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死ななき駒は打ち砕く!  作者: アアア,
8/13

神黒炎

少し落ち着くと,フィリアは黒炎について訊く,


「黒炎か,嘗て神が封じた能力,全てを貫く破壊の炎,しかし,それがどうかしたのか?」


「こいつが使える,って言ったら信じるか?」


ヒカリノはフィリアの目をじっと見る,フィリアは強く視線を返す,


「少し見てみたい,」


「いや,まだ自分の意思で出せないんだ,」


「そう,でも本当だよ!」


「別に疑ってはない,」


メラアは軽い傷を身体中に負っていた,


「にしても,よくその傷で済んだな,」


アンリは言う,


「少しはバリアで軽減したからね,それに,受け身も取ったし,」


「メラアもバリア使えるの?」


アンリは溜息を吐く,


「もしかして,バリアも知らずに生きてきたのか?」


「えっと……うん,」


ヒカリノ以外,呆れた様子だった,


「バリアってのは,誰もが習得できる……簡単に言うと剣,銃,能力全てのダメージを軽減する物だ,一定まで強くすると,銃は効かなくなる,」


「え!そんなのがあるの!」


「他に,治癒の高速化をするヒール,そしてさっきも出た瞬間移動,この三つが人が自力で身につけれる範囲だ,」


「なんで早く言ってくれなかったの!!アホアンリ!」


「知ってるのが常識だからだ,それともなんだ?お前が別世界の人間とでも言うのか?」


「そうだけど!」


「は?」


場が固まった,


「ほう,面白い話だな,別の世界か,とても興味がある,」


「それより,フィリアが二つも能力を持っていたなんて,そっちのが驚きよ,」


「ほんと,黒炎は急に発現したんだよね……,」


ヒカリノは話す,


「一つ考えだが,転生前の前世の能力が元々あるやつで,黒炎は今世に手に入れた能力,って話じゃないのか?」


「前世と今世の能力……かもしれない,それなら話は通る,前世の未來予知と,今世の黒炎,それだ!きっと,」


「問題は,なぜ神の封印した能力とやらをお前が持っているのか,だろ?」


アンリは訊くと,ヒカリノは頷いた,


「神が授けたと考えるのが自然だ,封じられてるものだしな,それか,血筋からの遺伝か,いずれにせよ,思考の域は出ないけどな,」


ルティーナの入る箱が開かれ,咄嗟に目を閉じ,気絶を装った,


「ボス,例の女の子だよ,」


「そうか,」


『大丈夫,信頼して,なんなら向こうに買い取られて情報収集,なんてのもいいけれど,さすがに可哀想よね』


メラア……バカ,


ルティーナはその言葉を思い出していた,


「エキスを取り除いてくれ,」


「かしこまりました,」


女の声が聞こえると,ルティーナは運ばれ,その硬い場所に置かれた,


「ボス,もしこの子が不適合なら,どうなさいますか?」


「なんで訊くんだ?いつも通りでいい,」


「いえ,物が珍しいので,念の為に,」


エキス?不適合?それにここ……どこ?早く逃げたいけど,足が動かない,どうしよう,助けてほしい……,


「結果出ました,適合です,」


「ならエキスを摂取してくれ,もちろん血と骨は,今晩のメインに食べる,」


「かしこまりました,」


女に運ばれ,次もまた硬い地面だった,


顔……食べる?まずい!勇気出して戦わないと,殺される!嫌だ!こんな変な奴らに殺されたくない!!


ルティーナが目を開くと,ガラスの中に閉じ込められていた,


「目を覚ましたか,意識を奪ってやる,一回出して──,」


ルティーナが手に刀を出すと,軽くガラスを二つに切った,


全てを貫く刀,こいつらは斬る!


「なるほどな,これはうちにほしい人材だ,」


「ボス,どうする?これ,」


「ネラーがやれ,最も適してるからな,」


犬耳の青年,ネラーはルティーナの前に立ち塞がる,ルティーナを運んだ王冠を頭につける長い金髪の女,ボスと呼ばれている男は白く丸い被り物をしており,目は細め笑っている不気味な顔が描いてあった,それに加え,三メートルほどの大男が座っていた,黒いキャップを被っており,タバコを吸っていた,


「フィリアを騙してたツケが回ってきた,ここを越えたとき,私は私を許す,」


ルティーナの生気のない,その研ぎ澄まされた目に青年は見惚れていた,


「僕のペットにしたいくらいだ,」


ネラーは正面から突っ込む,ルティーナは心を澄まし,人斬り,それと同時に下に潜られると,下側から手首を握られた,その瞬間,刀が消えた,


「え──,」


「僕の能力は,触れた相手の能力を消せる,しばらくは使えないよ,その切れる刀,」


ルティーナは思い切りネラーの頬を蹴る,


「軽い,ふつうの女の子じゃん,」


ルティーナは震え,壁側に逃げるように寄る,唾を呑み,眉を潜め死を覚悟してしまった様子だった,


「今から君のエキスを貰う,方法は──,」


「ネラー,そこから先は話すなよ?忘れてないだろ?俺たちは怖がらせたいわけじゃない,」


「だったね,わるかった,」


青年はルティーナを縄で縛り,再びガラスの中に戻した,上側は切れており縛られていなければ,脱出は容易になっている,金髪の女がルティーナへと近づく,


「後は任せた,ティア,」


「お任せください,それでは,手始めに睡眠薬を投与致します,」


「いやだ!お願い!死にたくない!何か理由があるの?嫌なことあったの?聞いてあげるから──,」


睡眠薬により気を失った,

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