表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある中学校教師の殺人事件簿  作者: 維己起邦
38/77

35

     35


 虹口はある文科省の

キャリアの自宅近くにいた。

 校長の死体が発見されたのは

今朝の事。

 それからは-----

いそがしすぎて。

 いつもの事だが。

 あの校長とは

付き合いも長かったのだが。

 深夜。

 枠沢と書かれた表札のかかる家。

 “局長”

だそうだ。

 文科省の。

 「虹口さん。

 何かつかんだんですか」

 後輩の尉海いうみ刑事が。

 「何かつかんでりゃ

すぐに報告してるよ」虹口は言った。

 「それで-----

まだ行方不明の衛山を捜して」

 「同じ中学の後輩だしな。

 親にも泣きつかれて-----」

 「ですが他にも何人も

衛山の行方を追っていますし-----。

 何も虹口さんが-----」

 「まあ、そう言うな。

 他にもいろいろあるしな。

 事件はこれ一つじゃない」

 “仏の虹さんか-----”

 「例の強盗殺人事件ですか。

 二ヶ月ほど前に起きた」

 むごたらしい事件だった。

 「気になってな」

 「しかしこちらの方が-----

 すでに六人も。

 それも連続で。

 しかもさらに被害者が増える可能性も。

 いったいどういう神経でいるんですかね。

 犯人は-----。

 “上”もウルサイですし

早く何とかしないと」

 「まあそう言うな。

 そういう性分だ。

 殺されたのが一人だからといって

放ってはおけないだろう。

 せめて俺だけでも。

 こちらも気にはなるんだが。

 何せ殺されたのが

中学の後輩だしな。

 それに-----

犯人の気持ちか-----。

 尽川の奴。

 いや-----

よそう」

 虹口は文科省の

局長の自宅をジッと。

 自宅の周囲には刑事たちが何人もいる。

 自宅を望めるアパートも

すでに手配済み。

 そこにも詰めている。

 「それと虹口さん。

 堆村のところの

火炎川がどうのと言っていましたが」

 「あれか-----。

 あれはまだ-----

刑事のカン-----

というだけの話だ。

 それを少し調べようかと

思っている」

 「私も協力しましょうか」

 「いや。いい。

 一人で」

 「そうですか」

 虹口は時計を見た。

 「他の連中の様子も見て来る」

 虹口は自動車を離れた。

 自宅の裏口を

張り込んでいる連中へ。

 今のところ何もないらしい。

 まあ、局長直々に動く事はないか。

 「アパートにも寄ってみるか」

 虹口は暗い路地を-----。

 自宅からは少し離れている。

 突然。

 数人の男が

虹口の前に立ちふさがった。

 「あんたたちは」虹口は-----。

 「虹口さん。

 少しお聞きしたい事が。

 我々と一緒に来ていただけませんか」

 男たちは虹口を取り囲むように

少し離れたところへ。

 自動車が来た。

 それへ連れ込んだ。

 虹口は何の事か。

 おとなしく-----。

 自動車は虹口を乗せ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ