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ヤンデレではいけませんか、ご主人様?  作者: 終焉の焔
第1章 猫のちストーカーのちヤンデレメイド
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ストーカーのいる日常ーextra2

その時、少年は泣いていた。

だが、大人たちは見向きもしない。


何で?


ここは成金たちが集いし場所。己が私欲を貪る為だけの存在。

私はそれを醜悪な下らない生き物だと、下らない世の中だと心の何処かで睥睨していたのかもしれない。


故に私は世界に希望を持たなかった。

世界に望むことなどなかった。


だが、その少年を見た瞬間私の心に新たなーー全く異種なる感情が生まれた。

ーーその少年を守ってあげたいという意思が。



その少年とはすぐに仲良くなった。

その頃から私はよく笑うようになった。


そして、私は希望を持つという事を理解した。

未だこない明日に祈る未来(ゆめ)という事を。


私は少年に恋をした。


少年は笑った私をみて「可愛い」と褒めてくれた。

「優しい」と褒めてくれた。

「大好き」と言ってくれた。

「お嫁さんになって」と言ってくれた。


だけど私はなにも言えなかったーー


ただただ嬉しくて、だけど私が生涯の伴侶と思うと本当に彼は幸せなのかと思ってしまってーー


私はなにも言えなかった。

まるで化物に声を盗られたかのように、私の口からは返事は出なかった。




今、私の目の前にはその愛しい少年がいる。

10年間待ったのだ。私にはもう待ちきれない。


希望(きたい)で胸がはち切れそうなのだ。


ただ、不安もある。彼が傷付いてしまわないかという不安だ。


10年前の婚約者などと言っても子供の口約束。

理由になんてならないし、彼にも彼女の一人くらいいるかもしれない。


彼は優しいから。

私よりもずっといい人に告白されて付き合ってーー


私の入り込む隙間なんてないのかもしれない。


ーーだけど、私はそれでもやる。

彼がいないと希望のない世界に戻ってしまうから。


そして何より、彼がーー恵が大好きだから!


この計画を実行する為に私は生徒会長にまでなった。

私はこれを遂行する為なら何の犠牲も厭わない!


創ろう!


既成事実を!







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