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ある中学校教師の殺人事件簿  作者: 維己起邦
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 時間は-----

 夜十時をまわっていた。

 土曜とあって人は多い。

 私は-----

以前勤めていた-----

○○の同僚に呼び出された。

 突然に。

 上司だったある人物が

困った事に巻き込まれているらしい。

 それの相談だ。

 都内のバーへ。

 ここ数日。

 緊張の毎日。

 学校にいるといつ-----。

 たまには-----。

 バーのドアをくぐり

中へ。

 中は薄暗く-----広い。

 あたりを見回すと

目的の-----

すぐに目に付いた

同僚が手を-----。

 私は席に着いた。

 「皆山さん。

 困った事になって来ました。

 これ以上は-----待てないと。

 電話でも言いましたが

手を引きたがっている者も

いますし」

 「その通りだ。

 あいつら

やりすぎだ。

 いくらなんでも-----

これではな」

 私は-----。

 もっと早く

手を打っておけば。

 相手は宿来しゅくきたといった。 

 前の勤め先で

二年後輩だった者だ。

 「中には

内部告発しかねない者もいますし。

 どうしたらいいのか」

 内部告発か。

 そうなれば大変な事に。

 「それでむこうは

何と言っている」私は。

 「それが-----

とにかく証拠を全て消すしか。

 その上でうまく-----

 こうの方で

やってくれる手はずに。

 しかし-----

むこうの方も。

 このままでは内部告発する者が-----」

 私は-----考え込んだ。

 そして-----その視線の先には。

 宿来はその男を見張っていた。

 あの男は-----。

 そしてもう一人。

 私の座るテーブル席から

最も離れたところに陣取っている。

 まわりを見わたすと

刑事らしい者も。

 ここでこれ以上話すのは-----。

 男の一人は

尽川社長だった。

 もう一人は

見た事もない人物だ。

 「その話はここでは-----

また別のところで」

 私は宿来に。

 「相手は誰だ。

 そちらの方も気になるが」

 私は思わずつぶやいた。

 「あなたも知らない顔ですか」

 「-----。

 初めて見る顔だ」私は-----。

 私たち二人の視線は

尽川社長に。

 見知らぬもう一人の男に。

 「何を話しているんだろう」私は。

 「ご心配なく

さっきテーブルの下に盗聴器を。

 録音もしています。

 後でお聞かせしますよ」宿来が。

 宿来の耳にはイヤフォーンが。

 「ですが-----尽川社長で-----

 大丈夫ですかね」

 「仕方がないだろう。

 こうなっては。

 手を引きたがっているんだろう。

 あの連中と来た日には

警察のクセに-----。

 全く

早く何とかしないと

どうなるか」

 「組織のため-----ですか。

 尽川社長には気の毒ですが」宿来。

 「仕方がないさ」

 私は言いようのない。

 「どいつもこいつも震え上がりやがって

直接関わっている我々はどうなるんですか。

 内部告発しかねない者もいますしね。

 そうなれば」宿来が

 私は尽川を

 「そんな事言っても

仕方ないさ。

 やってしまったものはな。

 そうなる前に手を打たないとな。

 しかしもっと早く

“上”も手を打っておいてくれればな」

 尽川たちが席を立った。

 相手の男も。

 刑事らしき男たちが数人

その後を。

 「君は今までどうり

尽川社長のマークを。

 妙な動きがあれば

すぐに連絡を」私は。

 「はい。

 皆山さんは」

 「もう一人の男の後をつける。

 局長からは

応援をよこすと言われているんだが-----」

 まわりを見回してもいない。

 もう来てもいい頃なのに。

 尽川たちはバーを出た。

 私はその後をつける。

 見知らぬ男の-----。

 バーの外で-----二人の男が-----。

 同僚だ-----。

 元同僚か。

 軽く目配せをし。

 彼らの前には刑事たちもいる。





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