55ー14
学校のようにね。
私のために
この子がしてくれれば
どんなにいいか。
私はどんなに立派に
社長に金持ちになれるのに
それをわかっていながら
してくれない。
そんな子を
私は決して許すつもりはないんだよ。
わかるね。
君たちもそうだよ。
君たちが
尽川君のような子を懲らしめてくれれば。
やれば出来るだろう。
それをしてくれなければ
わかるね。
福村でもそうだろう。
あの者さえ福村様のためにしてくれれば
天下を。
それを-----。
そういう者は必ず懲らしめられるしね。
そうすれば反省して-----
何でもしてくれるわけだ。
世の中そうでもしないと
人の気持ちなど
わかってくれないわけだしね。
愚かなんだよ。
懲らしめられなければ
そういう目にあわされなければ
人の気持ちをわかってしてくれないしね。
まあ中にはキタナイ者もいるがね。
そういう者は
もちろん懲らしめて
わからせてあげる。
それが教育だよ。
私はね。
教師になってこのかた
三十有余年
そのようなつもりで
教育にあたって来たんだよ。
学校というところはね。
そのような教育をさせてくれるんだよ。
すばらしい世の中じゃないか。
そして教育をしてあげればね。
あれもこれもしてもらえる。
命令するだけでね。
尽川君のような子たちがね。
少なくとも学校はそうだっただろう。
懲らしめてあげればね。
パシリになってね。
何でもしてくれただろう。
それで私はね。
教育というモノにね
期待したわけだよ。
こうすればわかってもらえるのかと。
そうなれば何も
危ない思いをしてね。
犯罪に走る事も
荒れる事もないわけだし
人生台無しにはなりたくはないしね
尽川君のような子を
懲らしめただけなのにね。
あのような子はね
生きていても仕方がないのにね。
それに気づかない。
そのせいで
人生台無しにされてはね。
そう思ってくれるね。
君たちなら。
それで君たちを“教育指導”してね。
世の中愚かなんだよ。
そうでもしないと世の中
尽川君のような子をね
私のために懲らしめてくれない。
それで荒れているんだしね。
犯罪に走らざるを得ないんだしね。
しかしそれでね。
キタナイ世の中に見捨てられでもすれば
人生台無しになってしまう。
しかし学校でなら
そんな危ない事をしなくても
尽川君のような子を
直接教育してあげられるわけだしね。
そうすれば
犯罪に走らずに済むわけだ。
そうだろう。
下手に犯罪に走ってね
福村様が犯罪に走ったのは
荒れているのは
世の中に人の気持ちをわかって欲しくて。
そうでもしないと
人の気持ちをわかってくれない。
そうすれば
学校ではわかってくれるんだがね。
金持ち社長の子供が
“人の気持ち”をわかってくれないから
それで荒れた。
犯罪に走った。
そう言えば世の中が
尽川君のような子をね
懲らしめてくれたんだよ。
人の顔をした
人の心を持った
学校ではね。
人の気持ちをわからせてくれたんだよ。
パシリにしてね。
あれもこれもさせてやれたんだよ。
荒れれば
犯罪に走ればね。
しかし-----
いつもそうなるとは-----
限らない。
そうすれば。
犯罪に走れば
世の中が
尽川君のような子を
懲らしめてくれると信じて
犯罪に走ったのにね。
尽川君を懲らしめてくれるどころか
見捨てられればどうなるね 。
それこそ
ブタ箱行き。
そうなった者を
何人見てきたことか。
世の中キタナイんだよ。
オロカなんだよ。
やはりね。
犯罪に走るより
尽川君のような子をね。
直接教育した方が良いに決まっている。
そうだろう。
しかし-----
それができなければ
犯罪に走るしかないわけだ。
それとも“なるべきもの”の私がね。
尽川君のような
私の家来になるべくして
生まれてきたような者に
-----そういう立場の者に-----
アゴでコキ使われたままでも
良いのかね。
そんな事
許せるわけないだろう。
ウチの親も言っていた。
“決して許すな。
きっとわからせてやれ”とね。
それで-----
それが出来ると信じてね。
教師になれば。
それで教師になったんだよ。
そうでもなければ
誰が教師になどなるかね。
そうだろう。
キレイの世の中ならね。
人の気持ちをわかってくれる。
人の心を持った世の中ならね。。
きっとそういう世の中になると
言っていたしね。
みんな。
そういう世の中にならなければ
いけないとね。
しかし現実には
“人で無し”ばかりだったよ。
いくら待っても
そういう世の中にはならない。
自分勝手で
人の事など考えもしない輩ばかり。
いくら“人の心”を説いても。
これじゃあ子供たちも私も
将来に絶望してね。
どうなるか。
いくら必死になってね。
子供たちの心をつなぎ止めようとしてもね。
きっとわかってくれる。
あきらめるな-----とね。
中には大変な事になる子もいるわけだ。
君たちのようにね。
私がいなければ
どうなった事か
感謝したまえよ。
特に今回はね。
そんな子を
見捨てるわけには行かないだろう。
教師としてね。
福村を見てみたまえ。
福村の下を離れた荒くれ者たちは、
商人も金持ちたちもだ。
最後は哀れだろう。
福村を立派にするという
目標を失ってね。
最後は後悔しながら-----
となるわけだ。
君たちもそうなりたいのかね。
犯罪に走る者もいる。
糸の切れたタコのように
自暴自棄になってね。
キタナイ世の中に絶望してね。
犯罪に走り-----。
福村の指導に従っていれば良いものをね。
どちらにしろその末路はね。
現実にもそうなっている子もいるしね。
そうだろう。
そういう子を見捨てればね。
そうなるしね。
そんな事出来ないだろう。
人として
教師としてね。
だから一生
指導してあげる。
ユスリ教育でね。
それが彼らのためなんだよ。
金持ちや
荒れている子のためなんだよ。
特に尽川君などは
人の気持ちをわかってくれれば
どんなにいいか。
それをわかっていても
してくれない。
そんな子の末路もどうなるか
わかるね。
そうならない世の中の方が
間違っているんだしね。
それを修正するのも
教育者の責務だと
私は考えているんだよ。
この私こそ社長になるべきなのに
それを知りながら
この私を差し置いてね。
そんな“人で無し”だからね。
尽川君のような子は。
まあいい。
とにかく君たちは
私を支えるためにいるんだ。
それをわからせようとね。
ことあるごとに
人の心だ。
先生の気持ちだとね。
教えてあげているのにね。
立場が分からないんだろうね。
立場ということの
本当の意味を理解できない。
中にはわかっているのかな-----
という子もいたよ。
“立場というのは
パシリの事ですか”
とね。
この子わかっているな
と期待していてもね。
その期待を裏切る。
そんな先生の期待を裏切った子たちには
天罰が下ったがね。
そんな子たちばかりだった。
結局はわからないんだよ。
それでね
君たちのような子をケシかけて-----
いや失礼-----
そう取ってはいけないんだった。
教育指導してあげてね。
懲らしめさせてあげてもね 。
人を盗人あつかい
クズあつかい
強請り《ゆすり》たかりあつかい。
そう取ってはいけない。
これは教育なんだ。
“人の気持ち”をわからせるための。
そういくら言ってもわからない。
教師の中にまで-----
そういう輩はいる。
いったい何のために
教師になったんだ
と思わざるを得ないような者もね。
君は違うよ。。
当庭君。
“人の顔をした”
“人の心を持った”先生だよ。
私が保証するよ。
それは。
だから心を割ってね
本心を明かしたわけだ。
わかるね。
世のマトモと言われる連中はね
本当に教師の指導に従わないものだよ。
人の気持ちをわからないから
懲らしめられたと
取らないわけだ。
懲らしめられて当然-----
と取らないわけだ。
だから反省もしない。
そればかりか教師の私まで
先生が甘いからと
責める始末。
これでは教育を
したかいがないだろう。
教師生活三十有余年。
その繰り返しだったんだ。
このまま朽ち果てるのかと思うとね。
私の人生
何だったんだとね。
世の中間違っている。
世の中おかしい。
この私が
このまま終わっていいわけはないのに
とね。
それを君たちがね。
やはり世の中
間違っていなかったわけだ。
信じていたかいがあったわけだ。
椰田君たちをね。
彼らには申し訳ないがね。
彼らの死を
決して無駄にはしないつもりだよ。
いつも言っているだろう。
人には立場というモノがあるんだよ。
椰田君たちにもね。
それが椰田君たちの立場だったんだよ。
福村を支えてね。
支えることに
喜びを感じる。
それが本来の
人としての姿なんだよ
だから私のために
そうして当然。
そうしてくれなければ
天罰が下って当然なんだよ。
もし天が罰を与えなければ
-----天が間違っているんだよ-----。
今回の尽川君のように
。私がね
懲らしめて-----
いや
教育指導してあげるしかないわけだよ。
立場にもいろいろあってね。
椰田君たちのようにね。
死んで
福村を支える。
その事に喜びを感じる。
立場の者もいるんだよ。
そういう者・なんだ。
彼らは-----。
そのためにこの世に生を。
そういう人間も必要なんだよ。
あの子たちは
そのために生まれてきたんだよ。
だからそれでかまわないんだよ。
彼らならきっと言ってくれるよ。
“信じている。
先生ならきっと”
中にはね。
生徒を死なせて恥ずかしくはないのか
等と
わけのわからん事を言う者もいるが
どうしてなのかね。
あの子たちは
そのために生まれてきたのにね。
だからそれでいいんだろう。
それを分からないから
そんなことを言うんだろうね。
君たちなら
わかってくれると信じているよ。
“福村様を立派にするために
死ねて本望だ”とね。
そのくらいの役にしか立たないしね。
あのような子たちはね。
そういう意味でね。
世の中に
無価値な者など
いないわけだよ。
ああいう子でもね。
何か
役に立つわけだよ。
それを見つけ
教育指導してあげてね。
導いてあげてね。
役に立たせてあげるのも
教師の務めだしね。
福村の家来の中にもいるだろう。
“今まで何のお役にも立てませんでした。
今こそ
今ここで
死ぬことで
お役に-----。
そのために私はこの世に生を”-----とね。
そして喜んで死んでいく。
テレビドラマでも
よくあるパターンだしね。
テレビドラマといえば
金でも
地位でも
出世のためでもない。
友のために
というのもあるが-----
友達になってやれば
そうしてくれるわけだ。
友のために
全てを投げ出して
してくれない者は
学校と同じで
イジメ殺されるしね。
それでね。
イジメられている子供たちにね。
どうしてイジメられるかわかるか。
先生が友達になってあげる。
そう言ってあげた事もあるんだが
あまり上手くいかなかったしね。
まあ私が中学の時にもね。
友達になってやれば
なんでもしてくれるのか。
そう思って
色々してあげたんだが。
テレビドラマのようにはね-----
パシリにして
指導してあげてもね
-----。
友達だと
あれほど言ってあげたのにね。
まあ結局その子は
自殺したがね。
家庭に問題があったらしい。
まあそれで
それが原因で
友達だと言っても
してくれなかったんだしね。
だから自殺の真の原因は
やはり家庭にあるんじゃないかな。
まあいい。
横道にそれた。
君たちならわかってくれるね。
あれを見て子供心にね。
キレイな世の中になれば
そうしてくれるのかと思ったものだよ。
そうすればそうなってくれるのか-----とね。
君たち世の中の者どもは
そのためにいるのかとね。
その“立場”をわからせるのが
“教育”なんだよ。
私にね
教育されて
そうならない方が悪いんだよ。
そうだろう。
それをね。
私はね。
こんなにね。
あのような子たちにまでね
心を痛めている。
私はなんて良い人間なんだろう。
あのように
私のために死ぬ以外
何の役にも立たない子たちが
死んだからといってね。
こんなに
心をね。
このような-----
優しい方のためならば。
君たちならそう取ってくれるね。
そう取るように教育してあげただろう
いつも。
“人の心をした教育”でね。
あれはそういう
-----つもり-----も含めてね。
教育してあげていたんだよ。
この私がワザワザ
君たちのような者を
懲らしめてあげてね。
立場をわからせてあげる。
そして人の気持ちを教えてあげる。
オマエが家来となってしてくれればとね。
その上で
やさしく手を差しのべてあげればね。
きっとわかってくれる。
そう信じているんだよ。
本当にね。
ニコリと微笑んでね。
尽川君の時も
彼の息子の時もそうだった。
君たちを教育指導してあげてね。
懲らしめさせてあげる。
そうして
ニコリと微笑んで
手を差しのべてあげればね
わかってくれると信じていたんだがね。
しかし尽川君は-----その息子も
わかってはくれなかった。
それであんな目にね。
しかし君たちは違う。
そう信じているよ。
だから今回のこともね。
このDVDの事もね。
人の気持ちなんだ。
そう取ってくれたまえよ。
そうでもしないと
君たちを信じないわけではないが
支えてくれないだろ。う
世の中腐っているんだよ。
キタナイんだよ。
尽川君などは
特にそうだしね。
君たちも彼には困らされただろう。
いくら言っても
教育してあげても
ああいう子はね。
だから私の気持ちもわかるね。
君たちは大丈夫だと信じているよ。
彼のような子はね。
“人で無し教育”に首まで
いや頭のてっぺんまでね。
ドップリとつかっているしね。
親の教育といおうか
全く-----困ったものだ。
私の教育指導に従わないしね。
金持ちを見ても
私の家来にするために
懲らしめてくれないし。
金持ち社長が私の家来になれば
どんなにいいか
わからないのかね。
彼らの親を懲らしめてね。
金でも取ってくれるかと思っても
彼なら息子だし-----できるのにね
してくれない。
親がね。
専門的な知識も何もないのにね。
下手の子供を
教育しようとするから
いけないんだよ。
私たち教師に
子供の教育をまかせてくれれば
私のために
親からでも何からでも。
金でも何でも
取ってくるようにできるんだがね。
金にキタナイ親というものは
そうさせてくれないしね。
そんな事をするのは
クズだと教え込んでいる。
どこがクズなんだ。




