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死ななき駒は打ち砕く!  作者: アアア,
4/12

三人旅

三人は地下通路を進んでいた,


「ありがとう!助かったよ!」


「気にするな,それより,その子は俺が運んでやる,お前も死にそうなんだろ?」


フィリアの身体は少し焦げていた,


この人に任せていいの?ルティーナに変なことしないよね?いや,すると思う,


「ありがとね,でも大丈夫,」


「それは残念だ,」


残念って言った?言ったよね?え……,こいつ,


「名乗る,俺はアンリ,地下は今の家みたいなもんだ,それで,何処に向かうつもりだ?オススメは西門,近いから,追手に追いつかれず済む,」


「北門,」


「案内はするが,推奨はしない,北門の方には,他国との物流施設がある,人混みや隣国への馬車に上手く隠れれれば安泰だが,相手が余程のアホでない限り,北門は最も敵が配置されてるはずだ,」


「そんな……北に行きたいのに!」


「分かった,裏道を明かそう,」


「え,ほんとに?ありがとう!」


アンリはニヤけていた,


お礼を言われた,女の子に,幸せ,


「気が出てきた,最終目的地は何処だ?」


「北門を出て,一つ国を跨いだ場所,」


「了解,セーヌ国か,あれは人間を中心に回ってる国の反面,人身売買が盛んだ,」


「やっぱ,怖いね……,そういうの,」


長く進むと,外が見えた,


「外だ!」


「出ても何もないけどな,」


出ると,かなり汚れた川,その奥に森が見えた,アンリは能力を使い,そこに氷の橋を掛けた,


「道は氷で補って進む,この森を抜けると,国を一つも挟まずセーヌ国へ行ける,」


「え,なんで?」


フィリアは首を傾げた,


なんと可愛のいい,嫁決定だ,


「この森は長いからな,国一つ分くらいのサイズはある,しかし長い森で何日かを過ごすことになる,ま,問題ないだろ?」


「もちろん!」


勝利!この逃げられない森という空間に來たら,もう落とすまで帰さない!追い風だ,


進み森へと入っていく,暗い中目は慣れており,スムーズに進行をしていく,


「そうだ,知ってたか?」


「なにを?」


「大天使会議と言って,全四大天使が,四つの大陸,その中央に位置する施設で行われる会議だ,そこでは,大天使同士の情報共有や,神への報告内容が決められる,今後について,危険人物……そして,生贄の三大報告,」


「生贄ってのは……?」


「神に捧げる生贄だ,若い女限定で,生贄になり戻ってきた者はいない,その末路を知る者もいない,」


「そうなんだ……でも,急になんで,そんな話を?」


アンリは立ち止まった,合わせ,フィリアも立ち止まる,


「今年の生贄は,俺の幼馴染に決まった,」


フィリアは眉を顰め,息を呑んだ,


「アンリ……,」


「そんな顔をするな,本來ならデルタが国を出るとこ取り戻す予定だったが,話が変わった,北門の方向,それこそが会議へ行く道,ここまで來たら,直接倒しに行く,」


私の力が信用されてるからこそ話した,話すってことは手伝ってほしいんだよね,たぶん,一人で無理なことは分かってるんだよね,


「いいよ,その日が分からないけど,私も手伝う,」


「いや,いい,巻き込む訳にはいかない,」


こいつメンドッ!


「さっき助けてもらった恩もあるし,返させて,それに,大天使が集うなら好都合,私はあいつらを許さない!」


ルティーナをいいように利用したのは許せない,だけど,それ以上に何故か許せない怒りが存在してる,


「ほんとに悪いな,あいつは俺にとって,幻想なんだ,俺は凄くクズだから,こんな考えしか浮かばないが,あいつが生贄になって……,」


「アンリ?」


「なんでもない,」


それから夕方へと進んだ,ルティーナが目を覚ます,


「フィリア……?」


「ルティーナ!起きた!」


ルティーナは何かを思い出したよう,フィリアの手から慌てて降り,距離を取った,


「何してるの?私は裏切ったんだよ?フィリアの行動や作戦を漏らしてたんだよ……,あのまま,死にたかった,アイリアもいないし,もう私に生きる理由なんてない,」


「誰もあれを裏切りなんて思わない,生きる理由もなければ,死ぬ理由もない,なら生きてよ,死ぬのは簡単だけど,人間生き返れない,」


なんて私が言うのは変だよね,自害して,なんか転生した私が言うのは,


「それか,アンリの嫁になる?そしたら生きる理由になるでしょ?」


ここで俺に振るか,もちろん,可愛い子なら問題はない,可能なら年下で,そして胸のない……うーん,二人とも当てはまってる,結婚しよう,


「分かった,アンリが誰か分からないけど,いいよ,フィリアが言うなら,結婚する,」


「まじ?」


「あなたがアンリ?」


「そうだが,」


まずい,俺はあいつ一筋って誓ったのに,ふつう結婚なんてできると思わないし,冗談混じりだったが……,どうする,ここで結婚すれば素晴らしい未來は約束される,しかし,遠くに行った,あいつを……ずっと追いかけてきた幻想を……全ての俺を裏切ることになる,


「あれ,アンリってもしかして,ルティーナはタイプじゃないの?あんなに抱っこしたがってたのに,」


「え……だ,抱っこ?」


ルティーナは顔を赤くした,


まずい,幻想が壊れる,


「すまないが,無理だ,」


「なんで!!?」


フィリアは目が飛び出ていた,


「他に結婚したいやつがいるからだ,」


「アンリ……!」


「別に想い人がいようと,他の女の身体を隅々まで触るくらいは可能,ルティーナ,今夜頂くのは,お前だ,」


「キモい……,」


ルティーナがそう言うと,少し固まる,そして再び歩き出す,

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