表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

あやふやなメロディー。

作者: 泉末広

まるですぐ傍で戯れるような気配。

控えめな空気の流れを弄ぶような。

漂う眠気を追い払う私の弱みを唆して。

固い床に体を預けたら、不安の抜け道教えてあげる。

冷たい机に悩みを預けたら、悦びの近道教えてあげる。

目蓋の終演、閃きの暗転。

気高い群衆、際立つ国境。

深い緑の遠景、四角い縁の絶景。

雑踏に潜む初恋、残像に怪しむ失恋。

反射光で合図する不安、後ろ姿でしらを切る望み。

響く会話にあやふやなメロディー付けてみて。

どうでもいいやと呟く心は抱きしめたい。

どうでもいいやと喚く心は隠したい。

行方不明のあやふやなメロディーに指先を差し出して。

どうでもいいやと嘆く心は吐き出したい。

どうでもいいやと囁く心は狂わせたい。

焼けた壁に指を滑らし、教えたくない悲鳴を育んで。

横たわる隣人、原始の疼き。

娯楽の正論、真摯な暴論。

柔らかい部屋に着いたなら、週末の約束忘れてあげる。

凍える部屋が見えたなら、週末の結末教えてあげる。

あやふやなメロディーに笑顔を添えて。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 妖艶でありながら使われているワーディングが綺麗だと思いました。 あやふやなメロディーという言葉も個性的で好きです。 言葉選びのセンスが素晴らしいです。 泉末広さん、素敵な作品をありがとうござ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ