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私は辛いです。

初音さんの訪問から数日経ちました。


私もイライラした気持ちもスッキリしています。

だって、初音さんはご主人様の妹さんだったから。

でも、何故?私はこんなにイライラとしたのか?何故?気になって仕方がなかったのか分かりませんでした。

あれから、その事ばかり気になってずっと考えていました。

自分でも、気が付かなかったんだけど、ご主人様の事が好きになっていたのかもしれない。

そうでなければ、あれだけショックを受けないもの。

誰にも言ってないけど、私の勘違いした日に泣いてしまった。

その時に気が付くなんて私、本当に馬鹿だわ。

あまりにも、鷹くんが傍に居過ぎて分からなかった。


多分、私の片思い。


鷹くんって私の顔を見るたびに「おまえは馬鹿か!」とか「落ち着け!」とかしか言わないもの。

そうだよね。鷹くんも大貴族様だし。妹の初音さんも大貴族さんに嫁げるだけの家柄の女の子だしね。

・・・・それに比べて、私はただの一般人。つり合わないわよね。顔も綺麗でも可愛いわけでもないし。何の取り柄も無い。顔だって十人並みだもん。

鷹くんはいつも宮中で綺麗な人を見慣れているだろうし。

それに、私は「未来から来た」と言うだけで此処に置いて貰っているみたいなもんだしね。

色々考えたら・・・・・私って何だろう?身分違いだもんなぁ~~!

本当に、私が此処に居ても良いのかなぁ?・・・・辛いなぁ~~。

いつかは鷹くんもお嫁さんを貰うんだし。私が邪魔になる事くらいは分かっている。

だけど、今は如何して良いのか分からない!

・・・・私の気持ちは絶対、鷹くんに知られたくない!・・・・


私は自分の気持ちを隠したまま、鷹くんに接する事にしたの。

だって、もし、私の気持ちが分かったら鷹くんは余所余所よそよそしくなるに決まってる。それが怖い!それに辛いもの。

きっと、鷹くんは私の事など何とも思って無い!

ただ、私が今までのように鷹くんに接する事ができるのか自信は無いけど。

「私は女優」って自分で暗示にかけなくっちゃ!

今まで通りを私が望むなら。

向こうの世界で失恋したよりも辛い。鷹くんと一緒に居る事自体、苦しくなるかも知れない。

本当に、あの恋愛は何だったんだろう?元彼の事は好き・・・好きじゃなかったのかも。


はぁ~~~! 片思いは悲しいなぁ~~~



そして、私は今日も自分の気持ちに「ふた」をして鷹くんと話しています。

いつもの日常会話。 どうかバレませんように!!


「鷹くん。お帰り~~!」


「ああ。ただいま。」


「・・・・・・・。」


「・・・?・・凛。如何かしたのか?元気がないぞ。いつもの凛では無い。何処か具合でも悪いのか?」


「ううん。・・・何でも無い!」




初音が凛に会ってから凛の様子がおかしい。

いつもの凛では無いしな。最近、いやに大人しい。萩や華からも凛の様子がおかしいと言われている。

俺には如何して良いものやら・・・・・・

・・・・俺が凛に使いを頼んだ時からだ。初音に何か言われたのか?

それとも、宮中の誰かに何かを言われたのか?

いったい、誰だ!凛に何かを吹き込んだのは。

果たして、俺が凛に直接、聞いて良いものやら・・・・・・

あの凛の事だ。きっと何も言わないだろう。俺はそれが辛い。

何故、凛は何も言って来ないのだ。どうして何も話してはくれないのだ!

そんなに、俺は頼りにならないのか。

凛が辛い顔をしていると俺まで辛くなる。

凛。本当に如何したのだ!俺にも言えない事なのか?

まさか!・・・・何処かへ行くつもりなのか?此処を出て行くつもりなのか?

許さない!凛が俺から離れることなど絶対、許さん!


何時までも、あれこれ考えていてもらちが明かない

そして、俺は思いきって凛に聞いてみる事にした。

この俺が異様に緊張している。

そして、凛の部屋の前まで来たのだが、開けられぬ。

・・・・・何を恐れることがあるのだ!


「凛。凛・・・・話しがある。入るぞ。」







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