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第66話 ターゲット

「死ね」


 レンさんの左手の突きが、第六席を狙う。

 間合いは2メートルくらいあったのにその距離は一瞬でなくなった。


「ふん」


 その突きは、第六席が踏み込むことで(かわ)される。

 同時に右手の剣を振られた。

 振られた剣は、レンさんの突きに巻き付くようにカウンターされているので逃げられない状況だ。

 兜も被ってないので、当たれば不味い。


 でもレンさんの次の動きは想像を超えていた。


 右手以外の全身の力を抜き、重力に任せて落ちる。

 彼の剣も手から落ちた。

 そして右腕の側面を剣の横から叩きつける。

 落下することで何コンマ秒の時間を稼ぎ、防ぐことを間に合わせたんだろう。


 剣の軌道は逸れ、レンさんの鎧の肩の部分に当たった。

 第六席の剣の威力は強い。

 その衝撃でレンさんは叩きつけられるように地面に向かう。


 その勢いを利用したのか、レンさんは第六席の剣の根元を下から靴の裏で蹴り上げた。


 それで第六席の剣も飛んでいく。

 剣はボクの近くに落ちた。


 靴の裏とはいえ、確かに刃の根元に当たった。

 刃とはいえ根元だと切れないのかな?


 レンさんは地面に激突して弾かれた勢いを利用して、間合いを離すように転がりナイフを抜く。

 雨もあって泥まみれだ。

 ボクは第六席の剣を拾いながら第六席とレンさんの間に入った。


 入った瞬間、第六席はボクに対して横凪ぎをしてくる。

 いつの間にか短剣を抜いていたようだった。

 横凪ぎは剣で受ける。

 重い攻撃に一瞬だけ身体が流れた。


 踏ん張って耐える。

 その踏ん張った足で前に出た。

 ボクが拾った第六席の剣は重かったので両手で持ち直す。


 確かに第六席の攻撃の方向は読めないけど、横凪ぎを弾いた直後なら、彼の攻撃手段を絞ることが出来る。


 もう一度横凪ぎしてくるか。

 それとも剣先を切り変えて突いてくるか。


 見えた攻撃のタイミングに合わせて剣の手元に潜り込めば躱せるはず。

 考えながら第六席の剣の間合いに入る。


 でも、来るはずの攻撃の兆しは見えなかった。

 そのまま第六席の身体にぶつかってしまう。

 ぶつかってから初めて彼の身体全体に電子が見えた。

 不味いと思い、後先を考えずに後方に飛ぶ。


 そこに強烈な体当たりが入った。

 吹き飛んでしまったけど、ダメージは少ない。

 ボクは風の魔術を発動して落下のダメージを押さえた。


 これも通用しないのか。

 ボクだけじゃ勝てないかも。


「レンさん、落とした剣を拾ってください。時間がボクが稼ぎます」


「ほお」


 感心するように声を出したのは第六席だった。


 時間を稼ぐだけならアイデアはある。

 ボクは再び無造作に前に出た。

 やっぱり第六席は剣の間合いに入ったのに、手を出してこない。


 今度は剣の間合いに入ったところで足を止めて待つ。

 全身の電子が見えた。

 すぐに彼の剣の根元に剣を振る。

 ジャという剣と剣がぶつかる鈍い音だけした。


 ボクは剣だけが届くギリギリの間合いを維持することを心がけた。

 更に第六席が剣を持っていない左側に位置する。

 全身の電子が見えたら剣の根元の軌道に剣を振った。


 近すぎると何をされるか分からない。

 遠いまま何もしないと強い剣撃がくる。

 強い剣撃は単発ならともかく連撃はボクには受けきれない。


 でも、攻撃が加速する前に力の出にくい剣の根元ならボクの力でもなんとかなる。

 レンさんが剣の根元を蹴り上げたのがヒントになった。


「一目で成長したか。ならばこれはどうだ?」


 剣の根元への攻撃が弾かれてその隙に突きを放たれる。

 なんとかそれを避け、また攻撃を察知したので剣の根元に攻撃を加えるがまた弾かれた。

 すぐに斜めに剣撃が来たので下がって避ける。


 ≫狙うのを手の甲に変えて≫


 手の甲?

 ボクは次の攻撃で第六席の持つ剣の根元じゃなく彼の手の甲を狙った。

 少しだけ場所は遠いけど、無理をすれば届く。

 そもそもボクが持ってる剣の方がリーチは長い。


「ぬっ」


 ガキッという鈍い音に変わった。

 そして第六席の攻撃が止まる。


 ≫出小手(でこて)だ。決まったな≫


 出小手?

 剣道の小手の一種だろうか?


「やはり面白いの」


 そう話した第六席にレンさんが無言で切りかかっていった。

 容赦ないなレンさん。

 

 レンさんの攻撃は第六席に寸前で避けられカウンターを放たれる。

 レンさんはカウンターを避けながら連撃する。

 縦横無尽に動きながら、ハイレベルの攻防を繰り返す2人。


 ボクは置いて行かれた感じだ。


 彼らの剣の腕は互角に見える。

 第六席の動きがボクのときとは違うので手加減されていたんだろうか?


 手加減はともかく、互角にやり合ってる今なら、先読みして隙を狙えば第六席を退けられるかもしれない。

 彼らの動きを追い、剣を打ち合ってる中で第六席の足下に突きを打ち込む。


 でも、突きはこちらを見もせずに避けられた。

 レンさんも避けた直後の隙を狙うけど、その剣も受け止められる。

 その後も2人で攻めたけど、全て避けられるか受けられるかした。


「頃合いか」


 第六席は左手を口に当て、ピューと笛のような音を出す。

 その隙も突いていくレンさんだけど、今度は剣を強く打ち合わせて勢いで距離をとられる。


「娘。剣は預けておく。基礎を磨いておけ」


 一瞬、何を言われたのか分からなかったけど、基礎というのが剣術のことだと気づいた。

 レンさんは第六席がこちらに危害を加えるつもりがないからか、ボクの近くにやってくる。


 その後すぐに、左の方向と野営地の2つの方向から馬の(ひづめ)の音が聞こえてきた。


「基礎というのは具体的にはどこですか?」


「ふーむ。握りと重心、だな」


 剣の握りと攻防中の体勢の話かな?


「ありがとうございます。剣も使わせてもらいます」


「くっ! やはり、面白い娘よ。ではな」


 後ろを見もせずに、馬に乗ってきた誰かの手を掴む。

 そのまま背に(また)がって第六席は去っていった。


 すぐ後に、野営地から来た騎兵隊が10騎ほどやってくる。


「アイリス包帯兵。どうなっている?」


 騎馬隊の先頭にいたのは、メテルス副官の長男の人だった。

 副官の住居でボクを見ていた人だ。


「はい。反乱軍を吹き飛ばしていたところ、敵に魔術無効(アンチマジック)を使われました。さっきまでその敵と戦っていたところです」


「あの竜巻を起こしたのはやはり君だったのか。魔術無効(アンチマジック)は敵の魔術兵隊に使われたのか?」


「いえ、たぶん違います。魔術兵隊の魔術無効(アンチマジック)はボク? いえ、わた、私? が来たときにはもう使われてました。ボ――私の魔術はその範囲の外から使ったので、別の者から無効化されたと思わりまする!」


 ――噛んだ!

 あああああああ。

 一人称意識しすぎた……。


「くすっ。とんでもない力を持っているのに、本人はまたずいぶんと可愛らしいね。メテルス副官の前ではともかく、私の前では『ボク』で大丈夫だから」


 ≫これって口説いてないか?≫

 ≫ああ、口説いてるな≫

 ≫言っておくがこいつナイト様だぞ!≫


「――助かります」


「しかし、魔術兵隊以外であの規模の魔術を無効化できる者って何者だい?」


「剣闘士の第六席だった人です。さっきまで戦っていましたけど退却していきました」


「八席ともなると1対1ではかなりの強さだと聞くが……。君は魔術なしでその第六席と戦って平気だったのか?」


 レンさんに助けてもらったんだけどこれは言っていいのだろうか?

 今、彼に確認を取るわけにもいかない。

 とりあえずこのことは後回しにすることにした。


「なんとか攻撃を(しの)いでいると、皆さんがこちらに来ることに気づいて逃げていったみたいです。助かりました」


「そうか。それはよかった。ここまで来た甲斐があったな」


「はい。ありがとうございます。それで、反乱軍はどうなりました?」


 彼はそういう報告に慣れているのか、身振り手振りを添えて分かりやすく話してくれた。


 軍同士がぶつかる前に、敵はボクが起こした魔術で丸太ごと転がっていたという。

 敵の騎兵隊も馬が逃げまどい収集がつかなくなった。


 歩兵も()いつくばって逃げようとして敵の士気は完全に失われていたらしい。


 風が止んだところで、すかさず陣営監督官が「あれはアイリスが起こした魔術だ」と叫び、降伏を奨めたとのことだった。


 間近で竜巻が動いているというのはかなりの恐怖で味方の騎兵隊も馬を落ち着かせることが大変だったとこの長男さんは話した。


「オピテル隊長。そろそろ」


「そうだな」


 長男さんの名前はオピテルか。

 そういえば、メテルス副官にそう呼ばれていたような気がする。


 それから、ボクとレンさんは騎兵隊の馬に乗って戻ることになった。

 楯に乗って戻る予定だったけど、途中で魔術無効(アンチマジック)を使われて落ちると大変だとオピテル隊長に指摘され彼の馬に乗せられる。


 乗馬は子供の頃に『函館どさんこファーム』で乗ったくらいなのでずいぶんと久しぶりだ。

 そこの馬も大きくなかったけど、今乗ってる馬もそんなに大きくない。


 弓矢の対策なのか馬が鎧を着ているので更に違和感がある。

 コメントでも思ったよりも小さいという指摘があったけど、昔の馬は品種改良が徹底してなかったので小さかったという情報がすぐに書かれた。


 こうして、オピテル隊長の後ろに座って西門まで戻った。

 速いスピードで走る馬に乗ったのは初めてだったので、彼にしがみついていた。


「ラールス陣営監督官。アイリス包帯兵を連れてきました」


 ボクは馬を降りるように促されたので、なんとか地面に降りた。

 周り兵士たちはまだ反乱軍を捕虜として確保している最中で忙しそうだ。


「ご苦労。下がってよいぞ」


「はい」


「ありがとうございました」


 ボクは去ろうとしているオピテル隊長に再度お礼を言った。

 レンさんも一緒に去っていく。


 彼にはもう少し話を聞きたかったんだけど。

 たぶん、ミカエルがボクを助けるように送り込んだのは彼だろうし。


「さて、今回は完全にアイリスに助けられたな」


 陣営監督官は腕を組みながら仁王立ちになっていた。

 それでも、ボクを見る表情には無邪気さがある。


「魔術を使う前に連絡できずすみませんでした」


「忘れていた訳でないのだろう? 何があったか報告してみろ」


 ボクが簡単に報告すると、陣営監督官は目を閉じながら聞いていた。


「第六席か。それ以外は大よそ予想通りだな。この戦いで勝つことができたならアイリスは間違いなく一番の功労者だ」


「――いえ、その場その場で出来ることをやってるだけです」


 思わず首席副官のようなことを言ってしまった。

 彼はよく「自分が出来ることをするだけ」と言ってるような気がする。


「謙遜は美徳だが、戦争の重要人物ともなると味方にその価値を見誤らせ判断を間違わせる。戦場ではそのようなことは言わない方がいいぞ」


 ≫私もそう思いますね≫

 ≫今後敵に一番狙われるのはアイリスさんです≫


 え、どういうこと?


「言っている意味が分かってなさそうだな。今となってはアイリスがこの軍の最重要人物だ。軽く扱えば戦局が変わる可能性すらある」


 まるで丁寧語さんと会話してるように陣営監督官が話した。


「言うこと聞いておいた方がいいんじゃねーか? この監督官様は戦術眼はまるでダメなくせに、誰に頼れば生き残れるかという選択眼だけは持ってるぜ? それだけでここまで来たからな」


 いつの間にか鉄壁のヘルディウスさんがいた。


「確かにな。それに人の運もよかった。今もだが」


 顔に皺を作ってニッとしながら陣営監督官はそれに答える。


 ≫いやでもアイリスが一番重要ってそうなん?≫

 ≫2つの局面を1人でひっくり返してるだろ≫

 ≫私が敵ならアイリスさんを最優先で狙います≫

 ≫あの第六席は恐らくアイリスさん対策ですね≫

 ≫どういうことだよ?≫


 丁寧語さんによると、第六席が最初から魔術無効を使っていなかったのが怪しいという。

 しかも、魔術で反乱軍に被害が出てるにも関わらずしばらくは無視していた。


 そのことから、第六席は反乱軍の兵士ではなく、対ボク用の刺客なのではないかということだ。


「んー」


「俺の言葉が納得できないのか?」


 ボクがコメントを見てて黙っていたからか、陣営監督官が声を掛けてきた。


「――ボクよりも陣営監督官や首席副官の方が重要なんじゃないですか?」


「立場や指揮系統としてはな。だが代わりがいる」


 そして声を小さくした。


「敵の指揮官の戦略・戦術は明らかに俺たちを上回っているぞ。唯一、アイリスを除いてな」


「あー、それは俺にもわかるぜ? 今回もアイリスがいなかったらここがどうなってたか分からねーしな。でもよ、もしそれに敵の奴らが気づいていたら真っ先にアイリスを狙ってくるんじゃねーのか?」


「さすがに敵もアイリスが狙うに値する力を持っているとまでは特定してないだろう。強い風の魔術を使う人物として対策されてるくらいではないのか?」


「俺の勘だとやべー気がするんだがな」


「あの、参考になるかどうか分かりませんがボクを襲ってきた例の第六席はボクだけを狙っていたかも知れません」


「第六席? なんの話だ?」


 ヘルディウスさんにはまだ話していなかったので、丁寧語さんの推測も補足して伝える。


「アイリスが全く歯が立たないってとんでもねーな」


 ≫さすがアイリスに完敗した男w≫


「しかも手加減されてるみたいでした」


「おいおい。手加減って第六席の奴はアイリスを捕まえるつもりだったんじゃねーのか?」


「どうなんでしょう? その辺りはよく分かりません」


「とにかくだ。今後、アイリスの周辺は気をつける必要がありそうだな」


 ≫捕虜の世話は奴隷がするのか聞いてください≫


 丁寧語さんのコメントだ。

 どういうことだろう?

 とにかくそのまま質問してみることにした。


「陣営監督官。質問いいですか?」


「ん? もちろんいいとも」


「捕虜の世話というのは奴隷がするものなんですか?」


「そうだな。貴族や騎士が連れてきた奴隷に世話させている。なぜそんなことを聞く?」


 ≫奴隷の中に反乱軍側の者がいないか心配です≫

 ≫私なら捕虜を通して奴隷に殺害を命令します≫

 ≫殺害対象はもちろんアイリスさんです≫


 ボクが殺害対象になるというコメントを見てゾッとした。

 腕を何度かこすってから口を開く。


「司令官が殺害されたことが気になってます。もしも奴隷の中に反乱軍に協力的な人がいれば、邪魔な人間を排除するように行動するかも知れません」


 陣営監督官とヘルディウスさんが黙ったままボクを見つめた。


「――あるかもな」


 先に声を出したのはヘルディウスさんだ。


「お前はあると思うのか。敵が事前にそこまで考えて手を打っていると」


「ああ。昨日といい今日といい、すげーやらしい空気があんだよ。敵の手のひらって訳じゃねーがそこら中に罠が仕掛けられてる感じがな」


「もしも奴隷が反乱軍に協力してるなら、今、捕虜を探ってる首席副官は大丈夫でしょうか?」


「さあな。そこは全然気にならねーから大丈夫じゃねえか?」


 ≫挟撃(きょうげき)を考えていたのなら可能性はあります≫

 ≫挟撃?≫

 ≫挟み撃ちですね≫

 ≫警報も聞こえないので大丈夫だと思いますが≫


「野営地からの警報とかってありましたか?」


「警報? ないな。もし俺が聞き逃していても報告があるはずだからな」


 陣営監督官が腕を組みながら言った。


「ありがとうございます。昨日の捕虜が脱走して挟み撃ちしてくるかもと心配になったので聞いたんですけど、大丈夫そうですね」


「なるほどなー。そういうことか。アイリスっていろいろな可能性に気が付くよな。驚くぜ」


 感心したようにヘルディウスが言った。


「――なあ、アイリス。俺が指揮を取ってる間だけでいい。俺に助言するという役割に興味はないか?」


「陣営監督官に助言――ですか?」


「ああ、このローマ軍が生き残る確率を上げるためだ。俺が生き残って、この戦いに勝利した場合のみだが、多額の報奨金も約束しよう」


「いいんじゃねーか? 親父に任せとくのはどうも心配だわ」


「ヘルディウス、お前は黙ってろ。アイリス。興味があるならカウダ隊長には俺が話をつけるからどうだ?」


「命令はしないんですね」


 こっちに来てから組織からボクの意志を聞かれることなんてなかったからつい聞いてしまった。


「兵士の場合は命令でいいんだがな。そうでないなら身分に関係なく自発的に手を挙げてもらった方が全力を出してもらえる」


 陣営監督官はニッと笑ってボクを見る。

 視聴者の人たちやカウダ隊長に相談はした方がいいだろうな。

 それにレンさんにも話しておいた方がいいかも知れない。


「分かりました。ただ、みんなに相談してもいいですか?」


「ああ。晩までに考えるといい」


「それと首席副官が指揮をとるのはいつになりそうですか?」


「現状の体制で上手くいってるから俺が指揮のままだろうな。何か失敗したりローマから司令官が来たら変わることになる」


「新しい司令官が来るんですか?」


「いつ来るかまでは分からないがな。すでにローマには前司令官が亡くなったことだけは伝わってるはずだ」


「え? 亡くなってまだ数時間くらいですよね?」


「ん? ああ、知らないのか。街道沿いに一定の間隔で塔があっただろう。あれで簡単な状況は連絡できる」


 簡単な状況を伝えられる?

 そういえば昨日は連絡手段に狼煙(のろし)を使っていたな。


「狼煙とかですか?」


「狼煙も使うが夜は炎を使う。俺も詳しくは知らないがな」


「分かりました。ありがとうございます。状況も分かりました。考えさせてください」


 ボクは包帯兵として兵士を治療するだけのために付いてきたはずなのに何か大変なことになっている。

 でも、ボクの訓練所に帰るという目的を果たすためには努力を惜しんでいられない。


 ボクはローマがある北の方角を見た。

 そしてふと、マリカや先生たちに会いたいなと考えるのだった。

次話は来週くらいに更新する予定です。

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