれたら異世界に転生して俺TUEEEEできねーかなぁ〜。」
俺はラノベをよく読んでいた。その中には今抱えてる問題全てを死で一新してから異世界でやり直せるとゆうものが多々あった。
そう、この陰鬱とした気持ちも死んでしまえば…
「そんなぁ!!勿体ない!!」
「うわぁっ!?」
真後ろからいきなり大きな声で叫ばれ驚く。
振り返るとそこには長身のスーツを着た男が居た。綺麗に歳を重ねたとゆうのが適切な、若さは無いが渋さが魅力的な50代とゆうような印象だ。
「君には凄い『才能』があるのに…。」
「さ、才能?」
心当たりは無い。絵は下手、運動は苦手、勉強は嫌い、字は汚いし朝起きるのも苦手だ。
「まあ、無理も無いさ。君の『才能』は多くの人は才能とは呼ばない物だ。しかも君はつい最近、『それ』に触れそうになったばかりだ。」
「て、てかあんた…さっかから俺の「すまない!!もう行かないと!!」……」
俺の質問を遮りながら男は足早に去っていった。ただの不審者だったのだろうか?いや、だがあの男は間違いなく俺の考えている事を…
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁああっっっ!!」
女性の甲高い悲鳴が公園に響く。
声の方を向くと3人が。
1人は地面に倒れていて、舗装された道には黒いものが広がっている。もう1人は叫んだであろう女性が座り込んでいる。この2人は格好からしてランニングでもしていたのであろう。残る1人は…
「どいつもこいつも…俺の前で幸せそうにしてんじゃねぇよ!!!」
全身黒1色。手には包丁。ひと目でわかる。間違いなくこいつが倒れている人を刺したのだ。
「うわっ…マジかよ…」
その非現実的な光景に思わず声が出る。するとそれを聞いてこちらを向いた男と目が合い…
「おい?ガキ。なに人をジロジロ見てんだよぉぉ!!!!」
言うや否やドタドタと大股でこちらに近ずいて来る。まずい…逃げないと…。
ベンチから立ち上がり逃げようとするが、走ってきた男が前に立つ…。
「ひ、ひひひ、1人も2人も変わらねぇよなぁ?」
腕を振り上げ近ずいてくる男。このままだと殺られるっ!
「ちょおおっとまったぁぁ!!」
突如として響いた声に時が止まったかのように俺と男が固まる。
高く、綺麗な声だ…ちょうど左手の方からした声の方をゆっくり向くと…
「異能管理局!即応班!!ジェシカ・オーフェン…参☆上!」