014 『記憶とジンクス』
書いてから思い出しましたがこれは宇宙空間での話です
現在12話と13話を統合した影響で13話が消えています、物語の進行には問題ありませんが日常パートを挟もうと思っているので追加した場合告知致します。
私は戦場にいた。
敵機が機体の背後から迫ってくるが、4体の敵機それぞれのコックピットにビームライフルをプレゼントし、鎮静化させる。
だが息つく暇もなく敵は押し寄せてくる。
挟むようにして一斉に照射されてくるビームライフルを気合で避け当たったものも装甲で耐えきる。、死角飛んでくるものは展開しているドローンに任せる。
「とりあえず目の前の君からぁ!!」
私は腰のあたりに装備されているブレードを即座に展開し突撃する。勿論ビームライフルを乱射しながらだ。
そうして少しずつ敵機を一体ずつ破壊していくが相手も馬鹿じゃない。私が半分ほど殲滅すると、味方の救助は諦めたのだろう。破壊した敵機ごと撃ってきやがった。じゃあ
(出し惜しみはなしだよねえ!)
私はさっきからドローンを操作してくれてるこの機体のAIに指示を出す。
「fairy、対艦刀とシールド展開、あと装甲!」
『了解、全装甲をパージします』
「あがんとfairy!マジ愛してる1帰ったら全力で整備するからね!!」
私は今握っているビームライフルはバックパックに戻し、ブレードは指揮官機らしき機体に向かって投擲する。勿論当たらないが、バックパックから射出された対艦刀とシールドを受け取り、指揮官機を庇おうと集まってきた数機を両断する。
「fairy!エネルギー残量は!?」
『67%ほどです』
―――帰還することも考慮するなら!
「30秒で片づける!全力出してよ!!」
「了解。制限解放」
そう叫ぶと同時に敵部隊は私を四方八方から突撃をかましてくる。おそらくライフルは効かないと判断したんだろう。だけど
「もう遅いんだよ!fairyドローン全機展開!なんでもいいから一瞬足止めして!」
『了解』
そう返答が来る頃には敵機は目の前に来ていたが、展開されたドローンから展開されているシールドに阻まれ一瞬動きが止まる。そこを見逃さす手あたり次第対艦刀を振り回す。
(残りは指揮官機!)
しかしそれがまずかった。手あたり次第破壊したせいで動力部を破壊したらしく、数機が爆発した。しかもそれに紛れて指揮官機は死角から攻撃を仕掛けてきた。私は咄嗟にシールドで受け取める。
ブレード同士の打ち合いで、このまま押し切られそうになる。が
「そのくらいで死んでたまるかあああ!!」
押し返そうと推進機を全力で吹かせる。
だが相手もこれで終わると思ってなかったらしく、即座にもう一本のブレードを展開し振り下ろしてくるが、対艦刀でそれも受けきる。
(これで両方動けない!)
「fairy!」
『了解』
私が合図すると同時バックパックからビームライフルが射出されfairyによって自動発射され、指揮官機の頭部を破壊する。
私は対艦刀とシールドを即座に手放し、ドローンによって回収されたブレードでとどめを刺す。
「くたばれ鉄くずがああああああああ!!!」
雄たけび上げながらコックピットにサーベルを突き刺し、敵機の反応が消えたことを確認する。
私は先ほどまで動いていた指揮官機からブレード引き抜き、その辺を漂ってる対艦刀とシールドも回収し、その場を高速で離脱する。
(なんとか殲滅できたけど、機体は既に中破してる)
これ以上の戦闘行為は無理だと考え、早々に離脱するためfairyに命じて残りの燃料との相談をさせる。
だが運命君はどうやら私をどうしても殺したいらしい。
左耳についているインカムから最悪に知らせが届く。
『こちら司令部!敵増援、およそ連隊規模の艦隊の反応を感知した!至急排除しろ!』
「はあっ!?そんなの単独で排除できるわけないだろ!?撤退許可は!!」
『許可できない!!味方増援艦隊の到着は三○○秒後だ!それまで耐えろ!そうすれば勝て』
「だああああもうっ!!」
私は怒りに任せ身に着けていたインカム投げ捨て、さっきから鳴り響いている機体の異常を知らせる警告音をかき消すぐらいの大声で叫ぶ。
「私は科学者だぞ!?なのに戦場に放り出しやがったあのクソ皇帝っ!?」
叫んだとしても何も変わらない、そう分かっていても叫ばずにいられなかった。
だが時間は止まってくれるわけもなく、無情にもレーダーは大量の敵艦隊の反応を映し出してくる。
(どう考えても無理だがこいつらを足止めしなきゃ私は死ぬ)
「あのクソ皇帝。帰ったら国家予算の半分を研究費に充てさせるからなッ!!」
私は一度大きく息を吐き、心を落ち着かせこの機体に搭載させたある機能を起動させるコードを呟く。
(起動実験も済ませてないけど、理論上はいける。というかいけなきゃ死ぬ!だから動いてよ……!)
「———マキナ、起動」
警報がやみ、視界が広がる。目の前には数多の敵。そして――――
******
目覚めると少し見慣れた天井が視界に入る。どうやら夢だったようだ
「……ぅはぁあぁ…」
乱れた呼吸を整え、落ち着いてきたころに時計を見ると時刻は7時を指しており、あと1時間には学院をつかなければならない。
だが今はそんなことはどうでもよかった。
「こっちに来てからは見てなかったのに……」
(本当なんでよりによって今日、あの夢見ちゃうかな)
私は先ほどの夢またあ記憶の内容を思い出す、あれは確かファッキン皇帝のせいで戦場に飛ばされたときの記憶だったはず。
(あの夢を見るときは大体面倒事が起きる。しかも命に関わるレベルの面倒事が)
憂鬱な気分を抱えながらも私は寮のベットから飛び起き、身だしなみを整えるため洗面所に向かう。
「どうか今回こそは、このジンクスが外れますように―――」
と全く叶うと思ってない願いを呟く。
今日は、実践訓練の日だ。
なんかデジャブですね()