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アマテラスオオミカミ②

道真「…………ね、眠れぬ……」

リー……リー……

道真「虫の鳴く声は涼やかなれど……こう強い神気が間近にあると……」

リー……リー……

道真「シナツヒコ様に泊まる事を勧められたが、帰った方が良かったかもしれぬなぁ……」

リー……リー……

道真「少し縁側で涼ませてもらうか……」

リー……リー……

道真「おや? これはシナツヒコ様。起きられていたのですか」

シナツヒコ「おう。なんだ。眠れないか」

道真「昼間の衝撃と、夜だというのに今だにアマテラス様の強い神気をヒシヒシと感じておりまして……」

シナツヒコ「んー、まぁそうか。慣れてねぇと、ちとつらいか」

道真「はぁ……。シナツヒコ様はお休みになられないので?」

シナツヒコ「ああ。今日はな。で、何が聞きたい?」

道真「お見通しでございますか……。いやはや、お尋ねしたい事は山ほどあれど、何からお聞きしていいものやら……」

シナツヒコ「千年くらいだっけか。お前が神になって」

道真「最初の方は、鎮められる形でのものでございましたが」

シナツヒコ「昔はワルだったもんな」

道真「……そんな『昔は不良だった』みたいな風に申されますのはご無体な……」

シナツヒコ「間違ってねぇじゃん」

道真「まぁ、そうでは御座いますが。しかし、アマテラス様は、やはりとんでもないお方だったのですなぁ」

シナツヒコ「ああ。でも、お前が知らんのも無理はない」

道真「と、申されますと?」

シナツヒコ「アマ姉があの状態になるのは、大体100年から200年くらいの周期だからな。神になって1000年程度のお前じゃ、知らんのも無理はない」

道真「とんでもない周期でございますな。しかも振れ幅が100年ほどもございますぞ」

シナツヒコ「ああ。おかげで、いつ来んのか俺にもわからん」

道真「なんと。では、アマテラス様ご自身からお聞きするので?」

シナツヒコ「いや、本人にも分かってないらしい」

道真「では、本当に唐突にあの状態が来るのでございますか?」

シナツヒコ「いや、事前に察知する神が何柱か居る」

道真「ふむ……。それはもしやツクヨミ様やスサノオ様で?」

シナツヒコ「ご名答。アマテララスオオミカミと肩を並べる三貴神のツク姉と、スサノオ兄は事前に察知できる。それから、イザナミとイザナギ……」

道真「納得でございますな」

シナツヒコ「それからククリのおばちゃん……」

道真「……意外でございまする」

シナツヒコ「この5柱が事前に察知して、それぞれが動くんだ。真っ先にかーちゃん、イザナミノミコトがこれを察知する」

道真「流石はイザナミ様でございますな。では、イザナミ様からお教えいただくので?」

シナツヒコ「いや、かーちゃんは、黄泉に居ながらでもこれを真っ先に察知するんだけど、察知してからは、一切こっちと連絡を絶ち切ってくる。当然、その間こっちに来る事も無くなる」

道真「ふむ……。『穢れ』でございますな」

シナツヒコ「その通り。神の『穢れ』とは、すなわち『死』。黄泉の国の女王イザナミノミコトはその代表格だ。あの状態になったアマ姉は確かに主催神にふさわしい神気を持つが、その反面、穢れに対しても敏感に反応する。穢れに対する耐性も下がるのかもな」

道真「事前に察知し、穢れを持ち込まぬように自粛してくれる、と言う訳ですな」

シナツヒコ「そうだ。ついでに、あっちの穢れがこっち側に漏れださないように、厳戒態勢を取ってくれる」

道真「なるほど。黄泉側のそれを知ることで、シナツヒコ様も事前に察知する事ができるのですな」

シナツヒコ「いや、俺らは、かーちゃんが察知したすぐ後に察知する、ツクヨミノミコトから教えてもらえる。そんで、ツク姉を主体として、アマ姉があの状態でも世界に影響が出ないように調整するわけだ」

道真「……では、シナツヒコ様は今この瞬間でも……」

シナツヒコ「そういうこった。こう見えて、今も色々調整してんのよ。だから寝れねぇんだ。ま、俺がやるのはそう大した事じゃないけどな」

道真「謙遜されまするな……。して、イザナギ様やスサノオ様などは……」

シナツヒコ「とーちゃんは、ツク姉の伝達が行き届かない神々に伝達したり、そこで世界の調整をしたりしてたりだな。スサノオ兄は主に自然の方に目を向けて調整してる」

道真「流石でございますな。……はて、ではククリヒメ様は?」

シナツヒコ「何やってんのかわかんない……」

道真「……わかんないのでございますか……」


その頃 冥界


ハデス「……え? 日本渡航の自粛っすか?」

ククリ「そや。まぁ、ほんの数日でええんやけどな!」

ハデス「えぇ~……。アキバにフィギュア買いに行きたかったんすけど……」

ククリ「ちょっとくらい待ったってくれてもええやん! おばちゃんの頼み聞くと思てな! そんかわり、今度来た時、ええ店紹介したるさかいに!」

ハデス「まぁ、ククリさんの頼みって言うなら、断り切れないっすけど……」

ククリ「おおきにな! 割れせんべい持ってきたさかいに、ペルちゃんと仲よう食べや!」


冥界よもやばなし


ハデス「ククリさんに二、三日、日本渡航自粛って言われちゃった……」

ペルセポネ「あなたがムダ遣いするの止めてくれたのだから、お礼しないとですね」

ハデス「日本でしか売られてない、数量限定のフィギュアなんだけど……」

ペルセポネ「部屋を圧迫するので、今あるフィギュアを売ってから買ってください」

ハデス「並んでようやく買ったフィギュアを売れっていうの!?」

ペルセポネ「なら、せめてご自身の部屋に収めてくださいな。部屋からはみ出ているフィギュアは燃えるゴミとしてだしちゃいますよ?」

ハデス「……はい(女を追いかけてばっかのゼウスとか、やらかしまくって海に左遷されたポセイドンとかよりずっと真面目に生活してるのに……)

ペルセポネ「頂いたおせんべい、美味しいですよ。お掃除終わったらお茶入れますから」

ハデス「はい~」

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