表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/58

お勉強中です。

あれからずっと萩さんと「歌」の勉強をしています。

萩さんは私に分かるように一生懸命に教えてくれています。でも、かなしいかな、私には「歌」の才能が無いのです。

歌って俳句、短歌、川柳に属さないらしいのです。だから、自分の思った事、感じたことを歌にすると良いと習いました。が「歌」にする事自体が難しいのです。

でも、考えてみたら、自分の思った事云々では「川柳と同じでは?」と私は考えにたどり着く。

そう思うと、そんなに難しくはないような気もする。

私の頭の中ではこのような図式になっています。結局のところ。


それにしても萩さんは、やる気まんまん!です。 少し怖い。

「凛様!違いまする!こう、作るのです!」「凛様!また、間違われました!」「凛様!これは・・・この句は・・・こうです。・・・そして・・・」

萩さん、張り切っています。が。私はグッタリ。

「フゥー・・・少し休憩を致しましょう。」 やっと休憩タイムです。

私より萩さんの方が大変、お疲れになっている様子です。心身ともに。

つくづく思うのよね。本当に、この時代のお姫様って大変だって事を。

それに、現社会ではこんなもの作れなかったからって言って仕事は出来ない訳じゃないし。

理屈はどうであれ、私はこの世界で生きているから勉強しなくっちゃならない!

こんな事なら学生時代にもっと勉強しておくんだったわ~~

でも、私、理系だったしな~


私はこの時間を有意義に過ごすために(歌の時間を別の事に使う)私の頭をフルに使い結果こういう事に。「明日のお客さんの事を把握する。」

そこで、私が知りたかった事を萩さんに聞く事にしたの。

あの、意地悪なご主人様は教えてくれないから。

まず、私は興味のある事から順に。

「萩さん、聞きたい事があるの。正直に教えてほしいのよ。」ここはニッコリ。と私。


「何でございましよう?私がお教えするような事は何もございません。」


さすが!萩さん。口が固いです。


「あのね、明日は歌会でしょう。私は友親さんと楓さんしか知らないのよね~康紀さんだってよく知らないし。それに、康紀さんの奥様とは初めて会うのよ。知らなかったら鷹明さんの「恥」になると思うの。だからさ、教えて。」

すると萩さんは「・・・・・凛様。萩は嬉しゅうございます。鷹明様の事をそのようにお考え頂けるなんて・・・・・」「分かりました。萩が知っている全部すべてお教え致しますわ!」

・・・・何か萩さん、勘違いなさっておいでのようです。まぁ、良いとしましょう。


質問開始です。


「友親さんて女の人から何か怨みでも持たれてるの?だって前、ほら、生霊事件があったでしょう。それに、友親さんって数人の恋人がいそうだし。」


「凛様。それは違います。友親様は、ああ見えて楓様一筋でございます。フフフ・・・・

それに、友親様は人当たりが良いと言いましょうか、困っている方をほっておけないのでございます。だから、女の方に誤解されるのでございましょうね。得に宮中の女房殿には。

宮中は男女の駆け引きが多い所でございます故。」


そうなんだ~~~!あの、ヘラヘラした男がねぇ~~~。楓さん一筋だなんてビックリだわ。

楓さんが可哀そうだと思っていたけどね。案外、楓さん「命」かも。

友親=熱い男。私の頭にインプット。


「じゃあ、康紀さんと奥様は?奥様、凄くストレスが溜まっていたみたいだけど。」


「ストレス?ストレスとは何でございます?」


「・・・・・ストレスとは、自分の考えている事や思う事が言えず我慢している事。そして、イライラしてくるのよ。そのイライラが自分の中で消化できない事。萩さん、これは本当に怖い病気なの。だから、萩さんも気を付けてね。」

(これは私の事かも。現代人は結構ストレスを溜め込んでいるのよね。)


「そういう事でございますか。凛様の世界は難しいのでございますね。

凛様。康紀様はとても大人しい方と申しましょうか。友親様が太陽と致しますと康紀様は月。

そして、見ての通り美男な方でございますから女の方の噂も多いかと思われるでしょうが、ご性格が真面目な故、大胆な事はなされません。でも、咲子様の時はもう・・・本当に信じられないほどでございました。康紀様の「命を賭けた恋」って言うものでございましょうね。萩をはじめ、鷹明様も我が目、我が耳を疑いました。咲子様もよく思い切られて。咲子様は今、お幸せにされているご様子。

鷹明様、この萩までも嬉しい事でございます。

それに、咲子様は本当にこの世の者とは思えぬほどの綺麗なお方でございます。

一度、お目にかかったら忘れられないほどのお方でございます。」


そうなんだ~~~。この時代でも色々あるのね。まるで、マンガ?映画?の世界みたい。


だけど、鷹明といい、友、康。それに楓さん。絶世の美人さんの奥様。みんな揃って美男美女!

明日は良い目の保養が出来るわ~~~楽しみ。綺麗な人は大好き!


萩さんが「凛様。大丈夫でございます。この萩が付いております。今日はごゆっくりお休み下さいませ。」


本日の勉強会は終了です。結局、歌の勉強はあまりしませんでした。

「こんなもので良いか!」と思いますが・・・まぁ、私が悪いんだけど。


部屋に戻り、明日の事が心配になってきました。どうしたらいいのでしょう?

私の行儀作法は大丈夫でしょうか?歌は・・・・私は恥を掻きたくありません。それに、あの友親だけには笑われたくない。色々な事を考え出したら・・・パニクってきました。

でもね、私は年はいっても、こっちに来て1年あまり。

何とかなるでしょう!いいえ!何とかしなくてはならないのです。


一応、徹夜をしようかと考えています。(多分無理かと。疲れました)


明日・・・・・夜が明けるのが怖いよ~~~


そして、自分の考えの甘さにも怖い。




次回は歌会が始まります。


萩さん、結構、色々と詳しく知ってるね~~(凛です)


恐れ入ります・・・(萩でございます)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ