巻き込まれました 2
明日はいよいよ決行の日です。
何も思わないといえばウソになります。怖いです。
先ほど、二人は来られました。彼女さんは線の細そうな方のようにお見受けします。
そして、友くんも今まで見たこともない顔で彼女さんを気遣っておられます。
こんな時になんですが、まるで絵の中から抜け出してきたような二人に見えます。 ステキです。
いよいよ彼女さんとの面会です。緊張してきました。もちろん、友くんも一緒です。
彼女さんのほうが私より緊張されているように見えます。彼女さんもきっと怖いのでしょうね。
私は彼女さんの緊張を解すために私の失敗談を笑って話しました。が、まだ、緊張は解けず。
この方の名前は「楓」さん。19歳。この方はとても可憐で伏し目がちに話されます。
きっと、世の男性はこの可憐さにグッとくるのでしょう。羨ましいです。
楓さんは目に涙を溜めて「申し訳ございません。宜しくお願い致します。」と、今にも消えそうな声で話されました。なんとカワイイお声を持っていらっしゃるのか!お姫様のようです。当然ですが。
私はこの可憐な楓さんの手を思い余って握りしめ「大丈夫だからね。それに皆さんは私達のことを守って下さいますから心配しなくてもいいのよ。」とまるで自分に言い聞かすように何回も何回も言い続けていました。知らず知らず私の目にも涙が溢れ出てきて、結局、二人で泣いてしまいましたよ。
私達が心配なのか、お二人はチラチラとこちらを見ています。
私達は明日の本番に向けて話し合っています。
楓さんは私の事が心配なようです。私の傍から離れません。
ほんと、守ってあげたくなるお方です。
でも、でも本当にこんな事ってあるのですね!私はTVの中だけの事だと思っていました。
リアルです。
今夜、お二人はこの屋敷にお泊りです。
私はもっと楓さんと話したかったのですが友親が邪魔をします。
ターくんも「おまえは邪魔だ」と言わんばかりに私の袖を引っ張って、私を引きずるようにして部屋に連れて行かれます。
楓さん、友親の誘惑に負けないで!
凛殿の目が・・・・・オレは敵か!
友親、凛に逆らうな!・・・あとが怖い!
次回は決戦です。怖いですね!私もTVで見ただけです。
私のほうが怖いんだけど・・・・(凛です。)




