鷹明と友親の内緒話し。
鷹明、先日は本当に申し訳なかった。礼を言うぞ。
実のところ、どうなるかと?と思ったぞ。
楓殿はその後、どうされておられる?
元気だ。本当に、凛殿と鷹明のお蔭だ。
だけど・・・・少々、楓の様子が変わったように思う。
なんというか・・・・自分の言いたい事をはっきり言うようになった。
時々「これがあの楓か?」と疑うぞ。
それに凛殿のことを「お姉さま」などと呼ぶ。
先ほども楓は「それでね、お姉さまが・・・・お姉さまはね・・・」と、お姉さま連語だ。
いったい、あの二日間で凛殿はどのような妖術を使ったのだ?
オレが楓に贈った手紙、贈り物など数えきれないほどだぞ。それで、やっと、やっと手に入れたのに。
康紀も言っておった。凛はどのような妖術を使ったのかと。
考えてみたら、あいつが屋敷に来てから随分変わった。
あいつの世界は「人間は皆、平等」だと言っていた。そんな世界があるのだろうか。
確かに、あいつは屋敷の下々の者まで話しかける。
今までは考えられない事だが、屋敷の者達を見ても楽しそうに仕事はするし、何かにつけて「凛様」だぞ。俺の屋敷なのに。今では「凛様の屋敷」になっている。
ハハハハ・・・・・・・
鷹明でも、そんな事を言うようになったか。
凛殿は・・・今まで俺が知っている姫達とはかけ離れているが一緒にいると楽しいぞ。
・・・・・友親・・・オマエには楓殿がおるのだぞ。
それに楓殿を泣かすと凛が黙っていない。
おまけに、令も今や凛に懐いておる。まるで凛の妖みたいだ。
令と一緒におっても「凛はどこだ!」と聞いてくる始末。
いったい凛はどんな世界に住んでいたのだろうな。 どんな世の中で育ったのだろう。
でも、鷹明・・・・凛殿が泣かれたのは初めて見たぞ。驚いた。
友親、俺もだ。長く一緒に暮しているんだが・・・・凛も泣くのだな。
ところで鷹明、あの日、凛殿は腰に手をやり・・・こう指を二本だけ出していただろう。
何か意味があるのか?
知らん!凛に聞け!
皆さん、だんだん凛のペースに巻き込まれてきたようです。
この会話、凛が聞いたら怒るかも。




