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ある中学校教師の殺人事件簿  作者: 維己起邦
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 私は光対警察署にいた。

 “早く手を打たなければ

大変な事に-----。

 このままでは

日本の教育は-----

どうなってしまうんだ。

 校長の奴-----

あんな奴だったとは。

 いらぬ事をしてくれたものだ”

 捜査本部へ。

 そこにはレムもいた。

 日堀係長も

紋味課長も

刑事たちもチラホラと。

 刑事たちの視線が-----

妙だった。

 まあ-----仕方ない。

 日本の教育のため-----

なんだが-----

すでにこちらの事は知られている。

 虹口刑事が死んで

仲間のあだ討ちを-----

という者もいるかもしれない。

全くの見当はずれだ。

 あれは-----

虹口が悪いんだ。

 それと当庭も-----。

 そんな奴らだったとは-----。

 日堀が近づいてきた。

 「皆山先生。

 今日は何の御用で」

 私は-----。

 「校長の残したメル友のリスト。

 あれの意味はわかりましたか。

 それと例のパソコンの方は

どうなりました」

 まだなのはわかっている。

 ある筋からの情報で。

 わかっていれば

私に対する対応も

変わっていたはず。

 私はパソコンの。

 警察が押収したパソコンの-----

状態が知りたかった。

 もしインターネットに接続されていれば

ウィルスを使って

データーを全て消し去れるのだが。

 その方法ですでに他の-----

警察が押収した以外の-----

パソコンのデーターは

全て消去させてもらっていた。

 そのあたりにくわしい者も

ウチにはいた。

 「いや

まだだ。

 今やっているところだ。

 しかしこれが解読できれば

犯人がなぜ

校長を殺害しなければならなかったのか。

 それに他の連続殺人に関しても

全てわかると我々は踏んでいる」日堀。

 私は表情を----- 読み取られないように。

 「それでそのパソコンは今どこに」

 日堀はニヤリ。

 「下の小さな会議室で

今やっている。

 ウチにはその手の専門家もいてね。

 すぐにわかる。

 どうだね。

 見てみるかね」

 「いいんですか」

 私は日堀に先導されて

階下へ。

 刑事たちも続く。

 ゾロゾロと

十人以上いる。

 何か妙な気分に。

 レムもいる。

 会議室へ。

 そこには数台のパソコンが。

 「これは全て

例の校長のメル友から

任意で提供してもらったパソコンだ」

 そのパソコンには

パスワードの解読ソフトが。

 それでパスワードを見つけるつもりのようだ。

 「大変ですね。

 それでいつ結果は

データーは引き出せるのですか」

 「いや-----それはまだ。

 ダメならもっと数を増やすつもりだ。

 他のパソコンにデーターをロードしてね」

 「なるほど」

 “急がなければ。

 しかしどうするか。

 当庭の奴”

 パソコンを見る。

 インターネットには接続されていない。

 これでは-----データーを

ウィルスを使って消せない-----か。

 まあ-----

あちらの方で

うまくやってくれるとは

言ってくれてはいるが。

 時間との勝負だ。

 「それで尽川社長は

何か言いましたか」

 「それが-----

校長が事件に関わる

何らかの証拠を残した-----。

 メル友のパソコンの中にだ。

 今パスワードを捜している。

 そう言っても-----

全く-----。

 私はやっていない-----の一点張りで。

 君はどう思うね。

 尽川の奴。

 まだ逃げ切れると思っているようだ。

 どういう根拠があってだと

思うね。

 それと

この中に何が入っていると思う」

 「それは-----

私には」

 “この中には-----”

 「我々は例の-----

文科省の汚職関連の

動かぬ証拠が入っているとニラんでいる」

 「なるほど-----

汚職ですか」

 その情報はある筋からも。

 「今、二課にも問い合わせているんだがね。

 二課というのは-----

これは前にも言ったか

汚職やそういう事を専門にあつかう課だ。

 この結果が出れば-----

後は二課が」

 日堀は-----私を。

 「それでまだ

二課の協力は得られていないわけですか」

 私は-----言いすぎたか。

 「いや-----それは-----

連続殺人事件だし

重要事件なんだがね。

 二課の刑事に知り合いもいるが-----」

 日堀は私の反応を

さぐるように。

 “上”が命令すれば

二課も協力せざるを得ないのだが-----

重大事件だし。

 それが-----

今のところ-----。

 どうしてなんだ。

 “上”も方々から相当-----。

 それなのにどうして-----。

 双風の言うように

“上”が文科省と。

 しかし本当に-----。

 それをこの男の言うわけには。

 それとも何か裏で工作を。

 それをこの男-----

知っているのか。

 それで余裕を-----。

 「話は変わるが。

 虹口刑事。

 堆村の探偵社の社員に

火炎川というのがいる。

 奴を追っていたんだが-----」

 「火炎川-----さん」私は。

 「そうだ。

 その直後にあんな事に。

 我々は-----

それで何かをつかんだ。

 それで殺されたと見ている。

 自殺ではなく」

 日堀。

 初めて聞く名だと言わんばかりの

相手の反応に-----。

 「やはり自殺ではなく。

 殺人ですか」

 私は-----タメ息を。

 「いや-----。

 まだ司法解剖の結果は出ていないが

虹口が自殺など-----

する理由わけがない。

 する理由りゆうもないしね。

 君もそう思うだろう」

 私は-----

言えない事もある。

 「それと堆村。

 まだ見つからん。

 彼の行方について

何か心当たりはないのかね」

 「堆村-----さん。

 どうして私が」

 私は-----。

 堆村は-----すでに-----。

 早く手を打っておくべきだった。

 マサカ堆村が-----

知っていたとは-----。

 しかし我々が堆村の事を知ったのは

つい先日-----。

 一週間ほど前。

 とてもそこまでは-----。

 「それで警察は

どう見ているのですか」

 「だからこれは

相当根が深いのではと」

 日堀はホワイトボードにマーカーで。

 「発端は例の文科省の汚職だ。

 尽川建設との間の。

 その証拠を

殺された中学生の中の

誰かがつかんだ。

 そして校長もだ。

 それを取り返そうとして-----

尽川社長と文科省が

探偵を使い-----」

 「中学生六人を-----

そして校長を-----

ですか。

 その推理

だいぶ無理がありませんか。

 もっと単純-----

文科省と警察がもっと困る事-----。

 いや-----何でも」私は。

 日堀はニヤリ。。

 「おい、まだ中学生は五人だぞ

 マサカ行方不明の衛山も

すでに殺されていると。

 君は思っているのか」日堀。

 痛いところを。

 「いや-----

 五人-----でしたか。

 単なる思い違いですよ」

 私は動揺を隠しながら。

 「それに警察と文科省が

もっと困る事って何だ」

 「それは-----私には」

 捜査を混乱させようとでもして-----

日堀は私をにらみつけた。

 「まあいい。

 衛山が殺害されている可能性は

充分にある。

 彼の交友関係を

しらみつぶしに当たっているんだが

全く足どりがつかめないしな」

 「そうですか。

 ですが-----

最近は家出して

どこかにいる子もマレにいますし」私は。

 「クラスの仲間だった者が

これだけ殺害されてもかね」

 「それは-----そうですか。

 しかし-----怖くて逃げているだけかも。

 あなた方の言うように。

 もしその汚職が原因ならば」

 「次は自分だと-----かね。

 だったらどうして

警察に保護を求めない」

 「それは私には-----。

 それで-----警察は

犯人はやはり尽川社長だと」

 私は話をそらそうと。

 日堀はニヤリ。

 「もちろんだ。

 しかし奴にはアリバイがある。

 実行犯は-----」

 「堆村だと」

 「そうだ。

 しかし-----火炎川かも知れん」

 「どうして」

 「虹口は火炎川を追っていて

あんな事に。

 これはさっき言ったね」日堀。

 私はタメ息を。

 「それで-----」

 「火炎川の周辺を

今洗っている。

 容疑が固まれば呼び出すつもりだ。

 それと-----

当庭先生も。

 君の恩師だ」

 「当庭先生」

 私は-----表情を-----

何とも言えない様な。

 当庭については聞いていないが

その筋からは-----。

 「彼も虹口と一緒に

火炎川を追っていた。

 それでヒョットして

犯人たちは彼も狙うのではと

心配している。

 我々にしろ

民間人を。

 何の関係もない者を

巻き込んだとあってはね。

 それで今

どうしようかとね。

 君のしても

中学時代世話になった先生だし。

 彼に。

 当庭先生に何かあれば

気がとがめるんじゃないのかね」

 「それは-----」私は-----。

 「あんな良い先生。

 他にはいないだろう。

 我々が聞き込みに行ってもね。

 みんなそう言っているしね。

 その先生が-----

危険な目に会ってもいいのかね。

 知っている事があれば

何でもいい。

 話してくれないか」日堀。

 私は-----

口元まで出かかった言葉を

飲み込んだ。

 「君の事についても

いろいろ調べさせてもらった。

 皆山先生」

 私は-----。

 「双風とは中学の時

同級生だったとか。

 それから中学卒業と同時に

引っ越した。

 そして東大法学部へ入り

文科省へ入省-----。

 もちろんキャリアでだ」

 日堀は私の表情を。

 私は答えられなかった。

 どう言えば

 「その君がどうして中学校の教師に。

 そのあたりの事情を

もっと良く聞かせてもらいたいものだ」

 私は-----

取調室へと案内された。


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