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ギルドとラビッター族

 お腹もワイルドな焼肉により満たされた。肉だけっていうのは初体験だったが。


 「では町に向かいましょう。」

 「おお、遂にギルドカードか。ようやくステータスが見られるぜ。」

 

 後片付けをして移動を開始する。

 草原なので見晴らしがよく、天気もいいので食後の眠気が襲う。

 歩きながら貨幣の事や色々な説明を受けた。

 

 1G=小銅貨

 10G大銅貨

 100G=鉄貨

 1000G=小銀貨

 10000G=大銀貨

 100000G=金貨

 1000000G=大金貨


 となっているようだ。

 それから一時間半ほど歩いたところで、ようやく町にたどり着いた。

 高い防壁が延々と続いている。ところどころ何かがぶつかった跡があったりする。

 デカイ門があって、そこから町に入るらしい。

 

 「そこで止まれ!!」

 

 門番がそう呼びかけてきた。ウサ正宗を見て驚いてから


 「旅の者か?身分を証明するものはあるか?」

 「いや、特に持っていないが。」

 「なら、犯罪の有無を確かめる為に詰め所に来て貰おう。」


 門の隣にある詰め所に連れて行かれ、簡単な質疑応答がされた。

 最後に水晶に触り、犯罪歴無しで問題無いと判断された。

 ウサ正宗が銀貨一枚支払う。通行料らしい。

 お金と引き換えに滞在証明書をもらった。

 通行料は後でギルドに所属すれば返還されるようだ。

 話の最中、ちらちらウサ正宗が見られていたが。


 詰め所でついでにギルドの場所を聞き、向かう。

 町の中はいわゆるヨーロッパ風味の石造りの町並みだった。

 あまり樹木は植えられておらず、三階建て以上の高さの建物があまりない。

 町を歩く人々も金髪やらピンク髪やら多彩な色をした人が多い。

 

 ギルドに向かう途中やたらと相方のウサ正宗が注目を集めていたが、気にせずスルー。

 ギルドの中に入るとまばらに冒険者と思われる体格の良い男が多かった。

 受付嬢が一瞬驚きの表情を見せるが、気にせず受付に向かうと


 「冒険者ギルドにようこそ、当ギルドのご利用は初めてでしょうか。」

 「ああ、そうだが。どうして分かったんだ?」

 「このギルドでラビッター族の方を連れている方はいらっしゃらないので。]


 どうやらウサ正宗は珍しいレアキャラらしい。なんで?


 「ラビッター族はよく冒険者のオトモとして活躍しているんじゃないのか?」

 「昔は人に協力的で大変可愛らしいので女性の冒険者に人気でしたが、モンスターとの戦いにより個体数が激減してしまい、今では国の特別保護区にいるか、隠れ里を作り外界と接触を断って過ごしているそうなんです。だから、こうして目にするのは私も初めてでして。」


 あっれーー。いつの間にやら絶滅危惧種指定に。

 まあ、ゲーム内でもラビッターの扱いは確かによろしくなかった。

 基本おとりとして使い、こちらは安全圏から弓等の遠距離武器で攻撃したり。

 罠を設置したら、罠に誘導する役目を負わされたり常にハードな仕事ばかり。むしろモンスターのヘイトを稼ぎ、タゲを取ることが仕事であるといわんばかりである。

 ゲームでは体力が減れば強制撤退していたが、リアルでは大型モンスターに追いつかれたら「俺、お前丸かじり」状態なんだろうな。

 そりゃ死にまくれば数も減るわな。


 そんな勝手な妄想をしつつ、ウサ正宗がウサ耳だけ残して恐竜に丸かじりされているのをイメージしていたら不穏な気配を感じとり、やめた。

 でも、真実そんな感じなんじゃね。


 オトモはそんなに攻撃力は高くないし、無駄な動きも多い。

 なによりもゲーム内では死なない事が最大の売りだった。

 決してメインでモンスターを倒せる存在では無かったから、強者であるプレイヤーに同行して報酬を得るのは悪い選択肢ではないはず。

 だが、死なないという強みが無くなればどういう戦いになるのであろうか。

 やはり無意味に特攻をしかけて囮になるぐらい?なんだろうか。

 なかなか鬼畜な扱いといわざるをえないが。


 「とりあえず、こいつが珍しいのは分かったんで、ギルドカードを作ってくれない?」

 「かしこまりました。ではこちらに必要事項を記入してください。」


 紙を渡され必要事項を記入していく。

 日本語で普通に書かれていたので適当に名前や職業?取り合えず剣士でいいか。


 「はい結構です、鏡竜司様ですね。では血を少し頂きますね。」


 また水晶が出てきた。そちらに一滴血を垂らすと水晶が光って反応する。


 「続いて冒険者ギルドの規約について説明をします。

 クエストには成功時の報酬としてお金とギルドポイント=GPが渡されます。こちらは税金として一割が引かれた額の支払いとなっております。

 GPはギルドのランクを上げるのに必要なもので、一定ポイントが貯まると昇級する仕組みになっています。

 クエストの失敗は成功報酬の十分の二を支払う事、何度も失敗するとギルドランクが下がりますので注意してください。

 ランクは低い順にF、E、D、C、B、A、S、SSとなっています。

 初めはFランクから始まりますが、何度も失敗した場合は登録抹消となり、二度とギルドに登録できなくなりますのでお気をつけください。

 ギルドの建物内の争いも処罰の対象になります。

 冒険者同士の争いには基本的にギルドは非干渉の立場となります。

 今はまだ鏡様に関係ありませんが、緊急クエスト等はCランク以上の方は受注義務が発生する場合がありますのでよろしくお願いします。」


 と説明を受けた。

 基本冒険者に襲われたら自己責任で対処しろって事かね。


 「これでギルドカードの発行手続きは完了になります。最後にステータスオープンでご自身の現在の能力やスキルを確認出来るか試してください。」


 「うし、じゃあさっそく。ステータスオープン!」



 名前:鏡竜司

 職業:武具マイスター

 レベル:2

 体力:54

 魔力:20

 SP:30

 筋力:8

 俊敏力:7

 精神:32

 知力:95

 器用さ:13

 スキル:特殊アイテムボックス、特殊アイテム作成、ラビッター族召喚、鑑定

 称号:異世界の来訪者


 職業の武具マイスターって何?他にも色々ツッコミどころが満載な感じだが。

 それよりも知力は高いが他のステータス低っ!!

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