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ハデスとペルセポネ

冥界


ハデス「ただいまー。ああー、アキバ楽しかったな~!」

ペルセポネ「あなた、帰って早々にソファに寝転がらないでくださいな。まず荷物を整理しましょう」

ハデス「ああ、うん。そうだね……。久々の我が家でつい……。あと、ケルベロスにもエサやらなくちゃね」

ペルセポネ「えーっと、お土産は……、こっちがヘラさんの分、こっちはアテナさん、これはアポロンさんで……、あなた、ポセイドンさんの分は要らなかったんですよね?」

ハデス「うん、あいつはあいつで日本に行ってたから渡す必要ないよ……」

ペルセポネ「まぁ、同じタイミングで日本に行っておいて、お土産は渡す必要はないですか。……あら、これ、ククリさんに教えて頂いた定食屋で何故か売っていた調味料ですね。買っていたの忘れていました」

ハデス「あそこ美味しかったねぇ。ククリさんマジ感謝」

ペルセポネ「ええ、あの定食屋が近くにある日本人が少し羨ましいですね。まさに隠れた名店でした。ククリさんにも改めてお礼を言わないといけませんね」

ハデス「さて、フィギュアを並べとかないとね」

ペルセポネ「部屋にちゃんと収めてくださいよ。あと、お洗濯ものも出しておいてくださいな。そのあとケルちゃんにエサをあげてくれます?」

ハデス「うん、やっとくよ」

ペルセポネ「旅行は楽しいですが、帰った後が大変ですねぇ」

ハデス「そうだねぇ。準備している時は楽しいんだけどねぇ。でも、日本はまた行きたいね」

ペルセポネ「フィギュアを買いたいだけなんじゃないですか?」

ハデス「それもあるけど、今度は聖地巡礼をやりたいなぁ」

ペルセポネ「聖地巡礼ですか。それなら『ゆる◯ャン△』の山梨県や静岡に行ってみたいですわ」

ハデス「それも良いけど、静岡なら『ラ◯ライブ』かなぁ……。東京もあるし」

ペルセポネ「『君の◯は。』の岐阜県も捨てがたいですねぇ。ってそんな話はまた今度にしましょう。それよりやる事をやらないと」

ハデス「そうだね」

ケルベロス「ワオーン!」


数時間後


ハデス「ふぅ。荷物も整理できたし、フィギュアもしっかり飾れたね。残り二箱は、うーん……。やっぱり紙袋を開けずにそのまま置いとく方が良いかな……。レア化しちゃうかもしれないし」

ピーンポーン……

ペルセポネ「あら、お客様かしら。あなた、すみませんが出てくださる?」

ハデス「誰だろう? はーい、どちら様ですか」

???「ワテやで~!」

ハデス「あ、もしかして……。やっぱりククリさんですか、またこちらに来てたんですね」

ククリ「ポっちゃんに誘われてな! ほな帰ろ思うたら、あんたらが日本から戻ってきたって聞いてな! ほな、ワテも帰る前に挨拶しとこ思うてな!」

ハデス「そうだったんですね。ポセイドンのやつ、ククリさんに失礼な事しませんでした? っと、立ち話もなんですし、上がってください。ちょっと散らかってますけど……」

ククリ「悪いな! いま忙しかったんか? お邪魔やったかいな? 出直そか?」

ペルセポネ「ククリさん~、お邪魔なんかじゃありませんよ。是非上がっていってくださいな。お茶入れますから」

ククリ「そか! 悪いな! ほなちょっとお邪魔するわ! おかきあるで!」

ケルベロス「ワオオーン!」


ハデス邸客間


ククリ「ほんで、日本はどないやった? 楽しんだか?」

ペルセポネ「ええ。お陰様で。夫は秋葉原に行けて満足だったみたいですし、私も浅草に行けて楽しかったですわ。それに、ククリさんにご紹介していただいた定食屋さんもとっても美味しかったですし、今回ご招待頂いたイザナミ様ともお会い出来ましたし」

ハデス「それもこれもククリさんのお陰ですよ~。最初に日本に行きたかった時に、ククリさんが招待してくれたから、僕ら日本に観光に行けたから……。その後もククリさんの名前で日本にたびたび行けてますし」

ククリ「ええねん、ええねん! ワテもおたくらのお陰でこっちに来やすくて助かっとるからお互いさまや! ほんでな! ちょっと小耳にはさんだんやけどな。あんたら見とるとただの噂みたいにしか思わねんな! けど気になってもうてな! あんたらの馴れ初めの話なんやけど」

ペルセポネ「ああ……。もしかしてあのお話ですか」

ハデス「僕がペルセポネを攫って強制的に妻にしたって話ですかね?」

ククリ「そうやねん! けど、あんたら見とると全然そんな感じせぇへんから! どうなんやろ、思うてな! 話だけならハデスちゃん悪い男やなぁ! ってなんねんけど!」

ペルセポネ「そのお話なら、半分本当で半分は誇張なんです」

ハデス「えへへ……恥ずかしいなぁ」

ククリ「半分本当ってなら、ハデスちゃんはペルちゃんを攫ったんか!?」

ハデス「いや~、あれはそう見えるようにしたと言うかなんと言うか……」

ペルセポネ「周りにはそう見せかけただけなんですの。夫が私を攫ったように見えるように演技したようなものなんです」

ククリ「どういうこっちゃ!?」

ペルセポネ「……当時、夫と出会ってから、実は周りにバレないようにこっそりと仲を深めていたんですよ。ただ、その頃、夫はすでにこの冥界の王となっていましたので……」

ハデス「ペルセポネの親ってゼウスでしょ? 嫌がっちゃって……」

ペルセポネ「それとウチの母がとても過保護だったものですから……。だから、一緒になる為に、一芝居うっちゃったんです。私を攫ったようにして冥界に連れて行ってもらうように」

ククリ「……ほーん。『駆け落ち』っちゅーことやな」

ハデス「あはは……。そう言うと格好良いですけど、実際は、日本風に言うなら『警視総監の娘をヤクザの組長の姐さんにするにはどうすればいいか』みたいな感じで……」

ペルセポネ「まぁ、その警視総監がこれまた女性関係がボロボロのスキャンダルまみれ公務員みたいな感じですけどね。どちらかと言うと、わたし的には母の目を誤魔化す方が優先でした」

ククリ「なんやハデスちゃん格好良いやんか! ハデスちゃんが無理矢理ペルちゃんを嫁にしたんかと思ったけど、ちゃうねんな! ほんなら良かったで!」

ペルセポネ「けれど、ククリさんの言う通り、あれは『駆け落ち』だったのかもしれませんねぇ……。とは言え、そこまでして一緒になった夫がここまでフィギュアに夢中になるとは思いませんでしたけれど」

ハデス「そ、それを言われると……。でも、アニメはペルセポネも好きじゃん」

ペルセポネ「まぁ、それはそうなんですけどね」

ククリ「ほーん……。そやったら、ペルちゃんはこの冥界でザクロ食べて帰れへんようになってっちゅー話はなんなん?」

ペルセポネ「ああ、あれは『一時的なもの』ですわ。最初は実家に連れ戻されないための口実として使ったんです。今はもうその効果は切れてますわ」

ハデス「でもそれがここまで伝説化されるとは思ってなかったんですけどねぇ……」

ククリ「なら、やっぱ黄泉戸喫は世界共通であんねんなぁ。日本のナミちゃんもそやで! けど今はもうその効果切れてるっぽいけどな!」

ペルセポネ「ええ、だから私、イザナミ様に凄い親近感があったんですよねぇ。今回お会いできて嬉しかったですわ」

ハデス「それにイザナミ様のお陰で今回アキバ行けたし……。あ、でも、さっきもう『また、日本行きたいね』ってペルセポネと話してたんですよ~。また今度お願いしちゃっていいです?」

ククリ「かまへんで! 気に入ってもろてありがとな! ほんで次はどこ行きたいん? また秋葉原かいな?」

ハデス「僕はまたアキバにも行きたいんだけど……」

ペルセポネ「今度は聖地巡礼で静岡や岐阜に行きたいと話していたんです……あっ」

ククリ「ん? 聖地巡礼? 静岡や岐阜に聖地なんてあったかいな? まぁなくはないんやろけど」

ハデス「……それは――ムグッ」

ペルセポネ「なんでもございませんの! まぁ静岡や岐阜などに行ってみたい、ということですの! おほほほほほ!」

ククリ「ほーん?」

ケルベロス「ワオオオーン!」

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