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魔族出現

森に入ってしばらくすると、上空から鳥の鳴き声が聞こえてくる。

どうやら複数の鷹が空を舞っているようだ。


木々の陰から鷹の数を数える。1、2、3、・・・5羽いるようだ。

孝雄がキャルルを横目で見る。「それじゃあさっき話したとおりに・・・」

キャルルが頷く。「うん、それじゃあお願いね」

今回は孝雄が魔法を使う練習なので、基本は孝雄が先頭に出て魔法を放つ。

取り逃した鷹を後方からキャルルが弓で追撃する。

聞いたところ魔法の使い方はシンプルで【火炎】と言えば、

火の玉が直線に飛んでいくらしい。


1つ深呼吸して狙いを定める。

「よし、【火炎】!」

火の玉が鷹に向かって飛んでいくがいとも簡単に避けられる。

「あっ、ヤバい・・・」

鷹がこちらに向かって飛んできた!頭を下げて鷹の突進をかわす。

宙を旋回している間にもう1度火炎を放つ。今度は1羽に命中した。

よしっ!と握りこぶしを握ろうとする間もなく再度鷹が突進してくる。


もう一度火炎を放とうとした時、後ろから声が聞こえた。

「【火炎弾】!」

後ろから火の玉が複数飛んできた。何だ?と後ろを振り返ると

先ほどギルドの受付にいた4人のチームが立っていた。鷹は全羽撃ち落されていた。

「すまねえな、後ろから邪魔して。ただ俺らもそいつらを討伐しないといけないんだわ」

あの時見た槍の男が喋る。

「ちょっと!他のチームの討伐の邪魔するのはルール違反なんじゃないの!」

後ろから鬼の形相のキャルルが怒鳴りながら走ってきた。

そのキャルルに槍の男の後ろに立っていた魔術師の男が話しかける。

「申し訳ありません。ただそこの魔術師の方がもう少し早く倒せればよかったのでは?」

心に刺さることをはっきり言ってくる。

キャルルは怒りながら

「孝雄は今日杖を持ったばかりなの!そうそう上手くいかないわ!」

「キャルル、まあそんなにカリカリすんなって」

槍の男が軽口で話しだす。

「俺らも数時間歩きまわってやっと見つけたんだ。少しは譲ってくれてもいいだろう」

魔術師も付け加えて話す。

「そのルールも暗黙の了解ですし」

「あんた前も同じこと言ってたでしょ!」


言い合っている様子の3人を遠目から見ている孝雄。

槍の男のチームのほか2人が話しかけてきた。

「大変申し訳ありません。横取りしてしまって」

あの2人とは違って丁寧にぺこりと頭を下げてきた。

「いや、確かにあの魔術師の人の言うことも一理あるからなあ・・・」

他の魔術師は皆あの強さなら、まだまだ練習を積まなければいけないと感じた。

ローブを被った女性が「わたしはマリン」

もう一人の身軽そうな格好をしている女性が「私はコリス、よろしくねー」

と自己紹介をする。マリンが争っている3人のほうを指さして。

「あの二人の槍使いのほうがエイルハルト、魔術師がシェインです」

「自分は中島孝雄。よろしくお願いします」

「あははー、ごめんね孝雄君。あの2人は止めてもあんまり言うこと聞いてくれないからさー」

「全く困っています」

2人ともやれやれといった表情を見せる。本当に困っているようだ。


「あははー、でも良かったね孝雄君。向こうに鷹の群れがあるよー」

コリスの見ている方向に確かに鷹の群れがいた。しかし、1羽かなりサイズの大きい鷹がいる。

「あの鷹かなりデカいなー、どうするマリン?」

「こちらに来るようですし、あの2人を呼んできてもらえます?一応警戒しないと」

はいはいーと言いながらコリスが3人のもとへ走っていく。


孝雄が鷹の群れを見ていると何か光ったものがこちらに向かっているのが見えた。

「マリンさん、なにかこちらに向かってきてますよ」

そう言われたマリンは目を凝らして見る。ぼそっといけないといった直後

マリンの顔つきが緊張の表情に変わる。そのまま大声で叫んだ。

「皆1か所に固まって!早く!」

素早く魔術を唱える。

「【光の壁】!」

目の前に半透明の壁が現れた瞬間、目の前に無数の鳥の羽が突き刺さる。

攻撃がやんだ後、光の壁を解除すると無数の羽が目の前に落ちた。


「ほう、これだけでは倒せないか。まあまあ生きが良いじゃないか」

翼を生やした男が目の前に現れた!


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