私を見に来られました。
ご主人様が帰って来てから私達3人が雑談?をしています。
それにしても鷹くん・・・お顔が険しくなっていますよ。また、眉間に縦皺が・・・綺麗なお顔が勿体無い!!
それに比べて初音さん・・お顔がニヤニヤしていますよ。対照的です。
「初音。今日は何をしに参ったのだ。」
「ホホホホ・・・このお屋敷の傍を通りかかったものですから。」
「・・・・(ウソ言え!きっと、わざとだな!凛を見に来たのだな!)・・・」
「鷹明様がお帰りになるまで凛様と楽しくお話しをさせて頂いただけですわ!それに・・・」
「・・・・それに何だ?」
「いいえ。わたくし、凛様とは良いお友達になれましてよ。」
「・・・・・・・・。」
「あの~~。お話中すみませんが、お2人はどんな関係なんですか?」
「・・・・・・妹だ!」
「エッ~~~~!!い・も・う・と??」
「申し訳ございません。凛様。鷹明様はわたくしの兄上様なのですの。」
「アッ!!あの時の!!私が間違った女の人!!」
「そうだ、おまえが俺の恋人と間違ったのはこの妹だ!今頃、気付いたのか!馬鹿者!」
「また、馬鹿って言う~~!ねぇ、ねぇ初ちゃん!今、聞いたでしょう~~!鷹くんは私の事を馬鹿者扱いするのよ~~!酷いでしょう!」
「初ちゃん??・・・」(初音。鷹明)
「そう。初音さまだから初ちゃん!だって・・・そのほうが呼びやすいし・・・ごめんなさい。初音さま」
「・・・(わたくしの事?初ちゃんって)・・・・・」(初音)
「初音。まだ良いのか?直哉殿が待っておられるのでは無いのか?」
「・・・・・・・大丈夫で御座います。」
(エッ、初音さんって結婚してるの?まだ、若い?のに。)
「初音。妻がこのように家を空けるものでは無い。帰れ!」
「・・・・・・分かりました。でも、また寄せて頂きます。」
そして、初音さまは大勢の家来さん達と帰って行かれました。
屋敷の人達全員と私も?ホッとしています。
だが、何故?ウチに来たのですか?
兄である鷹明さんに会いに来たのでしょうか?まぁ、兄妹ですからね~~。
それにしても、初音さん。まだ若いのに結婚って凄いです。
この時代は早婚だとは知っていましたが。でも、幾つ?私から見たら15歳??
じゃあ、相手は何歳?・・・・あれだけの美人さんだから金持ちの男に言い寄られて無理やり結婚させられた?それって犯罪ではないのか!拉致、監禁。何でも、まかり通っている世界ってある意味、怖い事ですよ。初音さんも、その金持ちさんに何処か魅力があったのかも知れませんね。
あくまでも私の妄想にすぎませんけど。
「凛・・凛。何を考えている?・・・初音のことか?」
「そう。初音さんは何故?此処に来たのかなぁ~ってね。」
「多分・・・おまえの顔を見に来た。」
「・・・・?私の顔を見に来た?理由は?」
そして、何故?初音さんは私の顔を見に来たのか鷹くんが話してくれました。
それは、この前から鷹くんが嫁を貰った。と今だに宮中では話題になっていて勿論、初音さんもこの噂を耳にした。鷹くんに色々と私の事を聞かれたけれど鷹くんは私との事をはぐらかして話さない。初音さんは鷹くんの嫁に興味を抱き直接、見に来た。と言う事らしい。
これは鷹くんの考え。
でも、いったい鷹くんは初音さんに私の事を「どのように」説明したのか?
私はこっちのほうが聞きたい!だって、初音さんが大勢の家来さん達を引き連れて見に来るぐらいだもん。
帰路の道中で初音さんは。
あの噂は本当だったわね。それにしても兄上様がお選びになられた方、凛様っていったい何者なのでしょうか?兄上様の地位、財産を狙われているようには見えませんでしたが・・・・
それに、凛様が仰っておられた「拾われた」と言うのも理解出来ませんわ。
・・・でも、あの兄上様が・・・フフフフ・・可笑しいですの。「ただいま。」ですって!
あの冷酷で無愛想な方が・・・ハハハハハ・・・・本当に。それに凛様も楽しい方ですし、屋敷の者達も、あの萩だって凛様には敬意を払っておいでのようだし。わたくし、凛様と良きお友達になれますわよ。いいえ、今はお姉さまですわね。(ニッコリ)
初音さんが帰られてから私はしつこく鷹くんに聞きましたが逃げられました。
いったい・・・私の事はどんな説明をしたんだろう~?余計、聞きたい~~~!!
初音が帰ってくれてホッとしている。女は何でも興味を示すから困る。
凛もしつこい!良いではないか!俺が初音に言った事など。恥ずかしいではないか!!




