仕事をしています。
この前、私が色々と皆さんのためにお役に立てる事を考えて今、屋敷の掃除云々を手伝っています。
仕事にも慣れて?きたようなのですが、まだまだ私は皆さんの足手まといのような気がします。
それにしても、ご主人様はよく私の目に付く所に現れます。そんなに私の失敗が見たいのでしょうか?
ほんと!イヤミな奴。それに引き換え萩さん並びに屋敷の方々は優しいです。
そして、初仕事だった床磨きは私の体力の限界?が分かったものですから今は違う仕事をする事になりました。今の仕事は武さんと一緒に雑用係りです。武さんの教え方が良いのか私は直ぐにマスターできました。まぁ、簡単な草引き云々。でも、たかが草引きでも私にしてみれば「怖い!」
だって、「毛虫」「芋虫」がワンサカ!私はこの世で一番嫌いなのが「毛虫」なので、たえずキャア、キャアと叫んでしまうのですよね。その度に武さんが走って来られて取って貰っているのです。果たして私は役に立っているのでしょうかね?武さん曰く「凛様のお手を煩わすわけには参りません!」と簡単に言われます。
向こうの世界では、農薬を散布しますから「毛虫」など滅多にお目に掛かりません。
そして、草引きの仕事は良いですよ。季節の景色を目にする事ができますし。
今までの仕事と言えば室内でパソコンを打ち伝票まとめ。そして、時間が来れば退社。景色を見る余裕など無かったものですから。今の生活は新鮮。そして、空気も美味しいので健康保持。
そして何よりも嬉しい時間が休憩時間!
私と武さんが仲良く並んでお茶とお菓子に舌鼓を打っています。
まるで年寄り夫婦のような感じです。
「凛様。今日はご苦労様でございました。助かりました。」
「エッ!休憩が終わってからは、この続きをしないの?」
「はい。もう十分でございます。(ニコニコ)」
「ふ~~ん。じゃあ、他にする事はない?」
「・・・・・ございません。」
「なんだ!じゃあ、炊事場でも行っこうかなぁ~~」
「凛様!!忘れていました!あと少しお手伝いをお願いしたいのですが・・・」
「なによ~~!あるじゃない!もう!忘れないでよ~~」
(凛様が台所に行かれたら、あの弦さまに叱られます。ここで、凛様を引きとめなくてはならないなんて。次は何をして頂くか考えねば。)
「武さ~~ん!この塀、壊れかけているよ~~。直さないの?」
そして、草引きが終わってから私は庭で仕事を見つけました。
「塀」が壊れかけているように見えるのです。勿論、塀は「木」で囲われています。カナヅチ、針金の無い時代。どうやって直すのか興味があります。今後の為にも?
武さんは何処からか、その木と良く似た木辺を持ってきて「ノミ」って言うのでしょうか、それで器用にコンコンとやっています。私はというと勿論、打ってみたくなりますよね~~
だから、打たせて貰いました。が、武さん、困ったような顔をされているように見えていたのは私の見間違い?そして、私は初めての事も手伝って、かなり真剣に打っていました。私はあまりに真剣になっていたので。何時の間にやら塀の上にいたらしいのです。
そして、塀を持っている手を滑らせて・・・・・・・・・
私の記憶はそこまで。
「凛様!凛様!!」
わたくしは武の知らせを聞き、慌てて庭に行きました。
すると、凛様は倒れていらっしゃるではありませんか!武に詳しく経緯を聞いてきたところ、凛様は「ノミ」に興味を持たれて「是非!私も打ってみたい!」と仰ったようです。
本当に、わたくしは命が縮む思いでございます。何といっても鷹明様に合わす顔がございません!
鷹明様のお叱りはこの萩が屋敷の皆の分までお受けする覚悟でおります。
それにしても、凛様には何所も怪我がなく良かった!
そして、丸一日、凛様はお休みになられておられました。
わたくしが部屋に参りますと凛様のお目が開いていたので直ぐに凛様のお傍に行ったのでございます。
だけど、だけど凛様がお話しになられません!如何したというのでしょう!あの、いつもの凛様ではなかったのでございます。
「凛様!お気を付かれましたか!大丈夫でございますか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「凛様!凛様!!・・・・・・・・・・」
「凛様!何処か痛い所とかございませんか?」
「・・・・・・・あの~~!ここはどこですか?私は誰ですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
そうなのでございます!凛様が・・・・あの凛様が御自分の事をお忘れになられたのです。




