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死ななき駒は打ち砕く!  作者: 中西かえで
本編
24/43

神之地

重力のようなオーラ,心が押しつぶされる,さてと,自分より強いやつは初月以来か,勝てる試合じゃない,情報が訊けないような相手なら,すぐに退く,


ヒカリノは登り切る,そこに立っていたのは,長い桃髪をした女だった,大きく赤い目に,美しく,それはヒカリノの知る顔,サカツキだった,


「ようサカツキ,久しぶり,」


偽物だ,こんな強いオーラを放つわけがない,


「おー!ヒカリノちゃん!ここに辿り着いた初の人間,ナイス!」


女は嬉しそうに話していた,


サカツキはこんな明るくない,静かな奴で,何か口を開けば不気味に笑うやつだ,


「サカツキを返してくれ,それと,シフェリエとシラユキもだ,それと,お前が神なのかって話も訊きたい,」


女は笑った,


「神だよ!この身体は気に入ってるから返せない,他二人は別の神のお気に入りだから,私に訊いても答えは出ないかな,」


「なら,ある答えだけ貰って帰ろう,」


厄介だ,神相手にやるしかないか,ここでサカツキを取り戻せば,今後の戦いは大きく楽になる,そもそも初月にやられたのは初見殺しみたいなもんだ,本來負けはあり得ない,


「えええ?私に勝つつもり?最高に楽しくなってきた!いいよ,遊ぼっか,」


ヒカリノは思い切り踏み込み木刀を大きく振り女の顔へ打ち込む,巨大な音と共に当たるが,木刀の起こす風により壁に小傷がつく程度,女は顔が横に向くも,足は動いていなかった,


本気なんだけどな,


「よし,私のターン,」


ヒカリノが気がつくと,腹を拳で殴られていた,血を吐きながら壁際まで吹き飛ぶ,


一撃でこれか,エングラン,ルミア,例の件は託した,こいつは始末する,


壁から棘が生える,木刀を壁に刺し,ブレーキした,


「神は何人いる?」


「五つ,私含めて,」


素直に答えてくれるか,余裕があるな,そろそろリミッターを外すか,


ヒカリノは高く飛び上がる,着地をすると童子に,消えていた,その瞬間に女を思い切り素手で殴っていた,


素手のが強いんだ,


着地の勢いを利用したが,これでも無傷……いや,無傷はありえない,


女の口からは少量の血が流れていた,


このダメージは当然,なんなら少なすぎる,


「血!初めて流した!人間とは思えないね」


「神も血が流れてるんだな,」


女は笑った,


「私たちが人間に与えた物だからね,ヒカリノ気に入った!よし,次はヒカリノをコレクションにする,」


「可能ならな,」


女は両手に光を纏う,


「襲え,」


光は線になり,全ての光がヒカリノ目掛け襲いかかる,ヒカリノは無駄ない動きで全てを避けた,


「そうだよね,フェアじゃない,こっからは私も能力を使わず行くよ,」


「そうか,負けて泣くなよ,」


ヒカリノは思い切り木刀を投げた,女は片手でそれを受け止めようとすると,その手が凹んだ,


「強っ,」


「当たり前だ,棒一本だと威力は集中する,」


木刀は縦に潰れた,


「その木刀は様子見用だ,素手のが強いぞ?」


ヒカリノは楽しそうだった,


「行くよ!」


エングランは初月と睨み合っていた,


「初月,足止めってわけじゃなくてな,もちろん,ここで殺す予定だ,」


「面白い,」


エングランは片手に力を込めた,


「デストロイ!!」


思い切り空を殴ると同時に初月は上へ飛ぶ,初月のいた位置は何もかも全て消えていた,


「破壊だ,全てを貫通し破壊する,」


「エングランか,」


「正解だ,」


エングランは連続し空を殴る,それを避けるよう,初月は翼で空を飛ぶ,そしてエングランをじっと見ていた,


初月の能力は初月殺しだ,しかし,完全に固まる前に視界外へ逃げれば解除される,それで前は逃げたんだ,


エングランは階段を下りる,


「下りた?」


初月は走り跡を追おうとした瞬間,階段の向こうから破壊の風が向かってきたていた,


細道に逃げ場はない,


一旦下がるしかないか,


初月は後ろへ下がる,


初月,終わりだ,


エングランは初月に向け,建物の外からその能力を思い切り構えていた,エングランが思い切り殴ると,建物を貫き初月へ向かう,


「下りたはず,」


「デッドだ,」


初月は咄嗟に横へ避けるが,左手が全て消えていた,


階段を下りた,そして階段の壁を破壊し,高く飛び部屋へ再び戻った,不意打ちだ,


「ふざけてくれたな,」


「あの日は隠れる場のない終焉の入り口だった,しかし今は隠れる場所もあり,室内で視界も狭い,天使は視界の開けてる方が嬉しいんだよな?」


「有利とでも言いたそうだな,」


「遠距離攻撃はできない,近距離攻撃をしようものなら,俺のフィールドだ,詰みだ,」


「我が詰むわけ……,」


初月の身体は少しずつ砂のような何かに変わっていく,


「何が起きてる?」


「我々天使が消える……つまり,天使を作り出した神に何かがあったということ,何れにせよここまでか,」


「神に通用したか,世界最強は!」


エングランの心は笑っていた,

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