表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死ななき駒は打ち砕く!  作者: アアア,
2/12

選択肢

ルティーナは一人,スコップを起き休んでいた,地下はかなり暑く,水分補給をしていた,


「アイリア!」


息を荒くしていた,


「だ,大丈夫?ルティーナ!」


フィリアが急いで駆け寄る,


「大丈夫,少しぼっとしてたら,つい……,」


「酷い汗,大丈夫?」


丸刈りの男が駆けつけると,ルティーナの額に手を当てた,


「酷え熱だ,早く,休ませねえと,」


「病院は?」


「んなもん貴族専用の場所だ,それより,早くベッドで寝かせる!」


ルティーナが寝かされた先は,土で作られた,まともに眠れるとも思えない汚いベッドだった,


「ちょ,こんな場所で寝かせたら悪化するって!もっと,ちゃんとしたベッドを──,」


「お前,フィリアじゃねえだろ!」


「え……フィリアだよ,」


丸刈りの男はその場に座り,既に座っているフィリアと目線を合わせた,


「同名の誰かだ,俺の知ってるフィリアじゃねえ,ここにベッドなんてねえよ,奴隷ってのを知らねえだろ?お前は,」


場はしばらく沈黙だった,


「うん……知らない,転生者だから,」


男は難しい顔をしていた,


「お前が,現状を変えてくれる英雄とでも言うのか?ここは地獄だ!誰かが変えるまで,苦しみは集うばかり……,」


私は転生者……英雄じゃない,


「転生者か……悪いな,変な期待しちまって,聞かなかったことにしてくれ,遅れたが,俺の名はベッリーベ,ここの指揮をしてる,」


フィリアも何を返せばいいのか,それにだけ困った,それから日も経ち,フィリアは国の現状などを理解し,ルティーナの熱も引いていた,


私の知った情報は,嘗て八人の大天使を倒した伝説のチームがある,同時に,既にチーム最高戦力が殆どやられた中,ある大天使の圧倒的な力により,勝利は無理と判断し解散をした,世界は四つの大陸に分けられていて,その大陸毎に大天使が一人いる,奴隷制度が酷い場所は,大天使の住む国だけであり,そこから離れれば離れるほど,人身売買や人体改造などが盛んになる,


フィリアは,穴を掘りながら,ルティーナに話しかけた,ルティーナも完全に熱は引いており,穴を掘っている,


「ルティーナ,あのときに言ってた,アイリアって,なんだったの?」


「古い友人,生きてるか分からない,」


「そうなんだ……辛いね,」


ルティーナに転生者ということは明かさなかった,その日の晩,フィリアはベッリーベと二人きり,端のほうで会話をしていた,


「私,明日に此処を抜ける,」


「正気か?そんなことして捕まったら即死刑,教えたはずだ,」


「今だって死んでるみたいなもんじゃん,一歩すらも動かない人間に,現状を変えることは不可能,何かしらリスクを背負って,大きなリターンを得る,これが勝利への道だよ!」


勝利への道か……,昔に捨てた,俺らが失った希望を,この子なら……,


ベッリーベはスコップで土に十字を書き,十字の上側に二つの線を入れた,


「この国を出て上に行き,一つ国を跨いだ先の国,ここに,伝説のチームの生き残りがいるって噂だ,そいつから戦闘技術を教わり,仲間に引き入れる,」


「ルミアに勝てないと,デルタ敵うわけない,分かった,その人を訪ねてみる,ありがと,ベッリーベ!」


ベッリーベは嬉しそうに口を笑わせていた,


「お前は希望だ!しかし,お前だけでは行かせられない,」


「え、どうして?」


ベッリーベの表情は明るいものでなかった


「一人で行けば,行き先を悟られて終わりだ,囮として,俺たち全員でバラけて出る,もちろん,お前は北門へと走れ,」


「それだと,みんな死んじゃうよ!」


「いいんだ!」


ベッリーベは真剣な表情だった,


「俺はお前に託したい,世界の未來を,もちろん,仲良しのルティーナも一緒に,俺は北門方面に二人の盾としてついていく,」


「そんなの捨て身じゃん!もちろん私は行くけど,もっといい方法があるはずだよ!」


「出てすぐに見張りがいる,それを抜けると,天使から報告が行き,中天使が動く,そうなれば詰みだ,あんな化け物から逃げられるわけない,」


「いや,私なら行ける,どんな化け物相手でも,私には最強の能力があるから,」


ベッリーベは溜息を吐く,


「分かった,なら,誰も死なぬよう,他のやつは置いていく,しかし,俺が盾として着くのは変わらない,これは俺の意思だ,たとえ捨て身だとしても,ここはだけは譲れない,」


フィリアは頷いた,

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ