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爆虫の召喚士  作者: 天野 雪人
第六章 エンシャル帝国編
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第七十五話 VSマザースライム

 マザースライム。それは自身の体から新たなスライムを生み出す事から付いた名前。本体の戦闘力はBランク並で核の耐久力はCランクの魔物並だが、その回復力と繁殖力からAランクとなった。


「バベル君!」

「退路は塞がれた。討伐するしかない!」

「分かったでござる」


 その巨体によって退路は塞がっていて、体の中央にある紫色の核を破壊して討伐しなければならないだろう。


「どうするにゃ!?」

「今回の軸は桜だ」

「了解したでござる」


 俺は爆虫の図鑑を構え、桜とエルもマザースライムに立ち向かう。ニャルカはくろまめに乗っているが、今回は役に立たないだろう。


「なにかやってくる!」


 エルがそう叫ぶと同時にマザースライムは体を膨らませ、大量のスライムを生み出した。


「この数は!」


 生み出されたのは普通のFランクに分類されるスライムだが、その数は数百匹。それが俺達を囲むように出現する。


「例え。雑魚だろうが囲まれるとやばい」


 冒険者の間では有名な話しだ。だから、例えスライムだろうが囲まれると可成りヤバイ。


「俺が周りのスライムを相手にする。桜とエルはマザースライムの方を頼む」

「分かった」

「了解でござる」

「我は?」

「お前はくろまめに乗って逃げてろ」

「にゃー」


 辺りのスライムは普通のスライム。小型で充分だ。一気に仕留めたいから集中型じゃなくて拡散型。


 ――マモン! 炎は?


 ――断る!


 ――じゃあ魔法!


 ――断る!


 炎も魔法も駄目。ほんと動かざる事山のごとしだな。


 ――ふっ。なにか対価を持って来い。


 ――俺は払う物もないし払いたくもない。


 ――はいはい。


 マモンの援護は期待出来ないが、まわりのスライムは爆虫で充分だろう。マザースライムに関しては桜達に任せよう。


「行くぞ! サモン『爆虫(拡散型)』×100!」


 大量に召喚される爆虫と同時に急激に減っていく魔力の感覚。


「それに関しては対策済みだ!」


 俺はローブから上位魔力回復薬ハイマジックポーションを一本取り出して一気に飲み干す。

 ふう。ここであの時の依頼の報酬を使うとは思わなかった。


「爆虫! スライムを攻撃!」


 俺とスライムの戦闘は始まったばかり……。


 ――バベルVSスライム軍団戦闘開始。



 ◇



 桜とエルはその巨大なスライムに立ち向かっていた。


「せっしゃが一回攻撃してみるでござる!」

「うん。お願い!」


 桜は夜桜を構え、マザースライムに斬りかかる。桜の一撃はマザースライムの体を切り裂くが、瞬く間に傷は塞がっていく。


「矢っ張り駄目でござる。普通の攻撃じゃ核に届かない。必殺すきる『無敗の超人』を使わないと」

「だけどあれ一日一回十秒だけでしょ。なにかあって外したら終わりだよ。慎重にならないと!」

「じゃあどうすればいいのでござるか?」

「……ボクに任せて」


 エルがそう言うと、そこにエルは居なくなっていた。いや、気配すら感じられず、本当にそこには何も無い。

 マザースライムはその光景を見て、首を傾げる(首はないが)。マザースライムの感知能力を持ってすれば、そこには確かに居るのだ。しかし、本当にそこに居ないほど気配が薄い。少し気を抜けばすぐさま何処にいるのか分からなくなるだろう。

 これこそがLV4になって『消える者』が強化され、気配も隠せる様に為ったエルのユニークスキルだ。


 エルは短剣を構え、マザースライムに襲いかかった。

 マザースライムはその早すぎる動きにエルの気配を捕らえきれず見失う。そして、体のあちこちがめくれてきた。


「凄いでござる。アレは人間の速さなのでござろうか」


 桜の疑問はもっともだ。ユニークスキルを使わずにあの速さで攻撃するのは至難の業。エルはそれをやってのけた。これも、吸血鬼の血筋だからかもしれない。


「終わり……」


 エルはそう呟くと、短剣でマザースライムの腹を切り裂いた。

 しかし、核まで届かず、瞬く間に傷は修復されていく。


「やっぱりだめだ。ボクじゃ核まで届かない」

「せっしゃの攻撃速度では回復の方が早いでござる」


 二人とも欠点が存在し、どうしてもマザースライムに止めを刺す事が出来ない。


「だけど『無敗の超人』の使い時は気をつけよう」

「分かったでござるで」


 エルと桜は強大な敵に挑む。


 桜&エルVSマザースライム戦闘激化中。



 ◇



「まだ減らないのか!」


 バベルはスライム軍団と戦っていた。爆虫を使って既に半分ほど数を減らしたが、まだまだ周りには大量のスライムが存在する。


「ええい! これで片を付ける。サモン『爆虫(ロケット型)』×5!」


 バベルはロケット型を召喚し、空へと飛び立たせる。


「降りそそげ!」


 空に上がったロケット型は一斉にスライムへと高速落下した。

 地面に着弾し、細切れになるスライム達。


「止め! サモン『爆虫(大型)』×3!」


 バベルは大型のスライムを召喚し、スライム達に止めを刺した。



 ◇



 場面が変わり、マザースライムと戦うエルと桜。

 

「桜ちゃん! ボクが引きつけておくから準備しておいて」

「了解でござる!」


 これまでの攻防でマザースライムを倒せると確信したエルは、短剣を握ってマザースライムの注意を引きつける。


「俺も加勢する」


 スライムを倒したバベルがエルに加勢する。


「ありがとう!」

「行くぞ。サモン『爆虫(ロケット型)』×3」


 上位魔力回復薬によって魔力を回復させ、爆虫を召喚したバベルはマザースライムを攻撃する。しかし、いくら攻撃しようがすぐさま体は再生してしまう。


「準備出来ました!」


 桜の声が聞こえると同時にバベルとエルはマザースライムから離れる。


「『無敗の超人』――桜吹雪!」


 その攻撃はいくほんもの斬撃となってマザースライムを襲う。


「ンボアァァァァ!」


 その時マザースライムは始めて悲鳴を上げた。回復が間に合わない程体を削られていく。


「はあ!」


 桜の叫びと共に、マザースライムの体は切り裂かれ、核が露出した。


「核まで届いてない!」


 核が露出したが、核を破壊する事は出来なかった。マザースライムはすぐさま体の修復にはいる。


「我に、まかせるにゃー!」


 体が修復くし始めると同時に空からさっきまで右往左往していたくろまめに乗ったニャルカが現れた。


「砲撃にゃ!」

「プ」


 くろまめは体の横に付いている手作り砲台からロケットを発射する。そして、核を木っ端みじんにした。核の耐久力はCランクと同等。くろまめが木っ端みじんに出来る耐久力だった。

 バベルのユニークスキルがLV6になりました。

 桜のユニークスキルがLV6になりました。

 エルのユニークスキルがLV5になりました。

 ニャルカのユニークスキルがLV5になりました。


 はい、あっけなく終わったVSマザースライム戦いかがでしたか? 本当はもう少し続けたかったのですが、無理でした。やっぱり戦闘は難しい。

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