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恋する21のお題∮一途編

14∮誰にだって奪えないから

作者: 蒼井托都

恋は最悪な形で

突然引き裂かれた

今だって信じたくないけど

君はもうどこにもいない


夢の中をずっと一人で

彷徨っているみたい

君よ目覚めのキスをください

他の誰にだって奪えないから


ねえ まだ駄目なの

前を向けないの

君以上のひとなんていないよ

ねえ 会えないんだよ

誰より会いたいよ

どうして どうして

そればかりなんだよ


明日に目を向けたなら

昨日の君は消えるの?

違う誰かを想えば

君は消えてしまいそう

思い出にしたくないのに

記憶が過去に形を変える


ねえ まだ駄目だよ

いなくなったら駄目だよ

君以上のひとなんていないよ

ねえ 会いたいんだよ

もう一度会いたいよ

どうして どうして


見渡す限りの

君がいない未来






(C)Aoi Tact

突然の喪失から始まる恋の詩だったと思うんですが、今ふと読み返すとヤンデレの詩のようです(え


失われることによって永遠になる恋が好きではありません。

いつもどこかに痛みがあるような気がするから。

同じくらい、失われてから始まる、または始めてしまう恋も切ないなと。

それならまだ、全力で心を折られて吹っ切れる想いに救いを感じます。未来を歩き出せそうだから。

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