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死ななき駒は打ち砕く!  作者: 中西かえで
番外編
43/43

祭一時

二人は国へと入る。空は曇っていた。天使社会であったこの国は、天使が消失したからか、祭りが開かれていた


「すごい祭りだね!」


「そうだよね。フィリア、遊ぼ!」


「お金ないけどね」


「あっ……」


二人は雰囲気だけでもと歩いていた。屋台も多く、人々は笑顔だった


「みんな楽しそうだね!」


「うん、そうだね」


その瞬間、フィリアは肩がぶつかった,


「ごめん」


「気にするな、子猫ちゃん」


まさか……


「「アンリ!!」なんでここに?」


「それはこっちのセリフだ」


「私たちは……色々あって、とりあえず戻ろってことになった」


「そうか。色々ってのも聞きたいが、とりあえず屋台を巡るか」


「アンリ!奢って!お金ない!」


「好きに遊べ。結構持ってきたからな」


「やった!」


それから、色々と話した。最初の屋台が見えると、そこはバナナチョコ屋だった


「バナナチョコ食べたい!」


「待てフィリア、最初から食す気か?」


「え?ダメ?」


首を傾げた


ふつうは遊んでから最後に食し、花火でも見て帰るもの。しかし、こうも可愛らしい。そして俺の考えに過ぎない


「よし、許可する」


「お、お嬢ちゃんバナナチョコ食べてくかい?」


「食べる!」


「あいよ」


フィリアは食べながら、三人は歩き出す


「フィリア、あれを見ろ」


「どれ?」


「金魚掬いだ」


「金魚救い?って、救わなきゃ!」


「ルール知ってるか?」


「知らない」


アンリは話しかける


「頼む」


金を渡すと網が三本渡された


「チャンスは三回。破れたらアウト」


フィリアは小声で言う


「アンリ、能力とか使ったらダメだからね?」


「俺がそれをするやつに見えるか?」


「見える」


ルティーナもひっそり頷いた


「ルティーナ、お前までもが……しかし見ているといい。結果は」


アンリは金魚を物凄い速度で掬った。水に浸らぬよう浅く、それでいて素早く。気がつくと、殆どの金魚を取っていた


「悪いな」


「いや、ええ……これ赤字だよ、おじさんが可哀想だよ」


「いいんでぇ。ルールの範囲で取った、文句はねえ」


「いや、全て返す。俺らは旅人でな、金魚の面倒は見れない」


「そ、そうかい」


気がつくと花火が上がっていた


「フィリア、お前と同じくらい……」


「アンリ……」


「音がでかい」


「は?」


「確かに……あと、フィリアと同じくらい明るくて綺麗……」


「待て、それは俺のセリフだろ?」


「もうアンリなんて知らない!ルティーナと結婚する!」


「俺にはマヨネーズがいる」


「いないじゃん!相手にされてないくせに」


「俺も泣くぞ?」


「アンリが泣いてる所見たことないし!」


その瞬間、大きな花火が上がる。三人の意識はそっちに取られた


「フィリアと掛けて花火と解く。爆発」


「アンリ後で色々話あるから」


「……はい」

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