凛様に面会までの私感 (初音)
わたくしが「あの噂」を耳にしたのは何日か前の事。
兄上様が婚儀をした事を確かめたくて直接兄上様に聞く事にしました。
幸いにも兄上様がこちらへ来られると聞いて直ぐにわたくしも面会を許して頂きました。
「兄上様。お久しぶりで御座います。お元気でおられましたか?」
「・・・・・・ああ。元気に過ごしておる。初音、何か企んでおるのか?」
「まぁ!兄上様。ホホホホ・・・久方にお会い出来ましたのに。つれないで御座いませんこと。」
「まあ、良い。(絶対、何かある。初音は変に鋭いからな)」
「わたくし、聞きましてよ。兄上様が婚儀された事。いったい、どう言う事ですの?わたくし、聞きたく存じます。」
「・・・・・・。噂だな!そなたに言うまでも無い。」
「では、一つだけお聞かせ下さいませ。その方はどのような方ですの?」
「そうだな。凛は、可愛いのだ。まぁ、一言では言いきれぬ。それに、その事はただの噂だ。」
「ただの噂で御座いますか。」
本当にただの噂なのでしょうか?
兄上様はその方の御名前を「凛」と言っておられた。
それに、可愛いですって~~!!何?・・・何が起こったのですか?
妹のわたくしから見ましても兄上様は美男。ただ、冷酷。無関心。と言われておられる方だけに信じられません。
本当に・・・何時の間に兄上様に近づいたのでしょう?
いったい、凛様はどのような方なのでしょうか?
興味ありますわ。一度、お目に掛からなくてはいけませんわね。
もし、もしも、兄上様の地位、財産が狙いなら・・・・・わたくしは阻止致しますわよ。
ホホホホ・・・・何所の女狐なのでしょうか。




