ギルド加入
グラムの家を出た後、道すがら孝雄はふと気になることがあった。
「なあ、キャルル。食料はどうしてるんだ?」
もう5日もここにいるなら、食料や金銭はどうしているのだろうか?
小腹もすいてきたのでそろそろ何か食べたい気分だ。
「ああ、そうか。そういうの事全然話してなかったね」
キャルルがいけないと手を合わせる。
「実は冒険者ギルドっていう組合に加入しているの、仕事を紹介してくれるのよ」
ギルド・・・孝雄の頭にまた引っかかるものがあった。
「そこで薬草採取とか・・・簡単なクエストをさっきの2人に手伝ってもらってたの」
「それで、手に入った報酬で。近くに市場があるんだけど、そこで大体の食糧は手に入るわね」
「だから少しだけ蓄えはあるわよ?ただ王都まで持つかはわからないけど・・・」
なるほど、食料の手に入れ方は分かったな。そこでまた疑問が浮かぶ。
「じゃあギルドはどうやって入るんだ?誰でも入れるの?」
「登録さえすれば誰でも入れるわね。行ってみる?」
「そうだな、俺もギルドに入ろう。薬草採取手伝うよ」
「そう?じゃあまずギルドに向かうわね」
孝雄は金銭を稼ぎながらいろいろ情報を集めることにした。
「ここがこの村のギルドよ」
目の前にはいわゆるログハウス調の家があった。ギルドのシンボル?のような看板がある。
「こんにちはー。アメイアさんいますか?」
奥から女性が小走りでカウンターに向かってくる。
「あら、キャルルさん!今日も依頼を受けに来たの?」
女性が元気よくキャルルに話しかけてくる。キャルルは知り合いのようで話をどんどん進める。
「それもあるんだけど、今日は新しくギルドに入れたい人がいるの」
「それがこちらの方?」女性がこちらに顔を向ける。
「中島孝雄です。よろしく」
「アメイアです、よろしく。ギルドへの加入ですね、ではこちらで伺います」
こうして受付へ向かうのだった。