表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死ななき駒は打ち砕く!  作者: アアア,
3/12

大天使

ルティーナにも話し,その日の晩に決行へと至った,フィリア,ルティーナ,ベッリーベのみが起きており,ベッリーベが地上階段への扉を開いた,


「もう深夜帯,見張りも手薄のはずだ,ルティーナ,先にお前の能力を訊いておく,」


「手からなんでも切れる刀が出せるだけ,」


「え!すごい!」


と声を大きくするフィリアにベッリーベは拳骨をした,


「ひたい!なにするの……,」


「見張りに聞こえたらどうするんだ?もちろん,見張りにバレないのがベストなんだぜ?」


「そういやそうだった,」


三人は階段を上がっていく,そして地上への,その蓋を取ろうとした瞬間,フィリアが言う,


「ストップ,」


「どうした?」


「いるよ,この先に大量の天使が,」


「嘘だろ?能力か?」


「うん,能力で見えた,しかも,ルミアがいた,」


「なに!ルミアが?」


フィリアは少し考えた,


「よし,フィリアは私が抑えるから,二人は先に行って!」


「抑えるのは俺だ,お前にやらせたら,本末転倒だ,」


「分かった,」


フィリアは少し息が荒かった,


「ベッリーベ,確実に死ぬよ?」


「構わない,死んでる同然の今を壊して死ねる,俺の本望だ!!」


フィリアは頷いた,


「ルティーナも準備オーケー?」


「フィリア,一つ,私の望みは,行かないでほしい,ここから先は,天使さまの許さない地,危険だから,」


「ルティーナも,こんな場所から抜け出そ!私がルティーナの灯火になるから、ほら!」


ベッリーベは蓋に手を掛けた,


「それじゃ,開く,開いたらすぐ,二人は北へ走れ,」


「分かってる!」


「行くぞ!」


思い切り,その蓋を投げ飛ばした,外は天使に囲まれており,ルミア以外の髪や目は全員灰色だった,


「ルティーナ!走るよ!」


「う……うん,」


「捕らえろ,」


全ての天使が二人を追う中,ベッリーベはルミアの前にスコップを持ち立ち塞がった,    


「そうですか,私は貴方を倒さなければ,進むことができない,そうですか,せっかくの作戦です,いいですよ,私を亡き者にでもしてみてください,」


「天使だから死んでるだろうが!!お前らのアホっ面を叩かねえと気が済まねえ!!俺は,あの日に外された人間の道を,お前らから取り戻す!!」


ベッリーベは思い切りスコップを投げた,すると,ルミアには当たらず,透明の壁にぶつかるまで,


「ほんと,洒落にならねえ硬さだ……,」


走り逃げていた,フィリアが振り向くと,そこにルティーナはいなかった,


はぐれた?どこで……,


後から追ってくる天使,そして前にも天使が隠れており,道の前後が囲まれた,


おかしい……,逃げるのを知ってるかのように,待ち伏せられてる,どうなってるの?


「フィリアって名か」


その男の声が聞こえた瞬間,全ての天使が腰を低くした,道が開くと,奥からとてつもないオーラを纏っており,フィリアはそれほどの化け物を一人も知らなかった,


何これ……身体が動かない……,

これ,ルミアより強いでしょ,


純白の髪をオールバックにした,二メートルは軽くある男の天使が歩いてきていた,目も純白であり,背には純白の羽が生えていた,その横にはルティーナが立っている,


「ルティーナ!」


「デルタさま!アイリアって……,」


あいつがデルタ!大天使!!


「確かに,こいつは未來で俺に抗う力を持つ可能性が高い,俺は,話し合いで詰んだり負けたりすると,実力行使に移るんだ,」


「そう……なんですね,」


「抗う力を持つ者,それを見つけたら,あの女を返すって話だったが,もう果たせなくなった,」


「それって──どういう,」


デルタは一人,声を荒げ笑っていた,


「元々生かす気なんてねえよ,お前も,あの女も,そして,そこの女もな,怖い芽は芽の間に潰しとかねえと,あの悲劇が再び起こる,」


「騙したの?」


デルタはルティーナをフィリアの方へ,蹴り飛ばした,フィリアはそれを抑え,そのままルティーナを地へと寝かせた,意識はあるが,完全に気力を失っていた,


「つまり,ルティーナを人質で上手く動かして,最後は人質も殺してルティーナまで手に掛けようとした,ってことで間違いないよね?」


「正解だ,大天使の一人,デルタ,名は知ってるはずだ,芽を潰す程度の仕事くらい,中天使に任せたって構わない,だが,俺は自分でやる,この目で死んだ姿を見たいってのもあるが,何より楽しい!雑魚をいたぶるのはな!」


「もういいから,何も話さないで,口臭い,」


デルタの表情は明るさが消えた,


「いい,せっかくのいい女だ,泣いて土下座で謝罪するまでは死なせない,ほんとは嫁に取りたいが,人間なんて下等生物が嫁なんて言ったら,初月(しょげつ)に消されるからな,」


「下等生物って,いい女の私と,口の臭いお前なら,同等でしょ?下等生物くん!」


「たったと死ね,」


その瞬間,天使も巻き込み家や道が燃え始めた,フィリアは怒る様子で,その炎を浴びていた,


「デルタさま,私たちまで──,」


「煩いな,嫌なら避ければいい,」


「そんな無理で──,」


フィリア以外,全ての物が燃え尽きていく,フィリアの後ろにいるルティーナに熱は届いておらず,ルティーナは驚いた様子で,その身体に黒い炎を纏うフィリアを見ていた,


「デルタ!お前だけは許さない!」


身体が動く,何か取り憑かれてるみたい,


「黒炎……?なぜ,神の封じたと言われる力を,お前が持っている,」


何この炎?知らない,ほんとに知らない,それに,自分も燃え尽きる程の熱……,いや,利用しない理由はない!


「黒炎!!」


その黒い炎を放つと,デルタは瞬間移動をし上へと避けた,デルタの放つ熱風は,動揺からか消えていた,


「へい,そこの可愛い猫ちゃん,こっちだ,」


路地の壁へ背をつけ,若い男が呼んでいた,黒い髪を首辺りまで伸ばしており,寝かせていた,容姿は良く,背も高く,中身にのみ難ありだった,


変な人……でも,今は疑ってる暇なんてない,


フィリアはルティーナを横抱きし,路地の方へと走り行く,デルタは一息つく,


「俺から逃げれると思ってるのか?」


デルタのその片目から,物凄い威力,炎のビームが放出された,その瞬間,ビームとフィリアたちの間に巨大な氷が建った,氷が粉砕され,デルタの視界が防がれた瞬間,三人は消えていた,


まずいのを行かせた……黒炎を生かしたなんて話したら,俺の立場が危うい,少なくとも,初月だけには言えねえ,確実に俺が殺す,

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ