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遠足




「か~みさ~ま~。巫女衣装は、ハンガーにかけましょうよー。仕事着なんですからー」


「かみさま、洗濯物はカゴに入れて下さいよ~。洗濯は私がしますから」


「お食事は作りますよ?けど洗い物ぐらいは、分担しません神様?」



.......最近リシが口やかましい。友達を作ってみたけど、神徒は、また違う関係性らしい。使役して、魔を退散せしめし存在。絶対服従。.......おかしい。めっちゃ小言言ってくるんだけど。

友達というより、神徒というか、そう。オカン?


........オカンって、いたら、こんな感じか。

母性を感じた事無いけど。あー、はいはいって聞く小うるさい存在。私、思春期の男子中学生?いや、わかんないけど。



「ちなみに、あっしはオスですけどね♪」


リシが、ひひひっ!と笑って、奥の台所に消えていく。

オスで、その性格はいい性格してるわ。と、皮肉を返したけど、リシは逃げてた。.......。男。


トト様、元気かなー?


勉学は、厳しかったけど、その他の日常生活には割りと無頓着で、おおらかだった。あの頃は、よかったなー。トト様帰ってこないかなあー。


「そいつあ、無理ってもんですぜ。神様も分かってるでしょう?それに思い出には、大抵補正つきますから。思い出補正♪」


「うっさい!!リシ、調子乗りすぎ!」


また、ヒヒヒと消えていくリシ。

まあ、でも私も分かっている。トト様は、妖になって地上に降りた。一度、神権を失い地上に降りたら、神座には戻れない。

トト様は、私に神権を譲って地上に降りた。だから、ここには戻れない。


けどなー。

トト様、引きこもりの生活嫌になったんだろなー。

私も最近、この生活に早くも行き詰まりを感じている。

会いたいなー、トト様。でも神座敷からは出れない。


「いや、そんな事ないっすよ?神権持って、出れば戻ってこれますぜ?」


「マジ?リシ?」


「マジマジ。ちょいと地上に、リフレッシュしてきたらいいじゃないですか」


「そうしよ!今日はもう遅いから、明日の朝ね!神様、臨時休業よ!やっべ、テンション上がってきた!あっ......ごめんリシ。口やかましいとか言っちゃって。ごめんなさい」


「いいんですよ神様。私も鬼の居ぬまになんとやらで」


「リシ!」


奥の間に逃げていくリシを一喝しながらも、私は明日の朝が楽しみで仕方なく、今晩寝れるかなー?と、呑気な事を思っていた──


続く

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