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終わりと始まり
処女作です。
生命活動が停止した肉体から、魂が抜けだした。本来ならば抜け出した魂はあの世に行くのが自然の摂理である。まずは盆ようなものに行き、閻魔大王やその他の様々な王達に生前の悪行や善行を調べられ裁判を行い、地獄に落ちるか、天国に上るのかを決められるはずだった。しかしながら、すべての魂が盆に収まるわけではなく、どうしても零れ落ちてしまう魂もある。それが今抜け出したばかりの一滴程度の魂だ。その魂は向かうべき先を見失い、この世でもあの世でもない世界を漂い、自分の名も記憶も何もかもほとんど忘れて、時間、空間、次元を超越して別の世界にまでたどり着いてしまった。たどり着いた世界で、新たな生命となった。
次からは文章の量をかなり増やします。