49
49
光対警察署。
「双風。
よく生きて帰って来れたなあ」
日堀が開口一番
レムの顔を見るなり。
「あの○○集団の中から」
刑事の一人が冗談めかしに。
「まあ我々が
外で見張っているのは
知っているだろうし-----
大丈夫だと思ってはいたが」
捜査本部の一室。
「それよりも-----
堆村の死亡推定時刻がわかった。
それが-----
校長が殺害された日の
前日の深夜
-----という事だ」
レムはタメ息を。
「それじゃあ-----課長は-----」
「どうしてそれを知っていたのか
という事になる。
犯人しか知りえない事実を-----だ」日堀。
「課長が思い違いで言った
という事は-----」レム。
「ここまで-----。
日時までだからなあ。
となると-----」
他に刑事たちもうなだれたまま。
すでにその事は知れ渡っていた。
「課長は刑事部長に呼び出された。
つまり-----
そこで-----聞いたわけですか」レム。
「そうなる。
部長本人からか
それとも他の何者かからかだ」日堀。
「ではやはり-----
文科省とウチの“上”が-----
犯人という事に」レム。
「そうは思いたくはないが-----
そうなるのか」
「尽川社長と組んで-----ですか」質石。
「ですが動機が」閏部。
「二課の捜査資料も
手分けして当たりましたが。
やはりシロですし」刑事。
「そうか」
「頼み
この校長の残した手帳だけか」日堀は。
「それとこのパソコンのデーター」
「“犯人はこの中に”-----ですか。
本当にこのメル友のパソコンに
犯人につながる何かを
入れたんでしょうか」
「今はそれを信じるしかないだろう。
幸い-----
データーは双風のおかげで
残っているしな」
「それで解読作業は」
「まだ何も言って来ない。
いつまでかかるか
全くわからんしな」
ここでは行えないため
別の場所でやっている。
レムは校長の残した
手帳のコピーを
メル友のリストをながめた。
「このリスト-----。
やはり皆山君たちも
すでに持っていました」
「そうだろうな」
「どこから手に入れたんでしょう」質石。
「それは-----。
わかればな。
事件も見えて来るんだが」
「彼らはもうデーターを」
「それはわからないわ」レム。
レムはリストをジッと-----。
ヒョットして。
レムはパソコンに向かった。
日堀も-----。
「このパソコンの中に何が入っているんだ」
「それさえわかれば」
「これでは
虹口さんも浮かばれないし」
「虹口か」日堀。
レムは-----パスワードを。
“犯人はこの中に”と。
ローマ字で-----。
半角文字で。
パソコンの画面が-----
開いた。
「これがパスワードか」日堀。
「やったな」
そこには映像が。
あの中学の-----
旧校舎のようだ。
携帯で撮った映像を
そのままパソコンで取り込んだもののようだ
暗いので-----
赤外線カメラでのものだ。
そこには
椰田がいた
-----殺害された中学生の-----。
レムたちは-----
血の気が引くのを感じた。
「マサカ」
「そういう事だったのか」
「皆山の奴」
レムは-----言葉にならなかった。
ここにいる刑事たち全員。
真っ赤になって-----
震えていた。




