圧試験
全員扉へと入った。フィリアとアンリの前にいたのは、人型のロボットだった。目は赤く光っており、他は全て白く塗装のされていない
「これを始末するのが、合格条件か。フィリア、たったと消すぞ」
「おーけ!」
フィリアは片手に少量の黒炎を出した。その黒炎は細く尖っており、熱量は以前と全く別だった
黒炎は少量でも全てを貫く。無駄に多く出す必要はない。アンリも氷の強度や速度が増してる。二年も経てば成長してる
「アンリ、出番はあげないよ!」
「好きにしろ」
フィリアは細かな尖る黒炎を、幾つも幾つも間を無く放つ。ロボットは素早くそれを躱す
「かなりの速度。なら、私の最強奥義を──」
「使わせるか、アホが」
アンリは氷でロボットを突き刺した。合格判定となり、奥の扉が開いた。それと同時に、この試験が明らかに簡単だったと
「これ、不良品じゃないよね?」
「それだけ俺たちが強くなってるという話のはずだ。おそらく、この中で俺らは、上位を争う強さだ」
「なるほど!」
ルティーナたちも同様だった。ルティーナが二つに切り、瞬殺をしていた。サカツキが振り向きモニターを見ると、八十人まで減っていた
これは一定を超える威力じゃないと、ダメージが通らない仕組み。特殊能力に頼って威力の出せないやつは詰み。鍛えてても生半可だと詰み。ペアの理由は合わせ技も含めて合格の可否をつけたいから。何人生き残るか、楽しみだ!それよりも犯人探し……いや、それも試験ってことにしとくか
残り五十三人になり、二試験目が終わる。全員が進んだ奥にはエングランが一人座っていた。人が少なくなると見えるものもあり、フィリアは指さした
「あっ!メラアいるよ!」
「あいつも参加者側か。となると……」
アンリはルミアも見つけた。相変わらず天使のような見た目をしている。そして明らかに怪しい六人組もおり、ティア、ネラー、オッドも來ている。しかしその面々を差し置いて目立っている女がおり、長い桃色の髪をツインテールにした、赤目の女。まるでサカツキがツインテールにしているようだった
「サカツキお姉ちゃんラブ!」
などと言っており、アンリは呆れた様子で話す
「サカツキに妹がいたのか」
「これはさ、触れない方がいいよ!きっと」
アマサカは訊く
「御三方はサカツキさんと知り合いなのですか?」
「まーね!ほんとにちょっとした、だけど」
「凄いですね……」
エングランはマイクを持つと、話出す
「一つ前のはサカツキが用意した意地悪な試験だ。さて、次は俺からになる。俺のは意地悪でないシンプルなもの。そして、すぐに開始される」
エングランはとてつもないオーラを放っていた。明らかに強く、それに怯え、震え、全く動けていない者もいた。エングランの後ろには扉が一つある
「好きに通れ。一分経つと閉まるから、急いでくれ。次に進みたいならな。それと、他者への手助けは無しだ。すれば俺が消す」
アマサカは一人足が竦んでいた
な……に……あれ……人の物ではない
「アマサカ……」
「行くぞフィリア。アマサカがここを超えるかどうかは、自分次第だ。別にエングランは逆風を発してるわけじゃない。これを乗り越える権利は、こいつにだってある」
「そう……だよね。頑張って!アマサカ!」
私が……頑張らなきゃダメ
三人は先へと進んだ。もちろん、フィリアの知る人物は容易く全員超えていた。その場にはかなり動けない人間がおり、アマサカもその中の一人
俺の試験も少し意地悪だったか?このレベルのオーラを浴びれる機会は中々ない。そんな予習も叶わないオーラを試験に……か。しかし心の強くない者は、すぐに諦めてしまう。それを問うって意味でも、これは有意義な物
このオーラを超えて、進まないと。実戦経験の少なさが仇になってる。本能が戦う心を拒んでくる
「残り二十秒。相手を強い者と思うな。俺をオーラだけが強い雑魚とでも思え!!」
「エングランはバカ!!!」
そう叫ぶと、アマサカは一歩ずつ歩き出す
それでいい。相手を下に見ろ。そして自信と余裕を持て。だが、決して油断はするな。そう、歩け。その足を動かさなければ、戦場では逃走すらできない荷物中の荷物だ
時間ぴったり、アマサカはその扉を超えた




