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新 謎の四人組 1

「………リューゼくん、来てくれたか。」

「はい、ただ今来ました。」


ここは、かつてギセルとともに魔法を磨いた魔法学園だ、それは神聖帝国の聖都に存在していた。


私はあのあと冒険者ギルドを抜けて、各地を放浪し、たまたまここに訪れた際に校長にスカウトされて教師となった。


あれからさらに師匠も転がり込んできて、中々カオスなことになっている。


「………リューゼ君、きみに頼みたい仕事がある、これから入学してくるある生徒のために特別教室を作る、そこの教師となってもらいたい。」

「は………しかし、特別教室などというのは初耳ですが。」

「まだ他の教師達にも知らせてはいないからな、無理はない、特別教室に入ってくる生徒は四人。」

「たった四人!?」

「たった四人、だがその重みは大きいぞ、お前にだけ打ち明けるが、この突拍子もない入学の裏には魔法院が一枚かんでいる。」

「魔法院………。」


魔法院は神聖帝国の魔法研究の総本山のようなところだ、正直なところ世界中の魔法研究の総本山と言ってもいい、世界を驚愕させたあらゆる魔法革命はあそこで生まれた。


「魔法院ですか………どういうことでしょうか。」

「わからないし、首を突っ込んだら貴様もきっと死ぬぞ、やめておけ………今日はこれまでだ、具体的なことはちゃんとした場所で話すことにしよう、かえってよろしい。」




「………魔法院か、魔法院………あそこには嫌な思い出しかないの。」

「なんでですが?」


私は思わずそう聞き返す。


「魔法院には、怪人ゲレッタがいるからじゃよ、どうせやつがまたなにかエグい研究にでも手を出したのだろう。」

「ゲレッタ………。」

「そうじゃ、魔法院の院長を務めている男じゃ…………少なくとも、私がまだ永遠の20歳を約束され、その美貌を地上に半永久的に保つことができるビューティフルレディになる前から存在していたはずじゃ。」

「それとんでもないくらい長生きしてますよね………。」

「そうじゃ、私がいたときにはすでに院長じゃったのぉ………正直、私よりずっと長生きしているはずじゃ。」

「…………想像もできませんね。」

「………それより、もうそろそろじゃろ、なんの為にここに移り住んだと思っとる、お前が手伝ってくれたのもあってもう完成間近なんじゃぞ、はようやらんか。」




「………神聖帝国の聖都………これが………。」


俺は馬車の外から明るく輝く街を見る、聖都という名前からよくある真っ白な建物が並んでいるというイメージだったが、いざ見てみると、赤いレンガに炎の温かい光で照らされて、むしろ反対とすらいえるだろう。


「………どうぞ、お降りください。」

「ありがとうございます!!」


サンティシナと俺はギルドの本部の前で降ろされた………これがギルドの総本部か、すごいなこれ、俺もいろいろ巡ってきたけど、これはぶっちぎりで一番でかいぞ。


だが、サンティシナと違い俺はここには用がないので、寝る場所の確保をしておこうとあるき出す。




「………これは!?」

「仕事よ、見ての通り。」


翌日、私が早速出社してみたら、出されたのはこの資料の山である。


「このうえで受付の仕事もこなすんですかぁ………!!」

「受付の方はそこまでひどくないわよ、なにせここら一帯は完全に魔物が根絶やしになっていて安全だから、それでもたくさんの人がくるんだけどね。」

「………ハァァァァ……………。」




「………お金、いっぱいあるなぁ………。」


俺はそう机の上につみあがる無尽蔵の量のお金を見てそういった、まえにもいったが、俺はいまや一生遊べる額のお金がある、だが…………。


「………だめだ、いつまでも働かないとなんかそれはそれで調子が狂う、なんかちょうどいいのを見つけないと………!!」


俺はそういって家を出る。


最初に向かったのは冒険者ギルドだった。


受付にサンティシナの姿は見えない、いまごろこの奥の方の事務所で忙しく働いているんだろうなぁと目星をつける。


「………依頼票、人間相手か雑用ばっかりだな………。」


俺はそういって依頼票を眺めている。


本当に雑用か盗賊団の退治のたぐいしかない、というか魔物退治に関してはここら一帯はぜんぶ狩りきっちゃったせいで全くないらしい。


「………あれ、でもこれ………。」


だが、迷宮の類がここら一帯に3つも存在するらしい、だが場所はもうちょっとここから歩いた先だ、いまはまだここを離れたくないな。


「………まいったな、結局俺働けないじゃん、いや、働けない?うん?」


なんだか今の俺、いろいろ理由をつけて結局働かないニートじゃね? 


………。



「………あれ?お前コーイチじゃないか?」

「はい?」




「………驚きました、まさかリューゼさんとこんなところで出会うなんて。」

「そうか、そうだろうな、私はいまは自分がかつて通っていた学園の教師として教鞭をとっているのだが………いまは困ったことになっていてな。」

「へ?」


リューゼさんは話し始める、学園に突如として来ることになったなぞの四人の生徒のこと、その四人のために特別教室が作られることになったこと。


「………しかも、その四人組の入学のために魔法院が関わっているらしい、つまり帝国政府が裏にいる。」

「へぇ………。」

「………コーイチ、突然の話で悪いが………。」




「臨時にうちの学園で、剣術指導で働く気はないか。」

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