笑顔星と涙星
はじめに
笑顔星は幸せ、満足感、夢、希望などが集まる星。一方、涙星は悲しみ、不安、悔しさ、絶望などが集う星。
この物語は、決してハッピーエンドではない。人生に期待している人は、読まない方がいいかもしれない。結局、涙星が笑顔星を壊してしまう。そして、元に戻れなくなる…
第一章 笑顔星
18歳の3月まで、私は幸せ者だった。特に深く考えたりせず、気楽に過ごしていた。嫌なことをそれほど引きずらないし、勉強や運動も比較的よくできる方だった。
少しシャイで真面目な性格で、憧れの明るい人気者になれないのは悔しかったが、色んなコンテストで優勝したりすることで、心のバランスを保っていた。
この頃、私の心の中では、笑顔星が優位だった。将来に期待して頑張ることで報われ、ある程度満足していたからだ。
第二章 涙星
ところが、18歳の3月に、私はクラス旅行に行った。そこで、ある友達が仕掛けた集団いじめを受けた。しかも、誰も私の言うことを信じてくれなかった。
結局、私は病院に連れていかれ、以後通院と服薬を余儀なくされた。
もうすぐ私は38歳になる。あれから20年経った今も、私は不幸から抜け出せない。繰り返し体調不良になるので、仕事は当然できない。育児もままならない。
今の私の心は、涙星に支配されている。笑顔星はとっくに壊されてしまった。
おわりに
もう笑顔星は戻ってこない。私は死ぬまで、涙星に支配されたままだろう。さらば、私の幸せよ。