第120話 閉会式
前回までのライブ配信。
トーナメント決勝戦。アイリスは『闘神』ゼルディウスとの戦いで劣勢だったものの、それを覆していく。最後に腕を掴まれるが、魔術などを駆使し彼の首の血流を止めることで勝利するのだった。
円形闘技場の歓声が止まない。
全ての方向から降り注いでくる。
私自身の荒い呼吸の音も聞こえなかった。
そんな中、私はゼルディウスさんに勝ったことを実感しつつあった。
実感するにつれ、喜びも大きくなっていく。
――あのゼルディウスさんに勝てたんだ。
私だけの力じゃないし、最後だって視聴者のアドバイスがなかったら勝てなかったとは思う。
それでも嬉しいものはやっぱり嬉しい。
「やった」
小さく喜んでいると、ゼルディウスさんが目を覚ました。
彼が身体に宿している魔術の光が復活している。
「――――」
彼は目を覚ましてすぐに何かをつぶやいた。
何を言ったのかは聞こえない。
ただ、彼は周りを見渡してから軽く苦笑した。
その彼が私の元にやってきた。
ゆっくりと私の傍にやってくる。
「キミは私に勝ったのだろう? 堂々として貰わないと困る」
「は、はい」
私が返事をすると、彼は「手を出しなさい」と言った。
なんだろうと恐る恐る手を差し出す。
彼は私の手を掴み、観客席を見ていた。
観客もそのことに気づき始めたのか、少しだけ声のボリュームも小さくなっていく。
ゼルディウスさんはじっとしていた。
観客の声が更に小さくなっていき、ざわつき始める。
興味がゼルディウスさんに集まっていくのが分かった。
注目が加速し、彼は私の腕を真上に掲げる。
観客席がシンと静まった。
ウォオオオ!
一気に歓声が響く。
その歓声は大きくなり、地響きのように円形闘技場全体を揺らした。
「観客に応えてあげなさい」
私は、観客に向けて両手を上げて応えた。
アイリースッ!
アイリースッ!
アイリースッ!
いつの間にか、観客席全体から一定間隔で名前が呼ばれ始めていた。
≫アイリース!≫
≫アイリース!≫
コメントも名前で埋めつくされる。
私はふわふわした夢見心地のような状態になっていった。
ただ立って手を振っているだけで、360度見渡す限りの人々が私だけを認めてくれるような錯覚に陥る。
観客席を見渡していく。
見た場所の歓声の音量が大きくなる。
浮かれそうになった。
ただ、その中の異物に視線が引き寄せられる。
皇妃。
彼女はただ私を真正面から見ていた。
表情がない。
夢見心地は一気になくなり、寒気がした。
私は彼女と目を合わせないようにしたまま、歓声に応えながらその場を去る。
闘技場の地下に戻っても歓声は鳴り止まなかった。
私の頭から皇妃の顔が離れない。
気分を変えよう。
まずは視聴者たちにお礼を言おう。
「皆さん、ありがとうございます。お陰さまであのゼルディウスさんになんとか勝てました」
≫おめでとう!≫
≫祝!≫
≫アイリスの実力だわ!≫
≫ここまで来るとはなあ≫
お祝いの言葉が勢いよく流れていく。
早すぎて読めない。
≫おめ! で、結局どうやって勝ったんだ?≫
確かに視聴者には何が起きてるか分からなかっただろうな。
私は簡単に説明することにした。
「最後だけ説明すると、まず彼に腕を捕まれたので電気を流して彼の筋肉を無力化しました。そのあと――」
彼の首に私の腕を回して絞めたところまで説明する。
最後は、彼が立ち上がる中、首の血を魔術で止めたら気絶したと伝えた。
≫お、おう≫
≫思ったより壮絶だな≫
「『血を止めろ』という助言がなかったら危なかったですね。首を絞めたらなんとかなるくらいに思ってました」
≫雑だなw≫
≫寝技やってないとそんなもん≫
≫素人だと気道を絞めて殺しかねないからな≫
≫どういうことだ?≫
≫頸動脈の血流が止まると数秒で意識を失う≫
≫気道を絞めると数分で窒息する≫
≫窒息は下手すると死ぬ≫
頸動脈の位置が分からない人が首を絞めると、気道を絞め続けてしまい、殺しかねないということだった。
こ、怖……。
「と、とにかくありがとうございました。細かなことはまた夜にでも話させてください。着替えや閉会式があるので、少しの間お話は出来なくなります」
≫お前ら優勝直後になんちゅう話をw≫
「いえ、勉強になりました……」
私はそそくさと更衣室に向かった。
更衣室では、今まで声を掛けられなかった着替えを手伝ってくれた女性から「おめでとうございます」とお祝いされる。
「あ、ありがとうございます」
慌ててお礼を言い、着替えを手伝って貰った。
汚れなども綺麗に拭き取られ、髪も丁寧に梳いて貰う。
自分でも鏡に姿を映してチェックしてみた。
白くて清楚な感じだけど、肌はそこそこ出ている。
ただ、痣のある場所は隠してくれた。
後ろ姿も確認してみたけど、問題ない。
≫かわええ!≫
≫うぎゃーああああ!≫
≫最&高!≫
≫スリット良いな!≫
≫コメントのフィルタリングが憎いぜw≫
≫確かにセンシティブなコメントできないw≫
≫もうちょっと部屋を明るく!≫
服装はともかく、コメントは問題ありありだった。
姿を見せただけで単純だなと思いつつも、その単純さがかわいいなと不思議な気持ちにもなる。
私は案内の人が来るまで更衣室で待ってから再び地上へと向かった。
閉会式と言っても、私は壇上の一段下まで階段を上がり、ひざまづいて月桂冠を頭に乗せて貰えば良いらしい。
エレベーターが地上に出て私の姿が見えると、歓声が大きくなった。
観客席を見渡すとまだ満席に見えた。
≫終わったのに盛り上がりすげえな≫
≫普通は帰るんじゃ?≫
≫何かあるのかもな≫
剣闘士は私以外にもう1人居るだけだ。
その彼は身体も大きくバランスがとれていて強そうだと思った。
顔も整っていて、動きの中に気品さも見え隠れする。
たぶん3位の人だろう。
――結局、ジークベルトさんは負けたんだな。
ゼルディウスさんはやっぱり居ない。
閉会式みたいなことには興味なさそうだし居る方が驚くけど。
まず閉会式の挨拶が行われ、その後に表彰式に移った。
皇帝やその護衛の親衛隊の人たちも私たちの目の前にやってくる。
親衛隊の中にはビブルス長官も居た。
彼は私に視線を合わせてきたので、軽く頷いておいた。
もう1人の人はやっぱり3位の人だった。
ゼルディウスさんは名前だけ発表された。
「アイリス闘士」
そして、私が呼ばれる。
リドニアス皇帝自ら私の表彰をしてくれるらしい。
皇帝の体調はかなり悪そうだ。
それでも彼はしっかりと背を伸ばし登壇していた。
私が前にいくと、皇帝はやさしい顔つきになった。
私はひざまづき頭を下げる。
皇帝はゆっくりと近づいてきて、私の頭に月桂冠を乗せた。
乗せた瞬間、観客からの拍手が轟く。
月桂冠は葉で出来た冠――のはずなんだけど、思ったよりも大きく煌びやかだった。
もっと素朴なものかと。
それが今、私の頭に乗ってるんだよな。
「……アイリス闘士」
声を掛けられると思っていなかったので焦る。
「は、はい」
私は顔を上げた。
「そなたの戦いは私の魂に響いた。絶望を前にして諦めない心の強さ。自身を信じて立ち向かう勇気。剣闘への市民たちの熱狂の理由を、そなたの姿で初めて知ることが出来た」
皇帝はゆっくりと話すが、それだけで息が切れたのか何度か深く呼吸する。
「少なくとも、私は明日への勇気を貰った。感謝する」
「い、いえ。もったいないお言葉です」
皇帝は力なく私に笑いかける。
「今一度、盛大な歓声を!」
係の人が声を上げ、観客席へ歓声を促した。
盛大な拍手と歓声に包まれる。
全員総立ちだ。
「――冠を手に取り、皆に応えてあげなさい」
皇帝自らが私の手を取り、壇上に上げてくれた。
「ありがとうございます」
私は月桂冠を頭から外して手に取り、精一杯高く上げた。
拍手が一層大きくなる。
皇帝も力なくではあるが、手を叩いていた。
目を細め、まぶしいものを見るようなその表情からは、何故か悲しみを感じる。
悲しみ? どうして?
と思っていると、皇帝は私に対して頷き、背筋を伸ばしたまま壇上を降りていった。
降りてすぐに護衛に囲まれたところを見ると、体調がかなり悪いのかも知れない。
続いて私も壇上を降りる。
その後、簡単な演説があった。
これは皇帝ではなく、元老員の議員が行った。
内容は、剣闘士のレベルが例年以上に高かったこと、女性初の優勝者であること、あとはユーピテル様のことだった。
最後に優勝者として私の名前――アイリスが高らかに呼ばれた。
再び盛大な拍手が巻き起こる。
観客席では、ハンカチのような布までたくさん振られていた。
閉会式も最後になり、私と3位の人で観客席の傍をぐるっと回ってから退場することになる。
私はゆっくりと歩きながら1人1人見ていった。
こっちに来て知り合った人も何人かは見つけた。
リーシアさんが立ち上がってすごい勢いで拍手をしているのが意外だった。
私は少し手を振って彼らに気付いて貰えるように振る舞った。
そのまま、私は3位の人と一緒に地下に入る。
歓声は鳴り止んでなかったけど、音量が小さくなったことで夢から醒めたような気分になった。
「――1つ質問しても良いだろうか?」
3位の彼が声を掛けてくる。
闘技場を回っているとき、彼がずっと私を見ていたのは気づいていたけど、質問があったのか。
「はい。私に答えられることなら」
歩きながら顔だけ向けて応えた。
「失礼だがすまない。君のような女性があの『闘神』に勝利したことがどうしても信じられない。いや、信じられないというのは失礼すぎるな。君の姿と結果が結びつかないんだ」
「は、はい」
≫気持ちは分かるw≫
≫確かに≫
≫うんうん≫
「こうして接していると更に信じられなくなってくるんだが……」
「そ、そうですか」
≫結局、何が聞きたいんだ?≫
≫自分が混乱してるから納得したいだけだろ≫
≫めんどくせえ≫
「君は何か特別な力を持っているのだろうか?」
私の特別な力。
『魔術』そのものが見えることだろうか。
ただ、それは1つの要素なだけで直接強さに繋がっていないと思う。
「周りの人たちにはとても恵まれていますね」
やっぱりこれかな。
私1人でこの世界に放り出されていたなら、どうなっていたことか。
≫出た! 日本人の謙遜文化w≫
≫海外では通用しないんだよなあ≫
≫分かっちゃいるけど止められないのよ≫
謙遜とかじゃなくて本心なんだけど。
「なるほど。君はとても控え目な女性のようだ。聞き方を変えても良いだろうか?」
「はい。構いません」
「ゼルディウス殿に勝てたのは君自身の何のお陰だと思う?」
私自身の――なんだろう?
そこで、通路の分岐にたどり着く。
彼とは向かう通路が違うようだ。
答える前にさよならって訳にもいかないよなあ。
私も彼も立ち止まる。
「少しだけ、考えさせて貰えますか?」
分からないなら視聴者に聞いてみよう。
私は手のひらを左目に向けた。
≫おら、質問だぞ!≫
≫なんのだよ≫
≫闘神に勝てた理由だろ。アイリス個人の≫
≫なるほど≫
≫自分じゃ分からんか≫
私の意図を察して貰えたらしい。
≫そもそも答える義理ない気もするが……≫
≫それを決めるはアイリスだからな≫
≫はい! アイリスちゃんが大天才だから!≫
≫異論はないが説得できんぞ≫
≫かわいいは最強!≫
≫素直なところじゃないか?≫
≫理解が早く、応用力も高く、諦めないところ≫
≫素直に人に頼るところ≫
≫ここぞというときにリスクも取るよね≫
≫やっぱ諦めないところかねえ≫
≫集中力は高い気がするな≫
褒め殺しみたいなコメントがたくさん流れた。
なんかこうムズムズしてくるけど、今はスルーだ。
私は目立たないように左目に親指を立て、視聴者に感謝する。
「お待たせしました。考えがまとまりました。私が諦めなかったことがゼルディウスさんに勝てたことに繋がったように思えます」
「諦めなかった?」
「はい」
そういえば、ゼルディウスさんを相手にしているときは一度も諦めようとは思わなかった。
これまで乗り越えてきたこととか、この身体への信頼とか含めて、どんな困難をも乗り越えられる自分への信頼があることに気づく。
「私からも質問良いですか? 話しにくければ話さなくても大丈夫ですが……」
私は彼にゼルディウスさんと戦ったときのことを聞いた。
すると彼は、気が付くと剣が迫っていて意識を失ったと教えてくれた。
油断は全くしていなかったそうだ。
「君はどうやってあれを防いだ?」
真正面から受け止めたと簡単に伝えた。
彼はかなり驚く。
「もちろん、普通には受け止められないと思います。ゼルディウスさんと戦う前に私なりの対抗策を考えて、なんとか対抗できるようにしました。ギリギリでしたけど」
「ギリギリというのは?」
「はい。準決勝でその対抗策を身につけました」
「――準決勝で? なるほど、『諦めない』とは戦いの場だけではないのか。そうか」
何か深く納得している。
私の話を過大評価している気もするけど、「違う」と言うことも出来ずに彼の様子を見ていた。
「引き留めて悪かった」
「いえ、私も自分自身を見つめる良い機会になりました」
「そう言って貰えると、こちらとしても気が楽だよ」
彼が少し下がり、足先だけを通路に向ける。
「それでは」
私が背中を向けた。
「ところで君は何者だろうか?」
立ち去ろうとすると最後に彼が声を掛けてきた。
何者と言われても何も思いつかない。
剣奴でもないし解放剣奴?
さすがにそんな言葉はないだろうな。
あ、でも二つ名があったか。
「――女神、とか言われてますね」
私は振り返り苦笑しながら言った。
すると彼は「女神……」と呟いて固まってしまった。
反応がないので、そのまま彼を置いて更衣室に向かう。
そうして、私は更衣室で着替えを済ませ、養成所に戻った。
戻ると、皆が祝福してくれた。
すぐにマリカやゲオルギウスさんが、私を休ませるように周りを促してくれる。
ありがたい。
私は部屋に帰った。
部屋に入った途端に気が抜けたのが一気に身体が重くなった。
ベッドに座る。
少し座っていると、それすら辛くなって横になった。
「だ、大丈夫?」
マリカが声を掛けてきてくれた。
「思ったより疲れてるのかも。動けない」
「決勝すごかったもんね。頭痛いとか大きな怪我とかはないんだよね?」
「それは大丈夫」
「よかった。動けないのは仕方ないよ。あれだけの戦いだったし」
「こんなことならお風呂に入っとけば良かった」
「なにそれ」
少し笑いあってから、マリカは「食事になったらアイリスの分まで貰ってくるから休んでて」と言ってくれた。
彼女の言葉に甘えることにする。
それから、私たちは食事を済ませ、お風呂は無理ということでマリカに身体を拭いて貰った。
うとうととしてきたので、そのまま寝ることにする。
どのくらいの時間が過ぎただろうか。
私は深い眠りに落ちていたはずだった。
その眠りから一気に覚醒した。
巨大な魔術の光。
私はベッドから跳ね起きる。
「ど、どうしたの?」
「起こしてごめん。マズいかも。遠くで何か暴走したような魔術の光が……。あっ」
「――え?」
光が更に荒れ狂った。
すぐに私は外に出る。
外はもう真っ暗だ。
ただ、全身がだるい。
身体のあちこちが筋肉痛だ。
でも、今はそんなことには構ってられない。
状況が分からないので、私は飛んだ。
見渡せる場所まで、宙を飛んでいく。
ええと――。
高い位置から魔術の光の場所を確認する。
空に届きそうなほど大きなものが1つ。
他にもありそうだけど、光が強すぎて見えない。
方向的にも位置的にもセーラの居る留置所に近い。
クルストゥス先生も居るはずだ。
すぐに地上に戻る。
そこにはカクギスさんも居た。
私が空を飛んだことで気づいたのだろう。
まだ警戒してくれているんだな。
ありがたい。
「何かあったか?」
「セーラの居る留置所の辺りで何かマズいことが起きているかも知れません」
「留置所? 間違いないの?」
マリカも声を掛けてきた。
「絶対とは言い切れないけど、方向的には合ってると思う」
「して、良からぬこととは?」
「『蜂』関係か、神関係と思います」
私が言うと、カクギスさんとマリカから緊迫感が伝わってきた。
「如何にする? カトー殿の邸宅に向かうか?」
「いえ、時間を掛けない方が良いと思います。直接向かいます」
「武器は持った方が良かろう?」
そうか。
私たちは今、武器を持っていない。
「ふむ。俺のを貸すが使うか? 住居に立ち寄る必要が出てくるが」
「是非。飛んで行きたいところですが……」
「どうしたんだよ?」
そこに誰かが現れた。
声からするとロックスさんか。
「ロックス。お主ちょうど良いところに来た。楯を3つ借りてきてはくれぬか」
「楯?」
「飛ぶのに使う」
「よく分からねえけど、分かった」
彼は急いで倉庫に向かった。
「私も行っていいの?」
マリカが意外そうに言う。
「行きたいのであろう?」
「もちろん」
それから、私たちは留置所に行くまでのことを話し合った。
そうしている間にロックスさんともう1人が楯を持って戻ってくる。
「――何者かと思えばセルムか」
「セルムさん?」
「――ああ。何があった?」
「セーラが危ないかも知れないんです」
彼とセーラは同郷だ。
伝えておいた方がいいだろう。
「――そうか。俺も連れていけ」
理由も何も聞かずに、彼はそれだけ言った。
心配する気持ちは分かる。
楯は3つだけど、ギリギリ行けるか。
「分かりました。マリカは楯で飛べるよね?」
「うん、大丈夫」
「夜は地面を確認しながら飛ばないと危ないから気をつけてね」
「分かった」
こうして、私たち4人は留置場の方向に向かうことになる。
楯は3つなので、私はカクギスさんと一緒に楯に乗ることにした。
私は楯なしでも飛べるけど、彼の住居への道案内もして貰いたい。
「ちっ、他の格好はないのか?」
セルムさんはマリカの真似をして楯に抱きついて腰を曲げるような姿勢になる。
この姿はクールを装う人には辛いかも。
「暗くて見えないので安心してください。我慢をお願いします。では、行きます」
「よく分かんねえけど、気をつけろよ」
「はい、ロックスさん。ありがとうございます」
こうして私たちは楯を使って空に舞い上がった。
目指す先には魔術の光が禍々しく広がっていた。
次話で『第3章 神の因子編』完結予定です。




