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死ななき駒は打ち砕く!  作者: 中西かえで
本編
28/43

試験場

四人でその地下を下っていく。整備もされてない仄暗い通路、作りも自然の物で、まるで鍾乳洞の入り口だった。悲鳴が響いてきており、風もまた不気味に音を上げる


「ぶ……不気味ですね……」


「大丈夫!アンリが盾になるから!」


「任せろ。子猫ちゃんは守護するぜ」


「た……頼もしいですね」


かなり引いた顔だった。そう話してる間に、階段を抜けた。十個ほどの分かれ道があり、どこも血に染まる床だった。ルティーナは言った


「既に何人も死んでるな」


「でも警戒して行けば大丈夫だよ。アンリ先頭ね!」


「よし、なら着いて來い。死なせはしない」


アンリはその通路を氷で固め、全方向からの罠に対応していた。アンリが進むと、後ろから三人も歩く


「す、すごいです!」


「正直これくらい突き破られる。ちょっとした気休めだ」


先へ進んでいく。氷越しに血は見えるが、死体は一つも転がっていなかった。洞窟は寒く、薄着のフィリアは少し震えていた


「フィリア、走るぞ。早く抜ける。」


「ありがとう!」


「行くぞ。そう、お前も走れるか?」


「わ、私はアマサカです、えっと、私の名前は。もちろん走れますよ!百メートル二十秒ですから!」


「オーケー。ルティーナ、運んでってやれ」


「構わないぞ」


ルティーナはアマサカを抱え、三人は走る。その瞬間、正面から幾つも針が飛んできた。明らかに速度が速く、軽く人の肌を貫く


「反らしてやればいい」


アンリは針と自分たちの中央に坂道を作った。坂は針の來る方向だけにあり、針は坂道へぶつかると滑り上へと行く。そして坂道を消した


「アンリさん凄いです!」


「結婚してやろうか?」


「アンリ!あんまり言ってると罠に蹴り込むから!」


「それも一つ素晴らしい道」


「ほんとにやるからね!」


その後も罠を避けながら、先へ先へと進んでいく。その道を抜けると、その小さな地下広場に、人が大量に集っていた。そして正面の舞台にはサカツキが立っていた。マイクを手に話す


「これで全員だ」


「え、あれ、みなさん、私たちより後にスタートした人もいましたよね?あの人たちはもしかして……」


「全員死んだと思う」


「とは限らない。降りたやつもいるはずだ」


「全員そうだといいんですけれどね……」


サカツキは話を続ける


「神々へ挑む。それの勝利が意味するのは、ヒカリノを超えるって話だ。私はエングランやヒカリノ程に強くないし、そのエングランもヒカリノには勝てない。つまりヒカリノを超えるのは不可能に等しい。だから可能な限り近づけるよう、試験後に訓練はする。この試験は見込みの有無を見定める物だ。ヒカリノは私を救い死んだ。理由は私の能力にある」


サカツキの後ろには十個の扉があった。鉄で作られた扉であり、かなり新しいものだった


「余談はここまで。この先には戦闘用ロボットが待ってる。一部屋二人ずつ、ペアで入れ。もちろん単独でいいってやつは構わない。しかし、想定……つまり合格基準より、少し強く設定しているってことを忘れるなよ。それじゃ、スタート」


既にペアの決まってる者、そして自信ある単独の者など、次々に入っていく。サカツキの近くには一つ大きなモニターがあり、そこに百五十人と書かれていた


「このモニターは、生き残ってる人数に沿って減ってく。前に入ったやつが突破するか脱落するかしたら、扉上にある光が消える」


「私はルティーナと行きたいけど、アマサカを置いてくなんて無理だから……どうする?」


「俺はおにゃの子なら誰でもいい」


「丁度四人。私とアマサカで行こう。フィリアはアンリと組むのがいいだろ?」


「そんなわけないから!もう……でもいいよ、アンリで。仕方ないから」


「素直になれフィリア。俺のことが好きなんだろ?結婚したいんだろ?」


「ロボットに放り投げるから!」


「それは投げられたいな」

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