表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死ななき駒は打ち砕く!  作者: 中西かえで
本編
18/43

初月樣

アンリの氷は尽いていた,


「もう氷は出せんのやな,」


アンリは横になり,荒い息を大きい呼吸で整えていた,


「っ……,無限じゃないからな,」


アンリはアスアの足をじっと見ていた,


「いい脚だ,ったく,悪い子……だ,」


「私も戻ってもええけど,大天使が負けるわけないしな,もう辿り着いとるやろ,(いただき)まで,」


「唯一の友たちだ,当然に着いてるはずだ,それより,動けないくらい疲れたんだが,どっかベッドは置いてないか?休みたい,」


「こいつ殺したいんやけど,私の任務はベタを連れ戻すこと,お前ら殺す任務は今貰っとらんのやわ,わるいけど,ベタ探してくるでな,」


その扉を鍵を使い開くと,その場を去っていった,その階段の先が見えてくる,


「ルティーナ,見えたよ!しっかりして,」


フィリアは肩を貸していた,


「アルファは怖すぎますよ,友の私を容赦なく邪険にする,あれは中身も能力も全てがイカれてますよ,」


フィリアはふと訊いた,


「ねえ,なんでしーちゃんは金髪なの?」


「それはですねっ,私は変なんですよ,天使であり,人間という生物を対等な存在として見てしまい,そこに紛れて,話したり遊んだりするのが好き,それで大天使の中でも変な扱いは受けますけど,まー,自分の信じた道が一番です,」


「しーちゃんも,もう人間だよ!」


「イエス!なら,人間になりましたよ!」


扉の前へと到達する,


「私に開けさせて,」


フィリアは一息飲んだ,フィリアはその重い扉を開く,そこは四つの席が十字上に並べられ,その中央に机がある,天井は開いており,新鮮なる美味しい空気と美しい空が見える,


「アルファ……,話を聞きたい!」


フィリアはアルファを指差した,その椅子に座り目を閉じる女は立ち上がる,全てが純白であり,髪はポニーテールのテールが天使の輪のように形づいており,輪を作るだけでは収まらず尾のように下まで伸びていた,背には巨大なる翼があり,人一人分のサイズはあった,


「眩しい!」


「そう,彼女こそが天使最強のアルファですっ!そんでアルファ,訊きたいんだけど──,」


「私から訊くよ,」


アルファは一歩,また一歩と,重いその足音を立てる,ベタの前に立つ,背丈は常識の高さであり,少し高いくらい,


「アルファ……私からも話ある,」


「ベータは口を開けなくていい,」


アルファがそう言うと,ベタの首が絞まりだす,


「っ……,アル……ファ,」


首?超能力?


「ベタを離せ!」


フィリアが片手に巨大な黒炎を出す,


「神の目が届きし,この地で使うか,」


「神だろうと燃やし尽くす,見てないで降りてこいよ,私はこの黒炎で神への死神になる,」


「死神,それはつまり我にとっての物とも同義になる,口にしたからにはやり遂げてみろ,この我を動かせるのなら,」


ルティーナも刀を取り出した,


「アルファ!落ち着いてくださいっ!ほら,ベタちゃん苦しんでます!」


「気にするな,ベータは即戦力として作った個体だ,故に名もつけてない,」


酷い!人間のやることじゃない!


「ベタにはベタって名前がある!」


「ベータは立ち位置なんです,本人はそれを名前と思い込んでますけど,ますけど……アルファは名前すらつけないやつなんですよ,」


「ベータじゃない,ベタはベタだよ,」


しーちゃんは腑に落ちたよう微笑んだ,


「そうでしたそうでした,」


アルファが超能力を解くと,ベタは地に倒れ落ちた,フィリアは黒炎をしまい,ベタを横抱きする,


「アルファ,私には百の記憶と百の意思,そして百の能力がある,これが何か知りたくて,危険を承知で此処に來た,」


「教える義理はない,」


しーちゃんはアルファの前に立つ,


「教えてくれてもいいじゃないですか!ほら,私たちの付き合いなんですから!」


その瞬間,シータの脳をアルファの翼の先が貫いた,


「しーちゃん!」


「シータ!」


ベタはシータと自分の位置を入れ替えた,


「アルファ!許さない!」


ベタは指を二本前へ出し,もう片手で手首を押さえ,まるで銃を放つ構えだった,


「我の言葉だけを訊いておけば良い,人形として誕生したお前が我に反逆をするな,訊けないのなら,自我をも消えるほどに変えさせる,」


「アルファ,倒す!」


「ベタ!」 


私も戦う!


「ルティーナ,しーちゃんは任せた!」


「ま,任された!」


フィリアは黒炎を構え,アルファに飛びかかる,


「ベタ!」


ベタが頷く,


あれ……先が見えない,


フィリアが椅子に向け黒炎を放った瞬間,椅子とアルファの位置を入れ替えた,


「アルファ詰み,」


アルファは黒炎を避けると同時,フィリアの両肩を掴んだ,


見切られた,


「敵うわけない,即席に作られた人形の考え如きは打ち砕く,いや,黒炎の思考か?それとも即興か,」


フィリアの身体は徐々に灰色へ固まっていく,


「なにこれ!」


「銅でも石でもない,神しか知り得ない手段でしか解けない地獄の檻,」


フィリアは動けなくなっていき,口元だけとなる,


「みんな!退いて──,」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ