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説明とオトモ

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 最初は何だそりゃと思っていたが、PDSがバグったと思い変な叫びを上げてしまう。


 「マジか!!!俺が1500時間かけて育て上げたキャラデータは無事か?」


 慌ててPDSを操作しようとすると画面が移り変わり、

 チュートリアルを開始しますか?

 の表示がされているのみで、ゲームソフト起動の選択肢が画面にはそもそも無かった。

 取り合えずデータの無事が謎過ぎたが、手荒に扱いPDSがオシャカになられても困るのでチュートリアルを開始を選択してみる事にする。

 

 「チャラリラリン。」


 選択とともに変な起動音が出る。

 これはどーいうことだろ。何時の間にか目の前には二足歩行で立っている、茶色のベストを着て耳先のみ黒い、白ウサギがいた。


 「初めまして、ご主人様のサポートとして召喚されましたラビッター族のウサ正宗といいます。」

 「えっ、ああ初めまして。」


 思わず返事を返してしまう。


 「って誰?デカイウサギが二足歩行してる!」

 「竜司様がゲーム内でもっとも多くクエストに同行させていただいたウサ正宗です。」


 そういえばゲーム内にサポートキャラとしてウサギ型オトモがいたな。

 PDSの画面が手のひらサイズだから、リアルとの対比で大きさが違いすぎて最初はわからなかったが、確かに言われてみればもっとも愛用したオトモだった。

 俺が毛色や見た目をカスタマイズしたのだから見覚えがあるのは当たり前だ。

 身長だけでも俺の胸の辺りまであるから軽く140センチはあるだろう。イメージしたのはシル0ニアファミリー的なものだったのだが、こうして見ていると可愛らしさよりも大きいウサギが喋っている姿に違和感を覚える。


 「ご納得いただけたところでまずは基本的な説明をさせていただきますね。

 まず最初にこの世界はモンスターレイドのゲーム内ではありません。ご主人様の視点からいえばゲームの元になった異世界であり、その世界に召喚されたとでもいえばいいでしょうか。それはおいおいご自身の目で確かめていただけたらと。

 スタート地点のこの場はクアルド大草原といいます。

 モンスターもいる戦闘エリアでもあるので、まずはPDSと装備の簡単な説明をさせていただきます。」


 でPDSの操作説明をされた。

 夢だがやけにリアリティあるなーと思いつつもスルーして説明を聞いてみる。

 何時の間にか俺は異世界に召喚されていたようだ。しかもPDSは不壊属性とosのバージョンアップ、更に色々な機能が追加された様だし。

 最大の特徴はゲーム内アイテム(装備品から消耗品を含めて)を自由に取り出し、収納することが出来るようになった事だ。

 ついでに布団やら着替えやら俺の私物もPDSに収納出来る様だ。

 アイテムボックスの機能じゃん、便利ー。

 これなら布団を置き去りにしないで済む。やったー。


 装備についてはPDSを直接操作するか、取り出したい装備をイメージしてキーワード設定による瞬時装着も可能らしい。瞬時装着の場合はコストとして、装備のグレードに準じた魔力を使用するので注意が必要との事。

 魔力って何?

 取り合えず試してみる事にする。

 まずはPDS操作で、愛用の野太刀「鬼切雷斬刀」を取り出してみる。2メートル以上ある美しい波打つ波紋の刀身と、優れた切れ味が自慢の一品だ。作るのにアダマンタイトやヒヒイロカネ等のレア鉱石が山の様に必要で苦労したのもいい思い出である。


 「っ重!!」


 あまりの重量の為支えきれずに野太刀を落としてしまう。

 なんだこれ、半端なく重かったぞ。


 「それは仕方ありませんね、ステータス的にまるで能力が足りていないためペナルティも加算されていますので、現状は最上位装備は呼び出す事は出来ても使用する事は不可能でしょう。」

 「ステータスってなんやねん。」

 「ステータスは人が持つ基本情報の事ですよ。ステータスの確認はギルドカードで出来ます。町のギルドに行けばギルドカードを発行して頂けますのでそちらで確認してください。

 ご主人様は異世界から召喚されましたが、特に運動もなされていらっしゃらないご様子。一般人の能力では、極めて重いレア鉱石を使った武器は装備どころか持つ事さえ厳しいでしょう。

 野太刀ですら持てないのですから、大剣やハンマー等重量がある武器やフルプレートメイル等は出さない方がよいでしょうね。」

 「確かにこれは振るどころか持てないわ。ならどの武器なら使えると。」

 「お勧めは初心者にも使いやすい片手剣と盾でしょうね。盾があれば防御も出来ますし、叩きつけでダメージを与えるのも有りです。もしくは片手剣のみで戦うか。危険度が増しますので最初はお勧めしませんが。」


 ゲーム内でも片手剣は扱いやすく初心者向けの装備として有名であった。

 始めのうちはいいが、だんだん敵が強くなるにつれて火力が足りず、苦戦して時間がかかり過ぎる為にコアなプレイヤーからはあまり人気が無い装備である。


 だが贅沢もいってられない。

 ほとんど片手剣は使っていなかったが、素材が余ったために一応作っておいた下級上位の片手剣「タスクブレード」をPDSを操作して取り出す。

 今度はいけるか?


 「重いが何とかなりそうな重さだな。」


 呼び出した片手剣と盾を持ってみると野太刀よりかは遥かに軽く感じた。

 試しに軽く縦方向に片手剣で素振りをしてみるが、片手の為かまるで刃筋が安定しない。

 今度は両手で持って振ってみるとなんとか振ることができた。

 盾は取り合えずいらない子確定だな。


 「では次はモンスターとの実戦に移りましょう。」


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