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出会い





さて、さてお外にお散歩?ピクニック?

いやいや一応成りたてではあるけど、神様なんだし私。

町の平和を巡回するって、名目で!


いざ!行ってまいる!

テンションアゲアゲで言葉使いも少し変。

いてらw

リシ、雑だなあ!いや本当に神徒なの?まあ、いいけどw

私も今日は楽しみだし!



と、いう訳でいつも神社の神座で仕事してる私なんだけど、生まれてからこっち、トト様に拾われてから外の下界には出た事無いんだ。鏡でYouTubeを見るがごとく下界の様子を見て一応知ってるけど。

鏡にまじないをかけて出入口にする。鏡の表面が波立って波紋を写す。水面のように変わった。これを、潜れば下界か。

便利な鏡だよなー。下界見れたり、どこでもドアになったり。


「んでわ、失礼して、おお!?」


鏡の中に、ドプンと入ると、異次元人ヤプールの異次元に居た...。

何を言ってるんだか分からないと思うけど、私も分からない....。

しかし、すぐ目の前に私の神社の光景が見える。成る程、これを潜れば、この場所に出るってことね。了解了解。

私は神社の前に出てくる。


「おお!いつもの光景の中に私がいる!」


感動して思わず神社の鈴をガランガランと鳴らして、リシに怒られた。いーじゃん、年相応の可愛らしさで。

さて、トト様にバッタリあったりしないかな?この町に居るかどうかも怪しいけど。

私は神社の回りをうろつこうとした。あっ!


「あっぶな~。アレこないだ来てたロリコン連中の一人じゃない!」


身を隠してやり過ごす。神様本人とは分かるまいが、こちとら幼女。ふつーに危ない。やり過ごすして、気付く。そーいえば私、巫女服のまんまだった。これはこれで需要があるんだろうけど、仕事着だしなあ.......。せっかくの初出なんだから、外着の一帳羅が欲しい。


よし。まずは服を買いに行こう!


町の外れにある神社から服屋のある町の中心へ移動する。

交差点で赤の時は待って、青の時に横断歩道を渡る.......。

物珍しいオノボリさんの私は楽しみながら移動した。最初のうちは。


「よくよく考えなくても、私、幼女だし。引きこもりの神様やってんだし、体力あるわけないじゃん......」


半分も進んでないのに、ソッコーで電信柱を背にへたばって、しゃがみこんでしまってる私。

これは、帰るのも一苦労だぞ......。

考えただけで嫌になってしまって、頭を下げて、ハアとため息をつく。

日が暮れる前に帰れたらいいかと、ぼんやり考えていたら人影が差した。


「大丈夫か?お前」


私の目の前に、私より年が二つぐらい上かな?という男の子が立っていた。へたばってた私の事を心配して声をかけてくれたのか。


「ありがとう。服屋さんに行きたいんだけど疲れちゃって」


「そうか。小さいのに巫女さん?神社に巫女さんなんていたっけ?」


「あはは......。バイト!バイト!いやー家計が苦しくてね!」


「そっかー!お前、小さいのに偉いのな。よし!おれがおぶってってやる」


「へっ!?ひゃわっ!」


困惑した私を、あっという間もなくおんぶして歩き出す男の子。

男の子だから、ロリコンという危険性はないけど!

男の子の背中があったかい。

い、いきなりこんな見知らぬ男の子と接触してよろしいのでしょうか!?トト様いいの!?付き合うしかないのでは!?


少々おませな幼女の神様の私だった。

私達は自己紹介をした。



「俺の名前はタケル。よろしくな」



神様にも出会いあんだなあ......。


続く

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