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いのちの詩(仮題)

夜の中

作者: 浮き雲


静かな星月夜


螺旋にも似た闇の底に向かい


ひとり歩く


囚われた光が


出口を見失い


ただ、尽き果てるための


消滅の時を刻む


その夜を歩く




ただ、黙々と歩けば


従うは月


従わぬは、我が心


そは流れる雲のごとく


我から生じ


我を過ごし


ときを超えて、過去と未来を駆け


帰ることなし




我は、まだ、夢に煽られたまま


置き去られても、なお


冷めやらぬ想いを胸に


留まらぬなら、と


こころを、ただ、虚ろなままに


歩くことだけを存在の証として


黙々と、夜をゆく


夜を切り裂く




歩くほど


無数の星は、空を鏤め


その星は、雲に覆われ


その雲は、風に流れ


その風も、空に消えて


やがて、また、幾億の星が煌めく


我が心よ、なぜに、戻らぬ


その呟きも、すぐに空に消える




我は、いま、何処にあるのか


ここにある我は、誰なのか


いま、我は、何処から至りしか


我は、いま、何処に向かいたるか


無指向性の問は、無限螺旋の果て


それ自体、意味を失くし


螺旋の底で、我は空を見上げる


いまは、まだ、夜の中


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